ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第53巻-1崩壊 第四帝国 狼の巣

2007-03-06 00:42:39 | 第051巻~第055巻

■崩壊 第四帝国 狼の巣(第185話) 発表1982年4月

評価    ★★★★★

依頼人   モサド・ジュネーブ所長

ターゲット  ネオ・ナチ組織”第四帝国”総統マルチン・ボルマン

報酬     不明(コマンド・チームを動かすのと同等の経費)

今回弾丸発射数     31/ 通算弾丸発射数 1,174

今回殺害人数      110/ 通算殺害人数   1,289

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    77

<ストーリー>
ネオ・ナチ組織”第四帝国”総統の正体が判明。モサドはゴルゴに総統の殺害を依頼し、ゴルゴと第四帝国の闘争にピリオドが打たれる・・・

<この一言>
俺にも浅からぬ因縁にある相手だ・・・いずれは決着をつけねばならない”相手”だ・・・

<もう一言>
恨みつらみをいうために、俺を呼んだのか・・・?

<解説>
『沸騰』(第52巻-1)『沸騰・第四帝国』(第52巻-2)に続く『第四帝国』シリーズ最終幕。本作にてゴルゴと第四帝国の闘争に決着がつけられる。
イスラエル・モサドは、世界最大のネオ・ナチ組織「第四帝国」の総統がブエノスアイレスの”狼の巣”にいることを突き止める。モサド長官は、故ダヤン国防相の遺言「総統の居場所が知れたらゴルゴに連絡をとるように」を実行すべく、ジュネーブ所長にゴルゴとのコンタクトを指示する。
ダヤンは、 第2巻-6『ゴルゴin砂嵐』第3巻-6『最後の間諜-虫-』第12巻-4『シェルブール0300』第23巻-3『潜入者の素顔』に続き5回目の登場である。
ゴルゴとのコンタクトを担当するジュネーブ所長は、 第52巻-2『沸騰・第四帝国』で愛人をゴルゴに殺されている。そのため、ゴルゴへの依頼時に微妙な緊張感が漂っており、ゴルゴから「恨みつらみをいうために、俺を呼んだのか・・・?」とたしなめられている。
その後、ゴルゴは”狼の巣”と同様のセットをハリウッドに作り、潜入のシミュレーションを行う。大がかりなセットを突貫工事で作らせ、シミュレーションが終わるや即時撤去させている。情報漏れを恐れたのであろう。ゴルゴも神経質になっており、映画雑誌記者がゴルゴを撮影していたことが分かると、フィルムを没収したうえ記者を射殺している。
次にゴルゴが立ち寄ったのがロサンゼルスの武器屋のオヤジ。このオヤジも、見逃せないバイ・プレイヤーで 第3巻-1『狙撃のGT』第3巻-6『最後の間諜-虫-』第43巻-1『ミステリーの女王』に続き4回目の登場。今回のゴルゴの発注は、純金の弾丸、赤外線透視眼鏡、ガスマスク、37ミリガス銃、M203グレネードランチャー、手榴弾、防弾チョッキ。ゴルゴのオーダーに思わず「戦争でも始めるつもりかね?」と問い質してしまうオヤジだが、ゴルゴが何も言っていないのに「いわれた通りに揃えますって!」と自己完結しているのが面白い。また、「ヒトラーが黄金のワルサー拳銃をもっていた」というセリフは後の伏線になっており、武器屋としての面目躍如たるものがある。
第53巻の表紙になっている完全武装姿で”狼の巣”に単身乗り込むゴルゴ。描かれる戦闘シーンは凄まじく、ハリウッド映画を見ているかのようだ。
死屍累々を踏み越え、総統の部屋にたどり着いたゴルゴが見たものは、既に事切れた「マルチン・ボルマン」であった。ヒトラーの側近であり、ヒトラーの遺書にナチスの党首にすることが遺されていた人物だ。ベルリン陥落後、ボルマンは行方不明となり、死亡説、ロシア亡命説、南米隠匿説が語られていたのだが、第四帝国の総統を務めていたのだ。ボルマンの傍らには「A・H(アドルフ・ヒトラー)」のイニシャルが入った黄金のワルサーが落ちていたが、ネオ・ナチの終焉を意味しているのだろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (53) 巻掲載
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