クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

鷹繋山(たかつなぎ・ようけい)周回  H-19-8-1

2007-08-02 11:49:12 | 倉渕・長野原・草津・嬬恋
鷹繋山から浅間隠山への縦走と言う分を弁えぬ腹積もりで二度上峠を越えて
浅間大滝に向う。結果として鷹繋と浅間隠の北西にある1607m峰との中間で
断念して「ニューホープランド別荘地」の専用道路を使って県道54号線に
逃込んで帰着。が、若し成功していたら浅間隠の北軽コースを降りる事に
なっていたから途中で潰れていたかも知れない。と言う事は断念が結果オーライ。
久し振りの好天に早めの出発。何処まで行っても高崎市の長い倉渕地区を西進、
既に事実上中止となった倉渕ダム工事の恩恵なのか、この路線は郊外の割りには
続く54号線と共に素晴らしい道路。
権田信号から約20㌔で二度上峠、期待した浅間方面の展望は霧状の霞みで
さっぱり。何れ計画する鼻曲山への道標がある駐車場所入り口を見たらあいも
変わらず雨水に削られた跡は直されていない。乗用車では腹を擦る事
間違い無し。


長野原側に約8㌔に下ると右側に浅間大滝の看板、未舗装道路に切り返して
0.2㌔で広い大滝駐車場(8.44) 。大型四駆が一台のみ駐車。


「魚止めの瀧」見物は後回しで、直ぐに「熊川」左岸の道を進む。数分で大滝。
規模は大きくなく落差も少ないが、まあ一応は瀧の態を成している。


瀧の手前に木橋が二本、対岸に渡ると二本の橋の中間に鷹繋山への擦れた古い道標。


直ぐ先に現われるこの道標には山名のみ残っている。(9.04)


登山道に入るとダラダラ登り、周囲の草の露で早くもズボンはびしょ濡れ。
防水ズボンを出そうとしたらザックに見当らない。あー、ゴルフバッグに
入れっぱなしだった。
目印の送電鉄塔は未だかな、と思っていたら突然目の前をカモシカが横切った。
何かに怯えているように登山道を一飛びだ。右下から猛烈に多数の犬の吼え声、
狩猟期間でもあるまいしと思ったら、クマの事が頭をよぎる。立止まって周囲の
物音に耳を澄ませたり緊張。こんな時が単独行の正念場。tomoさんの熊にご用心の
警告を思い出す。が、何事も無し。
間も無く鉄塔下。クロスしている管理道路は雑草繁茂。(9.25)


「重鎮」さんの記録では冬場には右下に54号線が見える筈だがこれまた夏草の翳。
直進すると右脇に放置車の残骸、「だんべえ」さんによると「切り出し用トラック」。


道端の花は少なく、精々コンなものしか。単調な中登道、濡れたズボンが重い。


やがて北東・南西稜線に辿りつく(10.05)。雑草少なく大助かり。


左折して樹間から正面のピークを睨んで元気を出す。登りがきつくなり息継ぎ
休止多数。漸く着いたと思ったら大コブでガックリ。ここが横田氏の云う
「ニセ頂上の平地」か?
この山は蛇行一切無しの直登路が多いので軽いハイキングコースという触れ込み
でも年寄りにはかなりの歯応え。
何とか頂上に着くが三方が樹葉に塞がれたさえない空き地。三角点は中央にやや
苔生して。かってあったという緑カバーは無く剥き出し(10.23)。
點名 鷹繋 三等 1431.04m 


見える山は此れだけ、鼻曲山?


頂上標識を探すが見当らない。代わりに錆だらけの看板。最下段に「標高1431m」と
読めるので頂上標識かとも思えるが、矢印形で東を指しているので道標兼用か?


この頂上からの尾根は三本、一本は勿論今登ってきた道、北ヘの稜線は「熊の内」へ、
東は浅間隠方面と思われる。一呼吸の後、浅間隠西北の1607m峰を目指す。


東進を開始するが、破線の道の筈なのにはっきりとしていない。約100㍍で背丈
を越すススキ原で立ち往生、引き帰して藪突破の作戦を考える。
再挑戦開始、右は崖なので雑草の少ない左の林間に回りこんで迂回、今度は
上手く行ったらしい。ブルー紐も発見、誰かが通過している。


しかし、途中でナビが方向違いを表示しているのに気づく。成る程、知らずに
東南に向いてしまった。再び登り返して頂上に戻る(11.18)。一時間の無駄骨。
気を落ちつかせるため、蝶を追いかけ回して写真を撮る。




三度目の正直、地形図を検討したら少し東進してから稜線の北側の斜面を東北に進めば
大丈夫と判断。結果は上々、無事に破線に乗ったらしくこんな目印や


さっきと同じのブルー紐。数百㍍づつポイントして慎重に進むとコンな杭も
(11.43)。


更に進んで再び杭をみて左折気味(12.03)。


地形図上の林道の交叉点まであと400mて道が消滅、カラマツ林の荒れた広い
稜線で殆ど立ち往生。深い雑草の下は無数の伐採材木が放置され一歩の前進に
足探り。多分、コースを外したのだろうが、仕方なくナビに従って一直線。
最後に2㍍の崖を滑り降りる、いや滑り落ちると草叢の林道
(12.21-12.45)。


