哲ノート

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利根の渡し -講談広小路亭-

2018-07-18 23:14:25 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
猛暑が続く7月、今月も講談を堪能しに上野広小路亭へ…

日本講談協会「講談広小路亭」

今回は開園ギリギリだったので、講釈台のすぐ目の前の座椅子席で“どっこいしょ”

講談に毎月のようにだいぶ通いつめてきて、最近は“余裕をもって”楽しめるようになってきたので、

最初“恐れ多かった”最前列で、講釈師と目と目が合うくらいの距離でライブ感をもって講談を堪能できます。

(ただ、緊張感をもって対峙しないと…コックリコックリは御法度ですから)



今回は約4時間の長丁場、各演者の持ち時間もたっぷりと取ってあるんで「切れ場」もなく、一編をじっくりと聴くことができました。

「秋色桜」「寛永宮本武蔵伝 狼退治 関口弥太郎出会い」「春日局 家光養育」「松山伊予守 無筆の出世」「大名花屋」「赤穂義士伝 神崎与五郎詫び状」…

中入り後はお目当ての阿久鯉さん。以前にも拝聴した「大岡裁き 村井長安 重兵衛殺し」

悪人の噺が好きだそうで、啖呵を切って、殺気を出して、凄みを出しての熱演でした。(やっぱ目の前はいいわぁ…)

そしてそして、それ以上に圧巻だったのはトリの愛山先生。

岡本綺堂作 「利根の渡し」という怪談話

これには亭内全体が話の世界に引き込まれ、愛山先生の語りと一挙手一投足に全神経を研ぎ澄ませて聞き惚れます。

場面場面を抑揚を抑えて、たんたんと語りつくし、ときには凄みある口調で話を聴かせます。

特に座頭が針を研ぎ澄ませたりする場面、針を突き刺す場面なんかゾクゾクとしちゃいました。

講釈師が話を聴かせ、観客がその話の世界に引き込まれて聞き惚れるという、まさしくそんな空間に居合わせた瞬間でした。

今回もいろいろな話、いろいろな語りをを聴けて、あっというまの4時間、改めて講談はいいなぁ…でした。


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