<日産>経産省、影響調査を開始「ものづくり信頼揺らぐ」
日産自動車が国の規定に反する新車の無資格検査を問題公表後も続けていたことに伴い、経済産業省は20日、日産の国内出荷停止により取引先や販売店に影響が広がることを警戒し、調査を始めた。
石井啓一国土交通相は閣議後の記者会見で追加リコール(回収・無償修理)に言及し「日産が判断するが、当然そういった方向になると想定している」と述べた。無資格検査を続けていたことに対しては、新車登録制度の根幹を揺るがす行為だとし「極めて遺憾」との認識を示した。
菅義偉官房長官も会見で「ユーザーの信頼を著しく損なうものであり、極めて遺憾だ」と非難。日産に対し「大きな混乱が広がらないよう対応に万全を尽くし、再発防止を徹底してもらいたい」と注文を付けた。
日産のほか神戸製鋼所でも性能データ改ざんが発覚し、日本企業の不祥事が続いている。石井国交相は「日本のものづくりに対する信頼を揺るがす事態だ」と懸念を表明。世耕弘成経産相は「大半の製造業の現場は品質の高いものをつくるため汗を流している。特異な例が出てきたのは非常に残念だ」と述べ、産業界全体で再発防止を徹底すべきだとの考えを示した。
日産は今回の不正発覚に伴い、販売済みの38車種、計約116万台のリコールを既に国交省に届け出ている。
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