日本語の音韻は 音素レベルで行うとすると、国語の音韻は仮名レベルで行うと、それぞれの分析法を便宜捉えることになる。そして、音素分析は音素文字すなわち発音記号に、仮名分析は音節文字すなわち仮名のカタカナを種類するとわかりよいようであるが、音韻論の考え方が発音の最小単位である単音をことにすることにあるので、日本語の音韻にも単音表記をするラテン文字すなわちローマ字表記が選ばれる。しかし仮名文字が音節の単位であるから、その音のまとまりを意識するわたしたちには単音でとらえる個々の音に異音を持つという音素の分析が行われる。50音図の発音にタ行はtのほかに、ch、tsの二重子音を持つと解釈して、本来の日本語発音の議論とともに外国語音の影響をとらえることにもなる。同様に、サ行、ハ行、ラ行などを発音をして、訓令式ローマ字表記が統一音の表記にほかならず、ヘボン式ローマ字表記にも英語発音との対応であるかのようでそれで十分ではない側面がある。日本語の5母音に外国語の7または8母音の対比を考えてみればそこにある発音には違いがある。 . . . 本文を読む