スキャンダル国会の模様である。声を張り上げて言いまくっているのは週刊誌の記事をもとにした話である。国会質問のやりとりをみるような、テレビのワイドショーの解説にもまた、論客とする方々によって、いわば根拠なく議論固めをする。ながめていけば、これが人心を動かすので、報道のニュースインタビューに出てくる、庶民の応答に、その切り取り方に現れてくる。国民がそう言っているからとなるわけで、そこに世論調査を仕掛けて数字の魔力を示す。予算委員会の爆弾質問とか、証人喚問とか、政治家の人気もそれきりになる。公開処刑と変わるところはない。 . . . 本文を読む
てんこ、デジタル大辞泉の解説、てん‐こ【典故】、よりどころとなる故事、とあり、典例や故実のことであるとする。習わしと説明する、大辞林。典拠、てんきょ、について、おなじく、頼りにできる根拠、文献などにみえる、しっかりしたよりどころは、確かな根拠でる。根拠とあるも、論拠となるも、論証の根拠というふうに言えば、辞書義のように、論証において、ある事実の真偽を判定する根拠となる事柄となる。この説明は、それ以上でも、これ以下でもない。長くこれを追求として仕事を続けてきている。文献上の証拠、一方で、文献学を思えば、文献実証の技術、方法である。典故は、典礼、典範とある、有職故実の業がまた、時代でいえば律令のこと、貴族によるところ、役人、官僚の社会の支えであるから、そうしてできてきていることがある。典拠なき事、論拠無なきことを議論とするわけにはいかない。それが一方で、事件事実の実証、人証を加えても、法令による証拠判断の論法であるから、社会として極めて当然の仕組みで行われることである。 . . . 本文を読む
財務次官の更迭の見出しが、1面のトップを飾った中日新聞。辞任会見をしたあとだけに、昨、夜半零時のテレ朝の公表が取材記者の報道機関への横流しの事実であった。事実関係が明らかになる経過で、取材という会食で録音したものが週刊誌に記事となった。数年前から複数回にわたってのことと録音する側には、証拠を収集するためにその場を演出する形になることを、どのように認めるか、ハラスメントの認識がないという相手を、まず気づかせたのかどうか、社会的な男女の一般論にすることは困難であるが、被害者意識に身を護ると、どのようになるかを知ってのことである。 . . . 本文を読む