吉井地区の里山巡りも八束山(城山)・朝日岳南峰、北峰が済んだので今度は当然の
事ながら小梨山。小梨山への登路は幾つもあるが去年に続いて大沢ルートで。
r-71で吉井を南進して住吉神社を過ぎた東谷地区の三叉路に道標。直進小梨峠、左は
牛伏山3.8kとある。
この三叉路から真北に見えるのが八束山の南面。一ヶ月前とは様変わりで新芽が
出てる様で薄緑を纏った木々が盛り上がってきている。
西を見ると東谷の集落の上に朝日岳東面がどっしりと構えている。
牛伏山方向に左折するがこの林道風の道は約 3.5kで藤岡・高井戸地区から北上してくる
道と合わさる。左手に牛伏山南登山口を見ながら1.2kで大沢集落の四つ角。
特に駐車場所は無いのでこの薬師如来像の道標近くに路傍駐車(9.41)。
大沢川左岸に沿った直進の林道に進むと「河鹿入線796m」の表示があり登り傾斜の道が
真っ直ぐに延びている。
周辺は遅咲きの桜などの花が多い。
西の遥か彼方にはこれから取り付く予定の尾根の北への延長が見えるが思ったより
遠くに感じるし低山の尾根にしては高度感もある。
やがて350m程で直進する河鹿入線から派生する半根石線の始点に来て分岐。それに従って
右折するが表示では終点まで 1579.9m。終点の標高は推定で 432mだから出発してから
距離約 2km、比高約 170mの林道歩きと言うことになる(9.49)。
蛇行を交えた登りの林道は何の変哲も無いが300m毎に表示板が付いているので
幾らかは気が紛れる。再び大分近づいてきた尾根が見えたが地形図上のP-487辺だろう。
そして林道終点に到着。かなり広い平地で搬出木材の集積場所か車両の待機場所?(10.21)
広場の先には尚、林道が伸びているので其の侭進行、表示には「林業経営作業道 700m」。
蛇行を二つほど経ると右手斜面に伐採・植林地が現れ道形が付いているので入り込む。
この伐採地は下段のもので植樹された樹木は幸いにも杉・檜の類ではない。
少し登り左右に走る作業道を突っ切る。
直進の目印はこれ。
急登をこなすと上部の伐採地、こちらは広大で林道終点からの比高 115mで
尾根まで達している。
正面に目指す尾根が見えるが急峻で無理、大きく右に旋回して尾根の低い鞍部を
狙う。
未だ植林が進んでいない伐採地には一面に小さな可憐な花が一面に咲く。
この大きな切り株のところで尾根到着。地形図 P-487から直線距離で310m南南西(10.49)。
昨年より2分早いのは意外な喜び。
今登ってきた植林地を見下ろしながら少々休憩。
再スタートは直後から面倒なコブ、傾斜が強い上に倒木や枯れ枝の堆積が酷い。
コブを過ぎてこんな尾根で多少のアップダウンをこなして行くと突然強烈な西風に
見舞われた。今までは尾根の東側の山懐を歩いていたから多少の風は気にならなかった。
昨日の強風で今日は大丈夫と思っていたがどうも西風の強さが半端ではなく嫌な予感。
不安を振り払って進むと、小ピークで尾根が二つに分かれるので左を選択して急降。
ここから藤岡境の東西稜線まで約 400m。出だしは軽い登りの直線尾根だが風の音が
唸りに変わってまるで地鳴りの様。
この岩のコブは乗り越えも出来るが左に巻き道がある。
第二のコブを乗り越えるとその先しばらくは大人しい尾根道。この南北尾根は独立で
生憎と西側は何も無いので正に突風の通り道。
このコース唯一のヤセ尾根は倒木で塞がれて風情無し。
いよいよ、二段構えの難所にかかるが第一段目の方が距離があるので難物。
絶え間ない西からの強風にしばしば四つん這いで両手両膝をつけてじっと
耐える。しかし、四つん這いとは何とも進みにくい。どだい人間は四足歩行は
不得手と実感、第一、登り傾斜では前方が見難いし
立ち木に掴まるタイミングも難しく馬力の無い年寄りには過酷過ぎる。
風の弱いはずの東側に少し移動してみたが風は回ってくるので同じ、かえって
斜面がきついので思惑ハズレ。
半分ぐらい登っただろうか? 傾斜の増す地点で風で体がふわっと流されそうになり
このままでは危険だと感じた。つまり、初体験だが恐怖に襲われたのだ。もう、
こうなると手足が縮んで動きが駄目だと悟って情けなくも撤退に決めた(11.39)。
大木の根本にしゃがみこんで気を落ち着けるため、周囲の様子を動画に撮って
風の音を入れてみた。
小梨山北峰の強風
下りも楽ではないので慎重に足場を確保しながら進み、降り切って振り返り。
ブラブラと歩いて植林地の上に到着。急坂を降りて風の弱い陽だまりで
軽食と休憩、それに冬場は注意する天気予報の風力を春が来た事に
浮かれてまったく注視しなかったことを反省。
長い林道歩きも終盤になり河鹿入線に入って駐車場所への一本道に達して安堵。
車に乗り込んだあと、(13.21)折角なので終着地点の予定だった藤岡・高井戸の天王神社に
よって行く事にした。大沢地区から東進すると約 2.3kでゴルフ場が見えるところの
高井戸からの道との交点で駐車。そこに神社の案内道標。
直ぐ脇の細道で土手に上ると赤い屋根が目立つ神社。
裏手には下山予定だった尾根の垂れに綺麗に踏み跡が付いている。
昔の文字使いの庚申塔をはじめ数基の石像物。地元の人はこの石碑一帯を
庚申様と呼ぶらしい。
表の本殿前で本日の爺イ。
何となく不満を載せて帰路に付いた。実際には撤退の元が風なのか?それとも
体力の減退なのかは次のハイキングをしないと判らない。
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小梨山北峰の強風
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