休憩と昼食。地形図では十字にクロスしている筈が前面は深い谷、何とも不安。
休憩後、ナビの指示するクロス地点へ30m移動すると、何と右下からy字の形で
別の林道が合流してくる。間違い無く破線の道らしい。とすれば、さっき降り立った
林道は何だろう。今までの山歩きではなく林道を辿る事が出来たのか?
混乱の侭、次ぎのポイントは東北240mなので取敢えず北進。
だが、数十㍍先で沢への大崩落で林道は消えている。崩落には馴れているので
しゃがみこんで慎重に観察、ずっと先に剥き出しの赤土の道があるような気がする。
ソロリソロリと軟弱土砂の崩落跡をエッジを立てて、スキーの斜滑降の要領で突破。
ゴーロは一つ一つ浮石に注意して崩落を誘発しないように横切る。
近付いたら何と、崩落で雑草が削り取られた跡で林道の影もない。全くの無駄冒険。
悪戦して林道に戻る。どうももっと北で林道に降りるべきだったらしいが、もう
やり直す気力も体力もない。無理はせず撤退としたが元の道は登り返しで不可能。
沢沿いに破線どおりの南進に決める。しかし、道は酷すぎるて登りの様に時間が
かかりそう(13.01)。縦走はいずれベテラン諸氏のHPに載るのを待とう。


道が無くなり、獣道を通ったりするが、これでは破線から離れているようだが
左の沢筋を頼りにして棘に引っ掻かれながらひたすら下る。
もう棘は堪らないのでナビポイントの北軽ハイキングコースとの合流は諦めて
別荘地内の車道の最北を目指す。やがてロープを跨いで舗装道路に到着
(13.27)。


往路で車から見た別荘地「ニューホープランド」入り口を目指して西南に進む。
県道着は13.45、


あとは2.9k強の舗装道路を足首・膝を気にしながらのんびり歩き。
途中で猛烈に犬に吼えられた。こんな所にペット取り扱い店があり、多数の犬が
繋がれて吼えまくっている。さては登山中に聞いて警戒した鳴き声はコイツ等だ。


沿道には野の花がチラホラ



漸く、熊川が県道をクロスすると間も無く駐車場。朝と違って車や自転車多数。
一寸休憩して魚止めの瀧見物(14.20)。
中々の迫力の流れだが落下する瀧のイメージではない。「魚止め」の名前にも
命名の苦しさが判るようだ。本日の爺イ。




蛇足ながらこの鷹繋山は其の名の如く「断崖絶壁、イヌワシ・クマタカ等の大型
鳥類以外寄せ付けず」といわれ絶滅危惧種の営巣地とされている。今は実質
本体工事・残工事差し止めになっている倉淵ダム建設中止の理由に
県の財政問題・治水利水の緊急度とともに営巣地への影響も考慮されたと
言われる。中止宣言はH-15-12-3の県議会。
何か無駄歩きのようだったが、巨人が快勝したので帳消しだ。

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2 コメント

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鷹繋~浅間隠 (ヤマイタチ)
2007-11-24 10:17:10
爺さんこんにちは。

問題のコース片付けてきました。
十文字に車を置いてしばらく車道を歩き北東に伸びるバラス道からカラマツ林に入りそのまま鷹繋の尾根を目指しました。
頂上では鼻曲山が良く見えます。さてこれから楽しい?稜線歩きですと思ったのもほんの僅かでカラマツ林の中に入るとなんかテンション下がって鷹繋峠(仮称)で北から林道が延びており南は峠越えの道があり、そのまま尾根筋を登ると今度は笹藪となり笹はだんだんと深くなり笹に積もった雪が冷たく体力も奪われ、それでも栗平からの稜線が近づいてきて何とか頑張って突然いい道になったと思ったらこれは石楠花尾根からの道かなと思いそれにしても随分昔と変わったもんだ。浅間隠まで雪の張り付いた日陰の急登をハアハアいいながらも汗もでず、ハイビジョンで見るような青い空が近づいてきたなと思ったら頂上だった。一休みして早々に下る、二度上の道と別れて十文字の道を降りていく。この道は過去二度通ったが、本来はこの道が浅間隠への登山道だったのだが、最近はどうやら廃道となりつつあるようだ。まあそれも自然に帰るのだからよしとしよう。
返信する
やりましたか? (爺イ)
2007-11-24 19:35:51
雪の時期にあのコースですか?
ハル犬共々でしょうから驚きました。来年は良くコースを
確認してから挑戦しましょう。駄目なら浅間隠・軽井沢ルート
も未だ往復していないのでそっちに切り替えになるかな。
返信する

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