クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

岩井堂三角点への道 R- 4-12-20

2022-12-21 16:30:37 | 中之条・小野上・みなかみ・沼田・渋川
今年の三月、「榛名古道」さんが岩井堂三角点への
ルートを概念図付きで詳細な解説を
「岩井堂山の三角点へのアプローチ」と題して投稿している。
それを読んで「ヤブと倒木のジャングル」なる状況を
体験するなら雑木の葉が落ちて見通しの良い筈の今が
良いと思って出かけたがいとも簡単に撃退されて
逃げ帰って来たーーこれはその顛末記。
爺イと岩井堂の出会いは2003年が初、2002年にハイクを
開始して二年目だったが妙義(石門巡りや大の字)に行く前準備で
ここへ鎖場の練習に来たのだ。
その時の写真かこれ。



以後何回も来ているが、何れも展望台止まりで
三角点方面は仰ぎ見るだけ。今回、榛名古道さんの概念図と
解説を読んで若しかするとその反時計回りならと
期待していた。


12/19に五回目のワクチン接種も終わったので小春日和の12/20に
岩井堂に向かった。持参したのはこの案内図と解説文のコピー。



駐車予定地に着くと岸壁に貼られた防災の鉄網が物々しく見えたが



それより驚いたのは「まんじゅう屋」さんが無くなって跡地には
小規模なソーラー発電設備と重機置き場、それに駐車場。
移転? 廃業?



気を取り直してこの(市道17号)で作間神社方面に。



従来の岩井堂登山口は変わらず



歩きながら振り返ると岩井堂の裏山がくっきり。右の尖塔は
榛名古道さんの説明では通称・モノリス岩、三角点山は
その奥で見えていないとか。



ひっそりした作間神社前。



この先の様子はyoutubeで。

岩井堂三角点への道


歩き始めで早くも降参とは情けないが次の機会を持つと
決めて尖塔を眺めながら休憩と昼食。何しろスタートが遅くて
駐車場発が10.59だったからもう市街地のチャイムが
聞えてお昼の時間。
最近はフツーの人の半日分を2-3回に分けて歩いているが
ここは何回目で完登出来るかな?



帰路はルートを上から見るので迷いはない。



往路では記憶の無かったこんな道も楽々通過。



あっという間に目印の巨大倒木前。



作間沢から未練たらしく振り返り。



一寸寄り道で作間神社。ここの神楽は市指定
無形民俗文化財に指定されているから神楽殿も立派。



参道の狛犬さんは随分怖い顔だし胸の文様は何だろう。



傍らにひっそりと1741年作の双神道祖神。かっては吾妻と
村上の境界目印だったそうだ。



最後に岩井観音堂を覗く。爺イの関心のある奪衣婆は
何時もの通り閻魔と共に鎮座。ここで奪衣婆を見てから
機会あるごとにその画像を撮り集めた時期もある。



余談だが
「奪衣婆」とは所謂、世間で言う鬼婆の類ではあるが、
誰でも何れはお世話になる由緒ある鬼婆であるそうな。
勿論、この爺イも間もなく対面することになるので
日頃から仲良くして出会えば挨拶は欠かさない。
この鬼婆殿、三途の川のほとりの衣領樹の蔭に住み、
渡し賃(六文銭)を持たないでやって来てしまった
亡者の衣服を剥がし、樹上で待っている懸衣翁に渡し、
懸衣翁はそれを枝に掛けて撓り具合で罪の重さを問う
て地獄行きと天国行きにと選別するそうだ。
「奪衣婆」は「脱衣婆」とも言われるので本来は「衣」
を「奪」う「婆」の筈なのに、石像姿から見ると「衣」
を「脱」ぐ「婆」と勘違いして伝承されたかな?
又、森山隆平著・群馬の石仏にある「奪衣婆のうた」では
これこれ亡者 娑婆の仁(ひと) 十王さまに 何と頼んだかは知らないが
この婆が 許すものではありませぬ 三途の河に来たが最後 六文銭は
河の渡し料 有り難く頂戴はするけれど 袖の下、賄賂等とは以ての外
衣剥ぎ取り褌一つ 衣類は隣の懸衣翁 示し合わせて衣領樹の
枝の撓みで汝の罪 重いか軽いか一切明白 その時お前の賄賂の金子
小判の重みが仇となり 枝はキリキリ低く垂れ 重罪人の判決を
否でも応でも下されるーーーーー
それに加えて十三仏が絡んでくる。「人間、死後は冥土の裁判官の
審査を受けることになる。初七日・不動明王、27日・釈迦如来、
37日・文殊菩薩、47日・普賢菩薩、57日・地蔵菩薩、67日・弥勒菩薩、
77日・薬師如来、100か日・観世菩薩、一周忌・勢至菩薩、
参回忌・阿弥陀菩薩、ここまでが所謂「十王」。
これに加えるに七回忌・阿如来、13回忌・大日如来、
33回忌・虚空蔵菩薩の三方が加わり「十三仏」又は「十三王」。

