「上級国民」の政治家と官僚、コロナでもボーナス満額の不条理

2020年06月20日 | 社畜奴隷の二ホン、、世界で稀な勤勉な馬ヵ
「上級国民」の政治家と官僚、コロナでもボーナス満額の不条理

6/14(日) 11:00配信
マネーポストWEB

国会議員は歳費を2割削減したというが…(写真:共同通信社)

 普段からさまざまなことを体験しリポートし続けている『女性セブン』の名物記者“オバ記者”こと野原広子(63)が、世の中の疑問に感じた出来事を庶民の視点から訴える。今回は、国会議員の夏のボーナスについて。

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 このもやもやとした、いや~な感じ。何がって、新聞で「2020年夏季賞与の見通し」という項目がふと目について、しみじみ読んじゃったのよ。

 生涯その日暮らしの私は、ボーナスシーズンが来ても、人をうらやむ気持ちすらないまま生きてきたけれど、今度ばかりは銭カネだけじゃない。“世の不条理”をしみじみと感じちゃった。

 だってあなた、新型コロナ禍で、民間企業の1人あたりの支給額は、昨夏に比べて6.4%減と大幅なマイナスなのに、国家公務員は0.7%増だっていうのよ。国会議員だってそう。自民党と立憲民主党が、国会議員の報酬を一律20%削減することで合意したというから一瞬「国民の痛みを受けて、議員も身を切る覚悟だね」と思った私がアホでした。

 カットするのは歳費(月給)の方で、ボーナスに当たる、年2回で約635万円の期末手当は、まんま支給って、なんだそりゃ、よ。収入でいえば、与党も野党もない。国会議員はみんな仲よく、期末手当は6月末に全額受け取るのよね。

 ちなみに国会議員の歳費削減は1人月額20万円余で、国会議員713人で1年で約17億円だって。補正予算でコロナ対策に約5兆円追加、なんて耳にしていると、焼け石に水という気もするけど、そういう問題じゃない。こんなときこそ、とことん国民に寄り添って、「期末手当も1割カット」とぶち上げたら、たまりにたまった私たちの政治不信も薄れると思うけど、どうかしら。

 しかし、それはそれとして、10万円給付で約13兆円規模の支出で、赤字国債は23兆円とか、どんぶり勘定のどんぶりが日に日に大きくなるにつれて、「この国、大丈夫なの?」と不安が増さない? 〇兆円規模が、これから何回続くのかって考えるだけでクラクラしてくるわ。


で、この不安の元は何かというと、やっぱり安倍政権の“失策”の筆頭、アベノマスクにたどり着くんだよ。事業費を当初466億円と見込んでいたけど、6月1日の記者会見で菅義偉官房長官は「総額が約260億円」と発表。206億円も安くなるって、どういうこと?

 民間企業でここまで大きな見積もりミスをしたら、何人の首が飛ぶか。タダでは済まない誤差だよ。それに配布が終わっているはずの5月末までに「約37%にとどまっている」って、守れなかった納期をよくもまあ、いけしゃあしゃあと発表できるもんだわ。

 こういう“スチャラカお役所仕事”をしておいて、なんで民間より高い賞与を受け取れるのか。しかも公務員はボーナスとはいわず、「勤勉手当」というのだそう。勤勉な人のミスなら「私がやらかしました」と懺悔しそうなものだけど、名乗り出やしない。

 黒川検事長の定年延長問題もそう。さんざんモメたあげく、本人の賭け麻雀で自滅。公職も公職、泣く子も黙る検察のナンバー2でありながら、違法賭博をして処分は「訓告」って何? 「いけません、メッ」と叱られて6000万円近い退職金が出るって、どう納得したらいいんですかい。それも平時じゃないんだよ。「受け取れません」とか、「半分返します」と言ってもいいと思うけど、言わないねぇ。

 こういう人たちに、下々の暮らしがどれだけわかるのか。今月来月は給付金10万円が支給されたら何とかしのげるけど、半月給付が遅れたらアウト。再来月の家賃と保険料、どうしよう。

 緊急事態宣言が出てから2か月間、ずっと心のどこかでお金の心配をしていたのは私だけじゃないと思う。飲食業はじめ、自営業者はみんなそう。一般企業に勤めるサラリーマンだって、定年退職後、年金支給までの間、アルバイト収入に頼っていた人もそうよ。

 それでも「命あってのモノダネ」と思うから、お上の緊急事態宣言を受け入れ、「ステイホーム」した。コロナ明けをしたらしたで、いよいよ地獄の釜の蓋が開くという覚悟も、それぞれにしていたと思う。

これまで“当たり前”とみていた、救急隊員、警察、医療関係者の働きぶりに報酬が追いついていないことも、今回のことでわかったことだ。

 その一方で、上級国民といわれる、優雅な国会議員と国家公務員が平時と変わらないボーナスを受け取り、失態と収入のバランスがおかしい人もいる。この現実をどう受け入れたらいいのか。「世の中、不公平」は仕方がないけど、度が過ぎるといい結果にはならないと思うんだけどなぁ。

 多くの飲食店や企業に営業自粛や休業を要請しといて、手当の支給は少額。しかも遅い。エラそうなことを言う前に、「上級国民」の連中は一般人の苦しさを体感すべきだと思う。

※女性セブン2020年6月25日号


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