ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第56巻-4獅子の椅子

2007-03-24 19:06:55 | 第056巻~第060巻

■獅子の椅子(第198話) 発表1981年8月

評価    ★★★

依頼人  ウィルソン

ターゲット 政治家バークリー

報酬    不明

今回弾丸発射数    1/ 通算弾丸発射数 1,221

今回殺害人数      1/ 通算殺害人数   1,327

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
コロラド州・クラウンタウン。荒れくれ者「ボブ」が刑期を終え、町に戻ってきた。同じタイミングでゴルゴも町に現れるが・・

<この一言>
ああ・・・

<解説>
コロラド州クラウンタウンはバークリー家が産業を興し、ゴールドラッシュの後も荒廃することなく存続してきた。この町に5年の刑期を終えた「ボブ」とゴルゴが現れる。ボブは元恋人のパトリスに会いに行き、人妻となっていたパトリスを犯す。パトリスは自殺をするが、警察は不問にしマスコミも事件を報じない。ボブは町の名士「バークリー」が、ホテルを営む「ジェシー」を犯して産ませた子供であり、ボブとバークリーはこの町では触れてはならないタブーとなっていた。しかし、ジェシーを30年来愛し続ける「ウィルソン」がゴルゴにバークリー殺害を依頼、積年の恨みを晴らす。

ゴルゴの登場が少ないサイド・ストーリーもの。ウィルソンとジェシーの長年の悲恋と葛藤が偲ばれ、しっとりとした読後感をもたらしてくれる。依頼人に二度会うことを好まないゴルゴがウィルソンに再会、ウィルソンの乗ってきた車で町を去るシーンが意味深だ・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (56) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>

ゴルゴ13第56巻-3 KING OF BIRDS

2007-03-23 23:49:49 | 第056巻~第060巻

■KING OF BIRDS(第197話) 発表1981年3月

評価    ★★

依頼人  サウジアラビア国王の伯父 マルーク・アル・サウド大公

ターゲット 不明

報酬    不明

今回弾丸発射数    0/ 通算弾丸発射数 1,220

今回殺害人数      0/ 通算殺害人数   1,326

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
サウジアラビアの砂漠で依頼人と落ち合うゴルゴ。しかし、依頼人は何者かに殺害されていた・・・

<この一言>
う・・・日系英国人アーネスト・トウゴウ・・・

<解説>
サウジアラビア国王の伯父「マルーク・アル・サウド大公」と接触を持つため、砂漠の待ち合わせ地点に向かったゴルゴ。しかし、マルーク大公は何者かに殺されていた。直後、ゴルゴは囚われの身となり拷問を受ける。その時のゴルゴのセリフが
「う・・・日系英国人アーネスト・トウゴウ・・・」。
ゴルゴ日系英国人説は本作で語られるのみ、極めてレアである。
拷問の最中、灼いた石を服の中に入れられそうになり、ゴルゴが目を見開いているのを確認できる。これ程までに恐怖心を表出しているゴルゴは珍しい。
結局、ゴルゴは砂漠に解放されるが、国王側近の放つイヌワシの亜種「バークート」に襲われる。バークートは人間をも襲う巨鳥であり、マルーク大公もこのバークートに殺害されたのであった。拷問で痛めつけられたゴルゴも劣勢であったが、機転を効かせ、岩でバークートの頭を一撃、難を逃れる。

巨大なバークートと闘うシーンが唯一の見どころ。巨大動物が登場する作品には、オオアリクイが人を殺める 『内陸地帯』(第9巻-3) がある。

ズキューン

ゴルゴ13 (56) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>

ゴルゴ13第56巻-2バンプ・ザ・ガリバー

2007-03-22 23:58:49 | 第056巻~第060巻

■バンプ・ザ・ガリバー(第196話) 発表1982年12月

評価    ★★★

依頼人   元東大ボート部5人衆(交渉:旭製作所 石井泉)

ターゲット  旭製作所 ファーム・ウェア・ボード

報酬    不明

今回弾丸発射数    2/ 通算弾丸発射数 1,220

今回殺害人数      0/ 通算殺害人数   1,326

今回まぐわい回数  0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
旭製作所の最新鋭コンピューター・ボードが奪われた。産業スパイが蠢く中、ボードの中心部が狙撃された・・・

<この一言>
俺の人種がどうあれ・・・仕事には関係ないことだ・・・

<もう一言>
では・・・日本人は、どうなるのだ?・・・アジア人同士は?・・・国境や人種を前提としている以上、”おなじ穴の狢”・・・だ。所詮、狭いところで寄り添って生きていく類の”人間だ”!・・・

<解説>
日立産業スパイ事件を題材にした日米半導体戦争を描く社会派作品。
「旭製作所 石井」は産業スパイ容疑でアメリカにて有罪判決を受けた。この件を不当なアメリカの国策的圧力と考えた石井を含む元東大ボート部5人衆は、アメリカに警告を与えることを計画。旭製作所の開発中のウォーム・ウェア・ボードが盗難にあったと見せかけ、KGBと組んでアメリカに高値で買い取らせるが、その取引現場で一発の弾丸がボードの中心部を貫く。アメリカは日本が高性能チップを開発したと考え開発費をつぎ込むものの、全ては「日本を舐めるな!」とアメリカに警告を与えるために石井たちが仕込んだ芝居だった。

