goro's 花 Diary

東京の街を彩る花たちを追っかけています。

捩れた・・・心

2009年06月05日 | 09 花たち


東京は5月半ば以降、鬱陶しい天気が続いています。
空模様と比例するように、気分もいまいち優れません。
優れないのは天気のせいだけではないことは判っていますが、からっとした青空が戻ってくれれば、気分も紛れるんだけどな。
このまま梅雨に突入なんて最悪なこと、考えたくもない。


あの子たち、そろそろ咲いてるかな・・・

萌え花がそろそろ咲き出しているんじゃないかな、咲いていたら力を貰えるんじゃないかと思いましてね、昨日の午後、曇り空のもと、行ってきましたよ。


【ネジバナ・捩花】ラン科ネジバナ属

咲き始めていました。
螺旋状に下から上に向かって咲くその一番花が、まさに開花しておりました。

ネジバナは沖縄を除く日本各地、朝鮮半島、中国など、アジア東北部に分布する多年草です。
ラン科の植物のなかでは珍しく、都会でも自生種が見られます。
都会でもではなく、都会だからこそ、毎年花が見られるのです。

こちらでネジバナが見られるのは、公園の芝生の中や土手の斜面、舗装されていない遊歩道脇などです。
そういった場所は、景観や虫の発生、不安な要素を取り除くため、定期的に草が刈り取られます。
「草が刈られる」ってことが、ネジバナが生き残る上で必要な条件なんです。

ネジバナの草丈は20㎝前後、足元にある葉っぱは5~6cmほどです。
周囲に草丈の高いもの、例えばイネ科やキク科の何かでもあれば、埋もれてしまって姿すら見えなくなってしまいます。
姿が見えないってことは、太陽からのエネルギーも受け取れなくなってしまうということです。
エネルギーを蓄えることが出来ないと、植物は生きていけませんよね。
ネジバナにとっての難敵は、大型の野草たちです。
それを取り除いてくれる場所、すなはち人間の生活圏近くを生育場所に選んだことが、ネジバナの生き残り戦術なのです。
言葉を変えれば、都会のネジバナたちは、人間に依存することでしか生き残れないのです。

因みに、ネジバナの本来の自生地は、背の高い植物が育たない、陽当たりのいい荒地だそうですよ。

その他、ネジバナの詳細につきましては、昨年の記事、「偏愛、捩れた花」をご覧ください。

  

  

  

    

  

  

右巻きに左巻き、捩れの緩いものやきついもの、ピンクの濃淡から白っぽい花色など、1時間足らずの間でしたが、初日にしては色々な様相のネジバナを見ることが出来ました。

人間に依存することでしか生きていけないネジバナに、すっかり頼ってしまいました。
確かにいただきましたよ、あなたたちの力は。
ありがとう。

4時過ぎには、薄日も戻ってきました。