読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

代用字

2007-09-27 13:31:59 | Weblog

以前、保育の保と言う漢字の成り立ちについてブログに書いた事があった。その保育の保は実は代用字である事に意識がなかった。国語審議会において、1956年7月5日に発表された代用字とは、当用漢字内にない漢字を含む熟語を当用漢字内の漢字に書き換えるものである。保育の保は哺育が置き換えられたもので、斑点は班点に扮装は粉装に代えると言う指針が示された。欲という漢字の熟語は本来、食慾であり物慾のように書かれるが、慾は常用漢字内にないため、食欲、物欲の様に表記される。慾という漢字が使われる全ての熟語に使用される。熟語を特定して書き換え方を指定したものが代用語であるが後に常用漢字表で追加された漢字については書き換えが指定されていてもしない事になっている。磨と妄など文字である。誤字では、と思えるものが代用字として認められているのである。