哲ノート

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柳田格之進 -鈴本演芸場十二月中席-

2019-12-14 23:19:00 | 落語・浪曲・講談・演劇・芸能
「ピシィ、ピシィ…」碁を打つ音が場内に響きます。

今日は上野・鈴本演芸場で年末恒例「年の瀬に聴く 芝浜と柳田格之進」の中席夜の部です。

日替わりの演者のなか、今夜はお目当て柳家さん喬師匠で聴く「柳田格之進」

「柳田格之進」といえば「さん喬師匠」と“勝手に”思っているくらいの何度も聴いている、おなじみの演目です。

年の瀬ならではの演目の会ですから、ちょっと勢こんで早めに鈴本に到着。いつもの最前列を確保して堪能します。

  

開口一番は「道灌」、「出来心」「そばの清子(こみち師匠で「そば清」の女性版)」「たいこ腹」

そして今日12月4日は赤穂浪士 討ち入りの日。中入り前は講談で琴調先生「赤穂義士伝 大高源五 両国橋の出会い」

たんたんとした演目を重厚な講釈で、今日だからの講釈聴かせてくれました。

中入り後は小菊さんの音曲、(討ち入りの日だけど)小ゑん師匠の「フィ」、正楽師匠は「忠臣蔵」のお題で2枚紙切りをして場内を落ち着かせた後、

トリのさん喬師匠が登壇して、「柳田格之進」を碁会所でのよろず屋との出会いからたっぷり長講で始まりました。

心情・心の移ろい・情緒・情景・感情・場の雰囲気・風景…ありとあらゆる描写・心模様が目の前で繰り広げられ、

場内は柳田格之進の世界一色に…息をもつくことが許されないくらいのはりつめた雰囲気で、演目が進んでゆきます。そして大円団。

言葉では言い表すことができないくらいの今夜の演目。(何度も師匠の「柳田…」は聴いていますが、今夜は特に聴き惚れましたね)

なんと贅沢な空間なんでしょうか。聴いていたものしか味わえない特別な一夜でした。(この一年の寄席通いの〆にふさわしい鈴本でした)







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