ゴルゴの語る日本人論が興味深い。
「では・・・日本人は、どうなるのだ?・・・アジア人同士は?・・・国境や人種を前提としている以上、”おなじ穴の狢”・・・だ。所詮、狭いところで寄り添って生きていく類の”人間だ”!・・・」
このセリフを受けた石井のゴルゴ像の描写も深い。
「この世に生まれ、ヒフの色、国、家族に関係なく、生きていこう、なんてことが・・・とてもあの男のようにはなれん!あの男はどのように育ち、なにを見たのか!?・・・あの男の知っているのは”自由”か、それとも”無”か!」

世の中の変遷は早い。本作は1982年の発表。作品中の「ICM」は言うまでも無くIBMを、「旭製作所」は日立製作所を指すのだろう。日米半導体戦争は、その後パソコン競争へと発展、パソコンはIBMが一世を風靡するが、その後ハイテク産業の主戦場はソフトウェア・ネットワークへと移行する。IBMはパソコン事業を中国レノボに売却、一方の日立もパソコン事業を売却することが先日発表された。本作で描かれている日米双方の企業がパソコン事業を売却しているが、本作が歴史を先読みしているようで面白い。

ズキューン

ゴルゴ13 (56) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>

ゴルゴ13第56巻-1複合標的群

2007-03-21 23:46:28 | 第056巻~第060巻

■複合標的群(第195話) 発表1982年11月

評価    ★★

依頼人   ベトナム人有志・スー

ターゲット  ベトナム政府元高官、政府軍将軍など推定8名

報酬    不明

今回弾丸発射数    11/ 通算弾丸発射数 1,218

今回殺害人数      11/ 通算殺害人数   1,326

今回まぐわい回数   0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
ベトナム人民有志はアメリカに逃げた政府高官や元将軍の暗殺を企て暗殺リストを作成、女性メンバー「スー」にゴルゴへの依頼を託す・・・

<この一言>
もういい・・・あとはその女性と話すから、消えてくれ・・・

<解説>
ベトナム・ホーチミン市では人民有志が元政府要人や将軍など人民の敵を暗殺すべく結託、資金集めに奔走していた。資金確保にめどが立ち暗殺対象者を協議するが、「陳」は自身の属する麻薬密売組織の利益のために「ゴー・クイ」殺害を強く主張する。しかし、人民有志の長老は「ゴー・クイ」の暗殺を却下する。「陳」が「ゴー・クイ」がリストから漏れたことを知ったのは、「リー」がゴルゴへの接触に向かった直後だった。麻薬密売組織は「リー」を脅し、ゴルゴへの依頼に際し「ゴー・クイ」を加えるよう強要するが、「リー」は失語症になってしまう。麻薬密売組織は「リー」とともにゴルゴに接触、「リー」がしゃべれないことに乗じて「ゴー・クイ」を含めた複合標的群をゴルゴに伝えようとする。しかし、失語症のリーが言葉にならないうめきを発すると、ゴルゴは読唇術で「リー」の意図を理解、「もういい・・・あとはその女性と話すから、消えてくれ・・・」と「陳」達を排除する。あせった「陳」達は拳銃を抜くが、ゴルゴの銃弾に倒れる。ゴルゴは読唇術で「リー」と意志疎通を図り、複合標的群の暗殺を遂行する。

ゴルゴは何カ国語の読唇術を身につけているのだろう?本作の見どころはゴルゴの読唇術と「陳」のバカさ加減だけである・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (56) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>

ゴルゴ13第55巻-3里通外国

2007-03-20 00:53:59 | 第051巻~第055巻

■里通外国(第194話) 発表1982年2月

評価    ★★★

依頼人   アメリカ国務省ブリュム長官

ターゲット  外交評論家 トニー・グリーノ

報酬     $200,000

今回弾丸発射数     3/ 通算弾丸発射数 1,207

今回殺害人数       1/ 通算殺害人数   1,315

今回まぐわい回数   0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
中国人女性通訳「華楊」はアメリカ人「トニー・グリーノ」と不倫の末、恋の逃避行に出る。中国・アメリカ・ソ連の思惑が交錯する中、ゴルゴが依頼を受けたのは・・・

<この一言>
”存在しない者”を撃ち殺された場合、向こうはコトを公にするわけにはいくまい・・・

<解説>
米中友好協会の招きにより3人の中国人通訳がアメリカを訪れた。女性通訳の「華楊」はアメリカ人外交評論家「トニー・グリーノ」との不倫関係に耽溺、逃亡を決意する。華楊の逃亡を察知した中国側は華楊の身柄を確保するが、この時、華楊はトニーに外交上の秘密をばらしたことを中国側に告白する。慌てた中国側はトニーを追うが、ソ連はトニーを政治利用しようと大使館に監禁する。アメリカ国務省はトニーがソ連に捕らえられたため、米中の外交機密が漏れることを懸念、ゴルゴにトニーの殺害を依頼する。ちなみに国務省職員が「KGBの養成校に侵入し破壊工作を行った実績のある・・・」と言っているのは、 第15巻-1『モスクワ人形』 の件を指す。ゴルゴはソ連大使館に潜入、闇に紛れてトニーを始末する。
トニーが殺されたことを伝えられた華楊は、トニーに機密を漏らしたというのは狂言であることを暴露して、ストーリーは幕を閉じる。
女を騙そうとしたトニーも酷いが、恋に狂った華楊のしたたかさには舌を巻く。女はコワイ、というのが本作の教訓か・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (55) 巻掲載
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★

<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>