傾聴ボランティア~緩和ケアにて~

~薬剤師・社会福祉士による小さなボランティア活動~

リレー・フォー・ライフ ふれ愛トーク

2009年09月16日 | 緩和ケア
リレー・フォー・ライフ・ジャパン2009in芦屋では、ボランティアが500人を超えました。

ボランティア意識が高まっているんですね。

昨年までお手伝いいただいたボランティアの方から「がん患者さんと話をしたい」という声がありました。

そこで今年は患者さんとボランティアをつなぐ「ふれ愛トーク」を設定しました。

患者さんからは赤裸々に思いを語ってもらったり、闘病の経過を詳しくお話いただいたり、濃厚な触れあいになったと思います。

ボランティアの高校生は「あまりに元気で圧倒されました」と。

ん。分かる気がする。

リレー・フォー・ライフに参加する患者さんは、どんなに状態が悪くても気持ちが元気。イキイキしているんです。

そう感じても当然だなぁ、と思いました。

一口相談会からすぐにふれ愛トークのファシリテーター(実際は患者さんが自らお話いただいたので、ファシリテーターは必要ありませんでした)を務め、一日患者さんのお話を聞き続けました。

さすがに、とても疲れました。

たくさんのお話を聞けて、本当によかったです。

リレー・フォー・ライフ版一口相談会

2009年09月15日 | 緩和ケア
9月12日(土)~13日(日)はかねてよりご案内しておりました「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2009in芦屋」が開催されました。

9月12日(土)は芦屋市総合公園内の管理事務所棟内で「一口相談会」を開催。

4時間の間に5人の相談にのりました。

長時間お待たせしたり、待てずに帰ってしまわれたり、本当に申し訳なかったと思います。

一緒に相談にのるはずだった看護師さんが風邪でダウンしており、私一人となってしまいました。

帰られた方には本当に申し訳ないことをしたと思いますが、それでも一人30分~1時間の時間をとってゆっくり相談に乗ることができて、よかったです。

普段の相談はがん患者さん本人よりご家族や親しい方が多いのですが、12日(土)は患者さんばかりでした。


納得して帰られた方、たくさんグチを仰ってくれた方、寂しさをしばし忘れた方。

お顔を思い出します。

お話くださって、ありがとうございました!

