■穀物戦争 蟷螂の斧 汚れた金(第190話) 発表1982年1月
評価 ★★★★
依頼人 元丸菱商事ニューオリンズ支店長 藤堂伍一
ターゲット 走行中の列車&マグネシウム入り黒色火薬
報酬 不明
今回弾丸発射数 2/ 通算弾丸発射数 1,192
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 1,302
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 77
<ストーリー>
穀物メジャーに嵌められ、会社をクビになった元商社マン藤堂は、日本農業の自立を目指し、再び穀物メジャーに挑む・・・
<この一言>
約束の時間にピッタリだな・・・さすがは元商社マンだ・・・
<もう一言>
それが商売(あきない)というものじゃなかったか・・・
<さらに一言>
ムダ口はいいから、用件をつづけてくれ・・・
<解説>
前作『穀物戦争 蟷螂の斧』 で穀物メジャーに闘いを挑み、敗れ去った元丸菱商事ニューオリンズ支店長「藤堂伍一」。藤堂は、丸菱商事をクビになるが、日本の農業自立を考え、虎視眈々とメジャーに一泡吹かせることを考えていた。
ソ連はメジャーから穀物を仕入れ、支払いには金塊を売って得たキャッシュを充てていた。ここに目をつけた藤堂は、金塊を運ぶ列車を止め、マグネシウム入りの火薬を爆発させることで、小型核爆弾が炸裂したかのような状況を創り出す。
「金塊の被爆」→「ソ連の穀物輸入ストップ」→「アメリカの穀物余剰」→「穀物価格の暴落」の連鎖を創り出すことで、藤堂は一儲けを狙うというのだ。この計画をゴルゴに伝える藤堂だが、流石は元商社マン。長い説明にも関わらず、ゴルゴを会話に引き込む話術が素晴らしい。長話を嫌うゴルゴが「どうやら複雑な計画らしいな・・・」と身を乗り出して興味を示しているのが面白い。
依頼通りゴルゴは列車を止め、火薬を爆発させることで、事態は藤堂の目論み通り進む。藤堂は30億円のキャッシュと60億円相当の小麦を得て援農基金を設立、日本の食料自給率向上のために尽力するという。
日本の農業問題に取り組んだ『蟷螂の斧』シリーズ。アメリカの穀物メジャーに目を向けさせると同時に、日本の農業問題についても問題を提起しており、極めて社会性の高いシリーズとなっている。
ちなみに本作で、ゴルゴは「スズキ」という偽名でホテルに宿泊している。この偽名も極めてレアである。
ズキューン
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