読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

文化財

2007-03-16 21:55:20 | Weblog

「漢字の散歩道」で文化財と言う言葉についても驚いた事を知った。この言葉の誕生は1937年の盧溝橋事件の後の「南京大虐殺」と関係が有ったというのだ。当時日本は中国とのこの戦争を短く終わらせるつもりだったがヒットラーは日独防共協定のにも拘わらず裏取引で中国にチェコ製の機関銃を売り、軍事指導をもしていた。その為、中国での戦争は長引き、拡大した。そして南京大虐殺に到る。虐殺は戦争があればどこでも有る。ベトナムのソンミ村でも有ったし、チェチェンでも有ったが日本軍は南京では虐殺、略奪の他「貴重な文献を散乱狼藉し筆舌に尽くせぬ惨状」に到らせたと言う。その調査の結果、満鉄大連図書館報で「我が軍は出来るだけ文化財の保存に注意と保護を加え云々」と言う文章を作成しそこに始めて文化財と言う文言が出てくると言う事だ。つまり中国の文物を日本軍が破壊して置きながら文化財と言う言葉を作り中国文化を守ったと宣伝したと言う。日本軍による「略奪行為」が文化財と言う語を生んだと言う事だった。