お会いできて嬉しかったです。

リレー・フォー・ライフ・ジャパン2009in芦屋

2009年09月10日 | 緩和ケア
昨日ご案内したリレーフォーライフ。

もともとはアメリカで一人の医師が、がん患者さんのことを祈ってトラックを24時間走り続けました。

それをみていた人たちが募金をしたのがはじまりです。

リレーフォーライフジャパン2009in芦屋、ここでは、サバイバーウォークと呼ぶ、がん患者さんだけのウォークの時間があります。

がんでない人は歩いている患者さんたちを見ているだけ。

サバイバーフラッグというのもあって、患者さんが手形を押してメッセージを書きます。

それもがんでない人は押せません。

ここにくるとがん患者さんが中心に回っているので、普段病気のことを隠している人でも、大きな声でがんの話をしています。

「ここだと思い切り話ができる」んだそうです。

毎日新聞でも紹介されました。

交流テント内に「もしもしがん手帳」を置いておきます。

ご自由にご覧いただけるようにします。

是非、リレーフォーライフジャパン2009in芦屋へ。

リレーフォーライフ版 一口相談会

2009年09月09日 | 緩和ケア
2009年9月12日(土)、13日(日)に今年もリレーフォーライフジャパン2009in芦屋がやってきます。

がん患者支援チャリティイベント。

今年で3年目の3回目です。なんだかんだと、私は毎年行っています。

1年目はもしもしがん手帳の展示。

2年目はスタッフとして広報リーダーを務めました。

3年目の今年は、①出張一口相談会、②ファシリテーター、③司会です。
それぞれ詳しくご紹介しますね。


①出張一口相談会

日時:12日(土)14時~20時
内容:がんの悩み相談 医療者とのコミュニケーションで困っていることなど
場所:芦屋市総合公園内の管理事務所棟内


一口相談会は普段私が行っている相談で、8月より無料の電話相談に変わりました。
リレーフォーライフ当日は対面で実施します。


②患者さんと患者でない人とが交流するためのファシリテータ

日時:12日(土)21時~24時
内容:ふれ愛トーク
場所:芦屋市総合公園内の交流テント内

③フィナーレに向けたMC 司会

日時:13日(日)8時~10時
内容:司会
場所:芦屋市総合公園内フィールド


リレーフォーライフはがん患者さんが主役のイベントです。

相談はなくとも是非参加して、たくさんの仲間を見つけてほしいです。

是非来て下さ~い


それを言わないで

2009年08月21日 | 緩和ケア
命が限られた男性のがん患者さん。

仕事をすることが生きがいで、仕事をしている時生きている自分を実感できた、

そんな人が病気になって、

仕事ができなくなった
歩けなくなってしまった。

それはもう、この人にとっては史上最悪の出来事でした。

だから気分は落ち込み、医師からはうつの診断がでました。


「毎日泣いてるんです」

そういって、涙をぬぐいました。


そんな状態であると、焦るのは家族の方。

ちょうどご家族の方がいらして、この患者さんに話をされます。

「死ぬ死ぬ、もうだめだ、って言うて、暗い顔してたらダメ。

病は気から、というんだから、治ること、生き続けること、前向きに考えなきゃ!」

そう言って、がんになっても、前向きに生き続けている知り合いのお話を、ずっとされます。

落ち込んでいる人に言ってはいけない、語録集を聞いているようでした。


あー、止めてー。


私は止めることもできない。


もどかしい、ひと時でした。

講演の準備

2009年08月04日 | 緩和ケア
2009年8月6日(木)は朝10時から講演があります。

高齢者大学で。

演題は「お見舞いマナー講座」~病気を患った人への心配り~

です。受講生は高齢者大学の学園生なのですが、どんな方々かとっても興味があります。

高齢になって勉強しようと学ばれている訳ですから、熱心に違いないとか、

教室の雰囲気が和気あいあいとしているのかなとか、

でも受講生は300名ほどいるらしいので、広い会場なのでしょう。

300名相手に、ペアを組んだワークショップなど企画しています。

はてさて、うまくいきますか。


講演レポートがいくつか溜まっているなぁ。。。

夏休みに書こうかと思います。


往診かばんをのぞけば在宅ケアが見えてくる(1)

2009年07月08日 | 緩和ケア
去る平成21年7月4日(土)、第15回阪神ホームホスピスを考える会で、講演させていただきました。

私の後にメイン講演者である、自治医科大学でつるかめ診療所の鶴岡優子先生がお話されましたが、そのタイトルが

往診かばん
~のぞけば在宅ケアが見えてくる~

なのです。

お話を聞くまで、ご自身の在宅ケアのお話をされるのだ、と思っていたのですが、

聞いてびっくり。

なんと、全国25箇所の在宅ケアを実践している診療所を訪ね、医師のかばん、

往診かばんの中身を見て分析する、というものでした。

往診かばんなんて見たこともないので、興味深かったです。

印象は、往診する医師は万全の体制を整えて往診に向っているんだなと思いました。

なんというか、最小限のものだけを持っているのかと思ったら、意外に違うんです。

例えば、車や患者さんの家に聴診器を忘れてしまうことを考え、聴診器を2つ持ち歩いているとか。

あとは紙と油性の太いマジックを持ち歩く人も多いそう。

他のスタッフへの連絡漏れがないよう、重要な変更事項は紙にマジックで書いて、機器やベッドに貼っておくのです。

へぇ。

面白いです。

関東と関西の違いというのもあるらしいです。

つづく


ブログ再開

2009年06月22日 | 緩和ケア
長~い間ブログをさぼっておりました。

理由は単純で多用であった(まだ進行中ですが)ためです。

何度か書ける時間もあったのですが、一度滞ると再開するのも勇気がいるもんだなぁと

変な気持ちもありました。

でも、再開です。


4月のことになりますが、市立芦屋病院の公開講座を聴講した時、良い話を聞きました。

来年に病院の建て替えを計画しているらしいですが、建て替え時には緩和ケア病棟の建設を予定しているようです。

西宮市民にとっては嬉しい朗報。

西宮市のすぐ隣の尼崎にも芦屋にも緩和ケア病棟がある状況になるのですから。

環境も良いし、喜んでいます。



現場100回・・・まだ20回くらいだ・・・

2009年04月30日 | 緩和ケア
やっとブログを書く心と時間の余裕が生まれました。
理由は、連休に入ったからなのですが。

最近はっきり実感したことがあります。
って遅過ぎ!と言われそうですが。

それはわからないとき、答えが見つからないとき、壁にぶつかったとき、

わからない対象に何度もアクセスすることが大切だということです。

昔の刑事ドラマではよく「現場100回」といって、刑事が足繁く現場に赴いて、

視点を変え、時間を変え、状況を変えながら現場をみるうちに、解決の糸口が見つかるという話がありました。
(ちなみに小学生時代の将来の夢は、警視庁捜査一課に行くことだった。無謀~・笑)

最近痛感するんです。こういう地道な作業って、すご~く大切だなって。

医療なら患者100回でしょうか。

こちらも「全ては患者が教えてくれる」という話をよく耳にしますが
日を変え、時間を変え、患者の話を聞き、状態をみていれば答えが見えてくるようです。

論文100回も大切ですが、それ以上に患者100回が大切な気がする。


集中して対象に向き合う。

仮説を立てて、検討してみて、棄却して、
また新たな仮説を立てて、検討してみて、棄却して・・・

ずっとこの繰り返し。

するとすっと答えの道筋がクリアになり、雑多なものが見えなくなってくる、という感覚です。

そのとき見つかった答えには自信があります。

なんでこんなことを思っているかというと、今まさにこの格闘をしているからです。

悩める日々です。

お花見でニコ

2009年04月10日 | 緩和ケア
患者さんをお連れしてお花見をしました。

といってもレジャーシートを広げてお酒やおつまみをもっての宴会ではありません。

自力で座るのも大変なので、リクライニングの車椅子で病院の周りに咲いている桜を見に行きました。

春の陽気に包まれてポカポカ暖かい。

あまりお話できないし、目も閉じがちなのですが、桜を見るときはしっかり目をあけて見上げていました。

見事にきれいに咲いた桜が優しい。

患者さんに?というより、私自身がとてもほっと癒されました。

こんな暖かな昼間に桜を見上げるなんて、ずっとしてなかったなーと。
時々風が頬をなでて、患者さんはうとうと。。。

「ベッドに戻って寝ますか?」
とお聞きしたら、首を横に振りました。

「もう少しここでゆっくりしますか?」
とお聞きしたら、大きく頷きました。

会話はないけど、鳥の声と風が吹いた、静かな静かなお花見になりました。