現代日本語百科   けふも  お元気ですか

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勘違いしない 御の字

2016-03-10 | 勘違いしやすい日本語
御の字について、遊里語の位相であると説明される。語源辞典などに記載されてその引き写しである。御の字はどのように使われたか。たどれば廓言葉の範疇で隠語であることに注意しなければならないだろう。廓とあって、もはやそれはとらえようがないことである。しかし歌舞伎などでの台詞に廓言葉をもって演技するところか、その何ほどかを想像する。女性語の範疇になると女房言葉へ、その文字ことばにさかのぼるかもしれない。御の字の方のことをさすならば、それは廓においては身分社会を超えた破格のできごとになるか、商人町人が平時の客であるなら、あるいは下級武士が武家であったとしても、そこに、御の字の階級である。身分を公言したらはばかれるから、符牒とあいなる。それをこの語の用いた遊里の世界とみるならば、この語の意味内容は想像できるところではないだろう。そこにはまた金銭的やり取りが破格であったかと連想するのも、わかりえないことである。 . . . 本文を読む

日本文化論ことはじめ10

2016-03-10 | 日本文化論
青木保氏の著作がどういう経緯で語られたかを知るのは興味深いことである。日本文化の変容を日本人論のありようを見て、日本文化としたところにその動機がありそうである。さらにその探求範囲はいわゆる学術論文だけではない評論雑誌にも及ぶことをあえて行って広くその議論を作り上げている。アイデンティティを明らかにするためは日本人、日本民族の反省を視点にしたのは首肯されるところである。 特殊性は家族国家観、相対性は特殊論に対する文明優位論、そして特殊性が普遍性に至る日本文化の規定である。菊と刀が象徴するものはタテ社会の捉え方、恥の文化、甘えの構造を見て、日本らしさを見ようとする。日本型経営といわれた集団と序列は肯定的ですらある。その意思決定にはまるで経済大国への歩みがあったかのようであった。バブル経済へと突入する手前で、この議論の時期となる。 . . . 本文を読む