恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

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小泉首相「違憲判決」無視し、靖国参拝継続

2004年04月08日 | 憲法
 「私的参拝であり、なぜ憲法違反か分からない」
 これが自身の靖国参拝「違憲」判決に対する、小泉首相のコメントです。

 就任前から「公式参拝する」と明言し、公用車を乗り付け、秘書官を随行し、大勢のSPを引き連れ、「内閣総理大臣 小泉純一郎」と職名で記帳しておいて、どこが「私的」参拝だと言うのでしょうか。
 「伊勢神宮にも参拝しているのに憲法違反と言われない」と不満を言っていますが、それは今まで伊勢神宮参拝について争った裁判がでなかっただけの話であり、「宗教的活動に当たる」とする判決の主旨に照らせば、これも違憲であることは明白です。小泉首相の弁解はあまりにも稚拙です。

 それに対し、福岡地裁は憲法判断を避けることもできたのですが「違憲状態を放置せずに敢えて憲法判断に踏み込んで」判決を下しました。
 「首相の靖国神社への参拝に関しては、数十年前から取り沙汰されながら、合憲性について十分な議論も経ないまま参拝が繰り返されてきた」「違憲性を判断することを自らの責務と考えた」と判決で示した亀川清長判事の姿勢は、今後の司法を担う人々にぜひ見習って頂きたいと思います。

 この判決を無視して「今後も参拝する」と意地を張る小泉首相や、「裁判官の方が間違っている」と声高に叫ぶ自民党の森岡議員らの行為は、「三権分立」「法治主義」どころか「立場」さえ理解できていないことを自ら示す愚かな行為と言わざるを得ません。