五反田発リスボン行き急行列車

五反田駅からリスボン行き急行列車に乗ることを夢想する前期高齢者の徒然

2018・10・20

2018-10-21 09:22:45 | 日記
昨日も書いたのに恐縮だけど、まだ初日の十日前なのに予約が埋まっている。特にマチネ(昼公演)は今日の段階で全席ソールドアウト。最近は昼公演の方がどこもいいらしいけど、特にウチみたいに中高年層の女性の観客が多い芝居は尚更だ。次回三月の「緑のサイクリング」はウチとしては初めて全十公演の内八公演をマチネにするつもりだ。ということで、その私も今日は1時半開演の名取事務所公演「ああ、それなのに、それなのに~注文の多い料理昇降機~」(作・別役実)を見る為に下北沢の小劇場B1に出向く。昔何処かで「マッチ売りの少女」を見た記憶があるが、この二十年位の間に別役実作品からは離れていた。それなのに見ることになったのは、二カ月程前に内田洋一氏の書かれた「風の演劇 ・評伝別役実」を読んで、もう一度自分の中の何処かに隠れていた別役実的要素を再確認して、もう一度目で確かめようとしたからだ。今、別役実的要素と書いたけど、元々芝居をやりたいと20歳頃に思ったきっかけはベケットの「ゴドーを待ちながら」だから私の中に別役実的要素が残っていても何の不思議もない。ただ、観客や評論家が放つ「不条理、不条理」の連発にいささか辟易としていたのと、別役作品はもっと面白く作られるべきなのに戯曲以上に難解にする傾向があって、それを忌避するように見ることから遠ざかっていたのだ。でも、今日をきっかけに再び別役実作品のいい観客になることにしよう。内田洋一さんを含めたアフタートーク(一時間半は長すぎ)が終わった後、別役さんが所属していた早稲田大学の自由舞台の同人Aさんたちと近所の居酒屋に出向く。Aさんたちはテアトロジャージャンのメイン俳優であり(自由舞台のメンバーだった)浜田晃さんの芝居を毎回ウチに見に来て下さる内に親しくなった方々で、私のことを自由舞台の準同人だと持ち上げてくれたもんだから、アルコールのピッチがあがる。終いには調子にのって「誰がルルを殺したのか?」の案内葉書まで配ってしまったけど、別役実の芝居を見に来た方々に私の芝居の勧誘をするなんて、お前もちょっと自信過剰じゃありませんかね?8時過ぎ皆さんと別れてバスで恵比寿に戻ると、女優の木内みどりさんから「私にも絵が描けた!」と云う本が送られてきていた。娘さんから鳥の絵を書いてよと言われて書いたら四本足の鳥を書いていて笑われたことから「絵の修行」に入った木内さんのエッセイ付き作品集だ。頁をめくるのが楽しくてあっと云う間に最後の頁になってしまった。そのお礼状を「誰がルルを殺したのか?」の案内葉書に認め、芝居に「来て来て」書くのは失礼且つ図々しいか?眠りについたのは1時すぎだったか?しばらくしてインタフォンがなって飛び起きる。今頃誰だろう?インタフォンに答えてみるが応答はない。何か気になって四階を覗いた後、一階にも降りてみる。何処にも人影はない。幻聴か?それとも誰かが深夜訪ねてくれることを潜在心理の中で待っているのか?★テアトロジャージャン第14回公演は「M家の人々Ⅳ・誰がルルを殺したのか」(作演出・桃井章、出演・大塚みどり、棟里佳、荒木真樹彦、茂木英治)・会場はテアトロジャージャン(東京都渋谷区恵比寿2ー31ー3オーオカビル四階 電話03ー5422ー7407)・料金三千円・開演時間 10月31日(水)は19時のみ。11月1日(木)2日(金)3日(土)は14時&19時、11月4日(日)は14時のみ、開場は開演の三十分前です。[特報]マチネの希望者多数の為、10月31日14時に追加公演決定!但し、それ以外の14時開演分は全てソールドアウトになりました。不悪・予約お問い合わせ 090ー9964ー2231(予約専用電話)ご来場をお待ちしております★テアトロジャージャンのホームページが開設されました。過去の作品や今後の上演予定作品の情報が掲載。、