読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

続「もったいない」

2007-09-08 10:44:04 | Weblog

森本哲郎著「日本語表と裏」から
「もったいない」の「もったい」は漢字では「勿体」と書かれるが多分、それは「物体」の当て字ではないかと言う。「もったい」は従って物の本体、実体のことだそうだ。「もったいない」は「もの」の本体、実体を失わせてしまうことで、そのような本体、実体がないのに有るように見せかける事を「もったいぶる」とか「もったいをつける」と言うように表現される。この「もの」が物でありまた者で有る場合があり、「われわれが考える事のできるすべて」三省堂版「国語辞典」を含み「こと」と同様有る事態を抽象した概念として使われる。この本ではこの「もったいない」から入って「もの」と言う言葉から日本人の「もの」の考え方まで立ち入っている。