クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

カモシカと遭遇・有笠山 H-16-11-30

2004-11-30 17:24:54 | 中之条・小野上・みなかみ・沼田・渋川
カモシカに出会える有笠山

中之条の街中を国道353号で四万方面に向い、沢田農協の手前で県道55号に入る。この道は沢渡温泉から文学的峠として知られる「暮坂峠」を経て六合村役場の辺りで野反湖に向かう国道405に合流する。但し暮坂とは六合村側の地名である。
沢渡温泉から1.6㌔進み道路の右側の上沢渡川が県道と交差して左側に出てくるところに橋があり、その手前に「草津27㌔・暮坂峠10㌔」の道路標識と「有笠山登山口」「アウトドアキャンプ」の看板がある。看板の脇から斜め左に入り有笠荘の前を通過するとキャンプ場の大駐車場があるからここに駐車。林道の西登山口にも東登山口にも車は置けるが、周回を計画する時はここに置くのが正解である。
駐車場を出ると直ぐ道は二分し、右に行けば西登山口、左は東登山口である。先ず右の道から西登山口を目指すが、舗装は無いが車の通行十分な歩き易い林道で右側に上沢渡川とその対岸の県道を見ながら少しづつ登って行く。やがて県道だけ離れ、川の瀬音を聞きながら15分ほど歩くと西登山口である。
林道は更に奥へ進むが道標に従って直ぐ左の急斜面の木製階段を登っていく。約10分で尾根らしき所につくと少し傷んだ東屋があり、道標には「有笠山 0.8K」とあるので少し安心する。暫く行くと名物の西石門に到達。登山道からは10㍍の斜面の上にあるので一寸億劫だったが無理して石門潜りをやって見る。
石門の向こう側は檜の植林地て未だ小さい苗木は全てブルーのネットで覆われカモシカの食害から守っている。ここらがカモシカの出没地域らしい。果たして石門から降りて振り返ると大きなカモシカが現れた。カメラのシャッターを押しながら近づいても少しも動かずじっとこちらを見ている。フラッシュを浴びてもピクリとも動かない。動物はフラッシュの閃光には反応しないだろうか?小野上で会った自称ベテラン氏はクマに会ったらフラッシュを浴びせれば良いと言っていたが20㍍離れて浴びせても効果は無いらしい。尚近づくとその分だけすっと遠ざかる。本能的に安全の間合いを心得ているようである。
写真は上手く撮れていたので中之条観光協会へのメールに添付して送っておいた。
カモシカと別れて暫く行き「有笠山 0.5K」の道標を越えると巨大な岩塊が行く手をさえぎり、岩の手前で登山道が消えてしまった。横幅50㍍の岩塊の裾野を隈なく調べても切れ目は見つからない。仕方なく少し離れた位置から観察すると岩の右隅に微かに鉄鎖の留め金が見えた。上から覗くと3㍍の狭い筒形垂直壁に太い鎖がぶら下っていたが生憎の事に足掛かりが見当たらない。鎖にぶら下がり両足を両壁に突っ張って降りようとするが、短足の悲哀で足が壁に届かない。仕方ないのでぶら下がったまま横向きになり背中を壁に押し付け両足を前の壁に突っ張って漸く突破した。腕力があれば懸垂でも降りられたかも
しれない。
難所の突破で何となく満足感に浸りながら鼻歌交じりで岩塊を東に巻くと間も無く「山頂・西下山口・東下山口」の道標のある分岐に出る。案内書ではここまで50分とあるが、道に迷ったりカモシカを追いかけたりで1時間10分を経過していた。
山頂方面に向かうと結構な岩場の急登になり南に迂回していくと、其処にはほぼ垂直ぐらいに見える岩場が鎖と梯子付きで待っていた。左は吹き通しで私の尤も不得意のコースである。こんな時は周りや上は絶対に見ずにひたすら目の前だけを見て早く終われと念じながらひたすら登る。間も無く頂上の一角らしい所にでる。展望は素晴らしいがゆっくり堪能する余裕は無い。ここから少しで頂上標識のあるところに来るが雑木に覆われ展望は一切無い。
こんな岩の上は落ち着かないので登り以上に慎重に頂上から降りる。元の分岐に帰り、周回であるから東登山口への道を取る。細い道を下ってくると何時の間にか踏み跡が無くなってしまった。可笑しいなと思っているうちに崖の上に来て前進不能になる。此れと同じ経験は丸岩から高ジョッキへ縦走し様として丸岩の崖上で立ち往生した時以来である。どうも難所を抜けた後が注意力散漫になるらしい。焦らず慌てず体力の急速な消耗を避けゆっくりともう一度分岐近くまで登り返すと、分岐の直ぐ下に左に戻る形の細い下り道があつた。分岐の表示を見て勢い込んで下った時、気が付かずに通り越したらしい。
下りは楽な道で途中で「先住民族住居跡」の看板があった。しかし、住居跡はとんでもない崖の上であったので、下から見ただけでパスした。いかに安全のためとはいえ、先住民族は厳しい所で生活していたのだなと思いながら尚も下ると間も無く東登山口につく。この周辺はクライミングの名所であり黒岩の様にフリークライミングの連中が岩壁に張り付いていたが、我々とはレベルが違うようなので、声も掛けずに通りすぎる。駐車場への林道は随分長く感じたがダラダラ下りでたいした負担では無かった。帰りは暮坂峠見物のあと沢渡温泉街を通ってきたが人気の無いひっそりとした温泉場であった。


頂上直下のクサリと梯子



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