あきお不定期日記

日常の思いついたことを不定期で書いてみたい。

出資金は還してあげてほしい

2007-03-03 05:18:29 | Weblog
 2月28日(水)から3月1日(木)にかけ久しぶりに徹夜をした。急な仕事(紹介)が舞い込み、書類作りにてんやわんや。完了したのが朝6時20分。7時まで仮眠ののち起床。9時本日の約束の場所へ。頭朦朧?

 信用金庫勤務時代を思い出した。昭和40年代前半の金融機関、今のようにコンピューター化されていない。みんな手作業である。一番厄介なのが3月、9月の普通預金の利盛計算と、手形貸付の未経過利息の計算である。今の若い金融マンは知らないだろうがタイガー計算機が出している計算機械である。手動で右手でくるくる回しているとチ-ンと音がする。数字が表示される。一軒ごとに計算するのだ。私のいた店は大店舗で件数も多い。3月中旬、9月中旬から準備しても3月31日、9月30日は徹夜である。翌朝6時前後に集計が終わり本店に報告と相成る。8時過ぎまで仮眠である。あるものは机に足を投げ出し、またあるものは宿直室の毛布を持ち出し、客用のソファーでぐったり。8時過ぎから近所の飯屋で朝食である。味噌汁の美味かったこと。本当に仕事をしたなあとの気分になる。また、団結力もできる。今の行員、あの時代のことをやれといっても出来ないだろう。そんな気分を久しぶりに味わった。
 
 その私がいた信用金庫5年前に経営破たんした。倒産である。出資金は返ってこないので集団訴訟を行っている。出資金返還訴訟である。私も訴訟団に加わっていないが5万円の出資金を持っているので時々傍聴している。今、被害者の証人調べの段階である。集めるほうも信用金庫存続のため大きなノルマを負わされ必死に集める。出資金の性質などいちいち説明する時間的余裕がない。あらかじめ取引先の預金状況などを把握しておき夜討ち朝駆けの営業展開をしていた。客のほうも零細企業や商店主が多く、都市銀行、地方銀行から相手にされないところが多く、金融商品の知識に乏しく、出資金の性格などわかるはずがない。担当者から、社長!今この利息のええのんに換えるキャンペーンしてまんねん。年1割つきまっせ。あの100万円の定期、こっちに変えてくれへんかなあ。ノルマきついねん。たのむわ。しゃあないなあ。うちの息子も君と同じくらいの歳やねん。東京で君と同じような苦労しとると思うわ。ほな、やっとき。というような具合で出資金はどんどん膨れ上がった。私が勤務していた時代出資金は貸付先の融資額の5%だったと思う。今そんな縛りがないのだろうか。信用金庫もそれまでは経営破たんしても出資金は還ってきていた。この信用金庫がはじめて出資金の返還が行われないとなったようだ。あの大阪1であった信用金庫がこんな話法で出資金の勧誘をしなければならない状態になってしまった。吾ながら寂しく思う。この被害者たちは国の政策の被害者でもある。

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