読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

清張の「決戦川中島」

2007-03-11 20:19:45 | Weblog

清張の「決戦川中島」を読み終えた。読んでいくうちにこの題名では変だと思い始めた。題名の割りには川中島に到るまでの話の盛り上げに欠けるし迫力もないような気がしたし文章も緻密さがないような気がした。最後に評論が有って読んで見ると清張の初期で芥川賞受賞の翌年に書かれたものだった。評論に掲載されている清張の写真も随分若い。このブログに入れた写真は晩年のものかと思う。この小説はしかも学習雑誌「中学コース」に連載されたもので題名も「武田信玄」だったと言う。簡潔な文章になっていると評論されているように少年向きに書かれたものだったのだ。どうりで登場人物が「なにをこしゃくな。」とか「ちょこざいな。」などと言う台詞を言っていて「ン・・・?」と思いながら読んでいた。この本の感想の続きは明日また書いてみようと思う。