あきお不定期日記

日常の思いついたことを不定期で書いてみたい。

大阪市を解体し特別区を設置することについて

2015-05-10 18:33:31 | Weblog

H27・5・10(日)

 僕の住んでいる大阪市は、今、明日の大阪市がどちらの方向に向かうかの岐路に立っています。即ち、政令指定都市である大阪市を解体し5つの特別区を設置することの住民投票があと一週間後の5月17日に実施されます。統一地方選挙後から大阪市による説明会が大阪市内39箇所で開催され、どの会場もいっぱいで入りきれない会場もあったように聞いております。この説明会に行政のトップである橋下市長が全会場に参加し、説明いたしました。と同時に大阪市に居住する全戸に「特別区設置協定書について」と題する説明パンフレット(39ページ)が配布されています。4月27日の公示後、各党が賛成・反対のアピールを行っています。マスコミによる最近の住民投票行動調査でも90%が投票に行くとの結果が出ております。統一地方選挙の投票率は50%を切ったのに比べ、住民投票はかなりの関心があるようです。僕は、このGWに大阪を離れ地方を旅しました。地方で見る新聞やテレビでは大阪市の情報など全然記事に・ニュースになっていませんでした。

 この法定協定書は1年以上も前に大阪市議会に法定協議会を設置して20数回にわたって協議し、大阪市議会に上程され数回否決され3月13日の26年度最終の市議会で可決された難産でありました。その日には大阪市議会本会議にも傍聴に行きました。ただ、本会議の時間が大幅に遅れ採決の前に傍聴席を退席しなければならなかったです。政治的な要素もあった可決だったと思えてならないのです。大阪市の将来を左右する事柄に政治的要素が入ることには納得がいきません。

 僕は、4月の統一地方選挙後、「特別区設置協定書」について自分なりに勉強している最中です。配られたパンフレット・大阪市説明会・法定協定書の閲覧・各党の集会や発行されたチラシ・大阪都構想についての緊急出版物・新聞・ラジオ・テレビ・インターネットを読んだり、見たり、聞いたりしております。まだ、結果は出ておりません。色々な疑問がわいてきます。疑問1は3月13日に法定協定書が可決され住民投票までの期間があまりにも短すぎるのではないでしょうか。その間に統一地方選挙がありました。こんな重要なことを1か月程度の余裕しかないのには合点がいきません。疑問2は大阪市主催の説明会は39回も開かれましたが、各党が一堂に会しての討論会は一回も開催されておりません。我々市民の代表である各党の議員が一堂にに会して我々の前で議論することは当然のことだと思います。市長があまりにも能弁で太刀打ちできないとか、皆出てきて討議しようにも断るとか等など・・・。こんなの理由にはなりません。堂々と討論会を開催せていただきたかったのです。疑問点3はこのことについて東京都の事例を出しますが、東京都とは比較できないと思います。東京は首都であり道路・施設などは国の管理するところが多く、国家予算で行えることと、一局集中となり東京都の財政はどんどん良くなります。しかし、大都市と言っても大阪は地方都市です。自前の予算で行わねばなりません。疑問点4はパンフレットに記載されている財政の調整項目です。グロスでは税源配分額が記載されていますが、その内訳が記載されていません。協定書を見ても記載されておりませんので担当局である大都市局総務に連絡したところ協定書ではなく協議書に記載されていますとのことでした。税源配分は一番重要なことです。疑問点5は、長期財政推計が掲載されていますが、H35年から財政が黒字となり右肩上がりでバラ色の財政状態になるとのことです。昔、バブル期のグラフを思い出しました。疑問点6は、政令指定都市である大阪市は一般市町村より大きな利点があります。これを放棄までして大阪市を解体することのメリットは何なんでしょうか。そのあたりの議論がなされていないと思います。

 元々大阪都構想は大阪市を中核にして堺市や大阪市周辺の10市を区割りすることの発想で動き出しましたが、堺市が反対し、橋下氏の計画がとん挫してしまいました。彼は関西州実現を目指しています。堺市の反対で、大阪市だけでも解体し5つの特別区を実現させることから始まりました。彼の当初の大きな夢は崩れてしまい小さな夢を追うようになってしまったのだと思います。

 あと1週間で大阪市の運命は決まります。ムード的な住民投票にならないことを願うばかりです。僕もあと1週間自分なりに勉強し投票に臨むつもりでいます。 


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