トランプ米大統領は27日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に出席するため大統領専用機で伊丹空港に到着した。大阪市内のホテルでモリソン豪首相と会談し、3日間の滞在日程をスタートさせた。会談冒頭、日本や豪州との関係について「とてもよく面倒をみてきた」と発言。「巨額の貿易赤字を抱え、軍事面でも助けている」と述べ、貿易、安全保障両面で同盟国との関係が片務的との主張を繰り返した。

 トランプ氏は今回のサミットに合わせて、少なくとも9カ国の首脳と個別に会談する予定。一連の会談を通じ日本など同盟国に対し、駐留米軍経費のさらなる負担や貿易不均衡是正を求め圧力をかける狙いがある。28日に開幕するサミットについて「重要な2日間になる」と語った。

 トランプ氏は29日までの滞在中、中国の習近平国家主席と会談、報復関税措置を繰り返す貿易戦争状態の収束を目指すほか、ロシアのプーチン大統領、サウジアラビアのムハンマド皇太子、トルコのエルドアン大統領らと相次ぎ会談する。【高本耕太】