角岸's blog (Kadogishi s' blog)

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ダニエル・グレイグ版ジェームズ・ボンドの集大成!! 「007 スペクター」 ファンは必見!!

2015-12-14 12:55:04 | 映画

 小生が「007」シリーズを初めて見たのは、TVの「月曜ロードショー」(TBS系列)か「水曜ロードショー」(日テレ系列)だったと思うのですが、小学生だった自分はもうドキドキしながら見たものです。「月曜」の荻昌弘先生と「水曜(後の金曜)」の水野晴朗先生の解説がこれまた面白く、懐かしいですなぁ・・
 007はアクションあり、秘密兵器あり、ちょっとHなシーンありと炬燵にもぐってみていると、死んだ祖母が「こんなの小学生が見ればダメなんだ」と怒ったのを今でも覚えています。当時はビデオデッキ(古っ)とか録画機械なかったので、それにめげず夜11時まで踏ん張って見ました。

 で、劇場で初めて見たのが、ロジャー・ムーア最後のジェームズ・ボンド14作目「美しき獲物たち」(’85)。閉館しちゃったテアトル八戸でした。次作のティモシー・ダルトン版「リビング・デイ・ライツ」('87)は八戸松竹。これまたその後すぐ閉館。
 その後、ジェームズ・ボンドはピアース・ブロスナンへ(「ゴールデン・アイ('95)」もテアトルで見たな)。で、ついに異色のジェームズ・ボンド、ダニエル・グレイグが登場したのが2006年でした。

  ダニエルのデビュー作「カジノ・ロワイヤル」は、ベテラン諜報員の007ではなく、彼はまだ新米という設定。で、ひよっこスパイがいかにして非情な殺し屋兼一流諜報員に成長するかが、物語のミソ。なので、007おなじみの脇役キャラクターはM以外誰も登場しません。
 その続編たる「慰めの報酬('08)」でも、Mだけ。かえって「クオンタム」という謎の組織が現れ、ややストーリーは解りづらい展開に。で、仕切りなおした「スカイフォール('12)」では、ついにQとマニーペニーが登場。そして、Mは1995年から務めたジュディ・デンチがついに降板。原作通り、中年のオッサンマロリー卿(レイフ・ファインズ)

 で、で、で、やっと今回宿敵「スペクター」が登場し、敵味方ともそれこそ文字通りすべての「役者がそろった」わけ。

 そもそもこの悪の組織「スペクター」って、仮面ライダーの「ショッカー」チックなチープ感が漂い、ショーン・コネリー降板してから、完全に製作者から無視されてたんですよね。(12作目「ユア・アイズ・オンリー」冒頭にちらっと出てくるだけ)。
 それがね、まさかまさかこの、ユーモアすら排除するリアル路線王道のダニエル・グレイグ版で再登場するとは!!


(手がかりとなる、スペクターの紋章が入った指輪)

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「007 スペクター」
公式HP↓↓↓
http://www.007.com/spectre/?lang=ja



[ストーリー]
 ボンドは、少年時代の思い出が詰まった生家“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取る。彼はMが止めるのも無視して、その写真の謎を解き明かすため単身メキシコとローマを訪れる。死んだ犯罪者の妻ルチアと滞在先で巡り合ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を確信する。
 (シネマ・トゥデイより)


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 冒頭のメキシコシティでの攻防は度肝を抜かれる演出です。 「シベ超」のマイク水野(水野晴朗)も真っ青な、驚くべき長回し撮影。これどうやってとったんでしょうか?本映画は基本CG使ってないって言うし。

 で、物語はMを中心とするMI6とCを中心とするMI5との権力闘争と、謹慎休暇中を利用し亡き前任者Mの遺言により「謎の組織」を追う物語が同時並行で進んでいきます。Mは徐々に不利な立場に立たされていき、MI6はMI5へ編入&00課廃止へと進み、一方、Qやマニーペニーの助けを借りながら、謎の組織を追うボンドは、自分のアイデンティティーそのものを追うことにになっていくわけ。

 ちなみにCを演じてるのが「シャーロック」シリーズで悪のモリアーティを演じてる、アンドリュー・スコット。なので、彼がどうせ裏切り者だってことはすぐわかっちゃいます。ネタバレにもならないので書いちゃいます。

 さて、本作を十分楽しむにあたり、絶対に必要なことがあります。
 それは・・・予習です、予習。

 最低限ダニエル・グレイグ版の前3作をすべてを、見ておくこと

 すなわち「カジノ・ロワイヤル」「慰めの報酬」「スカイフォール」を全く見ないで、本作を鑑賞すればチンプンカンプンになること請け合いです。

  例えれば、「金田一少年の事件簿」の「事件編」を見ないで「解決編」だけ見たって意味が解らないようなものです。

 逆に言い換えれば、前3作の解りづらかったモヤモヤが、一気に氷塊される仕掛けになっています。つまり、前3作は本作へと繋がる壮大な伏線だったのです!!

 あのル・シッフル、 ヴェスパー・リンド、 ミスター・ホワイト、 ドミニク・グリーン、 ラウル・シルヴァ
・・・歴代の登場人物たちがこの「スペクター」につながる序奏だったわけ。

  そして、もっと欲を言えば、過去50年に及ぶボンド映画のオマージュが各シーンにちりばめられており、特にショーン・コネリー版ボンドを見ておけばもう、さらに面白く鑑賞できます。

 従って、今回の007はシリーズはファンであればあるほど楽しめ、007を初めて見る方は、いまいちピンと来ないのではないでしょうか? そこがちょっと心配というか、「なーんだ、007ってこんなもんか」って思ってほしくないんすよね。ファンとしては。

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 さて、最後のシーン見て小生が感じたのは、これでダニエル・グレイグはボンド卒業かな・・・と、思う反面、宿敵ブロフェルドが・・・おーっと、これ以上言えばネタバレネタバレ。

 けれど、自分的にはジョージ・レーゼンビー版6作目「嬢王陛下の007」みたいなことになるのではないのかな・・・という気がしないでもないわけです。

 だって、最後の最後に例のクレジットでましたよ。

JAMES BOND WILL RETURN.

 だから、ここ見ないで席立っちゃうお客さんかなりいて、もったいなぁと思うんですよねぇ。
エンドロール終わるまで、おしっこも我慢して座ってなくちゃ。


 さて、本作ではOMEGAの腕時計が大活躍するのですが・・・・



 ちなみにこれは小生愛用のスペクター腕時計。
 


 オメガなんて買えないすからね、気分だけ。


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