哲ノート

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新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎 -国立劇場-

2016-06-04 01:12:03 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
この時期、国立劇場では中高生を対象とした「歌舞伎鑑賞教室」がおこなわれます。

一般の人も(席は少ないですが)一緒に鑑賞できて、しかも「教室」という名のとおり、「歌舞伎のみかた」という歌舞伎役者自らの解説付きですから、初心者にはうってつけです。



今年は演目は「新皿屋敷月雨暈 魚屋宗五郎」

皿屋敷伝説を下敷きに明治初期に作られた生世話物の歌舞伎です。

いつものように歌舞伎役者さんによる「歌舞伎の見方」という解説からはじまりますが、今回は「廻り舞台」から始まって、歌舞伎の舞台、歌舞伎の様々な役どころなど

丁寧に解説をしていただきました。(前回までは参加した学校の代表が“体験”するような嗜好でしたが、純粋にこういった解説したほうがわかりやすいです)

続いての本題「新皿屋敷…」ですが、いわゆる十八番ではないですが、初心者にはわかりやすい、しかもおもしろい演目です。

「歌舞伎」っていうだけで、“むずかしくて”“古臭くて”“言葉がむずかしい”なんてイメージがある一面ありますが、伝統的な「舞台劇」として考えればすごくわかりやすい劇です。



今回の演目も、妹を殺された兄が禁酒を誓いを破って酒をのみ、酔いにまかせて暴れまくり屋敷に押し入り大立ち回りをするという話。

話のすじは単純でわかりやすく、それを一流の歌舞伎役者さんが演じるのですから、多少言葉がわかりずらくても、話についていけます。

禁酒していた酒を1杯また1杯と飲み干す橋之助さん演じる宗五郎の酔い立ち回りが、とってもリアルでコミカルで「歌舞伎」というものを忘れてずいずい話に引き込まれてゆきました。

こんな庶民的な喜怒哀楽を含んだ今回の歌舞伎、ある種の舞台劇として気軽に見ることができて楽しめました。




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