この投稿で今年はオシマイ、年間118回、通算20年間(69歳-89歳)で
1701回の記事投稿を記録した。
後は2022年総覧youtubeを作るだけ。来年も宜しく。



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6 コメント

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岩井堂山 (あにねこ)
2022-12-22 07:07:42
おはようございます。岩井堂山の三角点は気になっていました。点の記を見ると作間神社から北へ上がり、三角点の東の鞍部を経て三角点に至る破線が描かれているので、このルートで登れそうと考えていましたが、ずいぶんと藪のようですね。奪衣婆の石像、胸が垂れていて面白いですね。機会があれば(たぶん来年)見に行こうと思います。
返信する
岩井堂三角点山 (爺イ)
2022-12-22 08:45:58
aninecoさん
ご無沙汰いたしておりますがご活躍の様子は
blogで拝見しております。
当方、体力の劣化で最早、山裾徘徊爺イ
になってしまいましたが何とか息災に過ごしております。ご覧頂いた三角山は想像を超えた藪と倒木の
ジャングルなので次回は十分時間を確保して挑戦します。
因みに爺イの読んだこの山の解説blogは
https://blog.goo.ne.jp/harunakodou/e/91d98d51ffeae7bbd5b03ee62a635055 です。
返信する
Unknown (あにねこ)
2022-12-22 17:32:18
解説blogのご教示ありがとうございます。来年の山歩きもご安全に。良い年をお迎え下さい。
返信する
三角点塩川 (榛名古道)
2022-12-27 11:14:51
饅頭屋は数百メートル東に移転していました。

モノリス岩は私の勝手な命名で、点の記では「山頂大岩」とされています。

図では「F」から先を大きく描き過ぎました。前半の倒木地帯が核心で、「F」以降は小岩場などがありますが問題ないと思います。

標高差150メートル程ですが道中のコントラストが大きく達成感があります( ^ω^)
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岩井堂 (爺イ)
2022-12-28 03:41:58
(榛名古道)さん
コメント有難うございました。
まんじゅう屋さんは移転でしたか。小野上温泉に
寄った所ですね。
概念図見直ししたら爺イの撤退場所は山頂大岩が
西北西に見えたし下山の呆気なさから推定すると
E地点か又はその手前と思われます。
F地点以後は荒れ模様も少ないとの事ですので
雪が消えたらの宿題にします。
今年は色々と情報を戴き感謝です。来年も
未だ少しは歩けると思いますので宜しく。
返信する
尋常ではない倒木 (榛名古道)
2023-04-24 14:51:40
里山の荒廃について調べてみたのですが、あの尋常ではない倒木はカミキリムシの大量発生によるのではないかという説を立ててみます。

なお旧榛名町の湯殿山では神社があった跡から登っていくと途中で作業道(跡)に出会いますが、その作業道を辿っていくと分岐があり、その一本に尋常じゃない密度の倒竹があります。倒竹は一生勘弁というくらいの。(逆に篤志家(?)みたいな人たちにうけそう。)
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