ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第55巻-1黒い瞳 EBONY EYES

2007-03-18 16:16:39 | 第051巻~第055巻

■黒い瞳 EBONY EYES(第192話) 発表1981年10月

評価    ★★★★

依頼人   組織

ターゲット  ボヌール一家 ロスの組織ボス「トーマス・グレビック」

報酬     不明

今回弾丸発射数     6/ 通算弾丸発射数 1,200

今回殺害人数       6/ 通算殺害人数   1,310

今回まぐわい回数   0/  通算まぐわい回数    78

<ストーリー>
ゴルゴに落とし子が!?マフィアの権力闘争の最中、ゴルゴに子供がいるとの情報が・・・

<この一言>
世話になったな・・・

<もう一言>
歯の折れた男への治療代だ・・・

<解説>
ゴルゴに落とし子騒動勃発!ロスのマフィアのボス「トーマス」は、組織を立て直すべくファミリー再編を企て、自身がドンに就くクーデターを画策していた。しかし、計画が漏れ組織からヒットマンを差し向けられる羽目に。トーマスは北朝鮮出身の殺し屋「キム」に、ヒットマンの迎撃を命令、キムはヒットマン3名を嬲り殺す。業を煮やした組織はゴルゴにトーマスの殺害を依頼する。
キムの愛人「ジェニー」は子持ちの娼婦。ジェニーは町で見かけたゴルゴに、3年前にゴルゴの子供を宿し、ゴルゴの子供を育てていると伝える。産まれた子供は「黒い髪に黒い瞳」という。この話を聞いたゴルゴ、明らかに狼狽の表情を浮かべている。トーマスはジェニーの話を聞きつけ、子供をエサにゴルゴを懐柔しようと、会見を申し入れる。

しかし、会見に応じたゴルゴは、トーマスとその部下を殺害、さらにはゴルゴを狙っていたキムを殺害し、ゴルゴの子供とされる男の子を置き去りにして去っていく。

本作のテーマは子供に対する愛情だ。
トーマスは子煩悩なマフィアのボス。その人柄が部下を引きつけているのだろう。キムに対して「家族を持たず、子供というものを持ったことのないおまえにはわかるまいな・・・親の子に対する”心”ってもんがな!”愛”ってもんがな!」と伝えている。しかし、トーマスは企業のボスではなく、マフィアのボス。この認識が命取りになる。
殺し屋キムは「子供に対する”愛情”なんて信用しねえ!」とのスタンスをとり、あくまでもゴルゴの命を狙う。
ゴルゴは、情にほだされることなくトーマス一家の殺害を敢行。
キムもゴルゴも、殺し屋には”心”も”愛”も”情”も不要とのアティテュードだ。

ところで、この男の子はゴルゴの子供なのだろうか?
<ゴルゴの子供である根拠>
・黒い瞳、黒い髪
・右利き
・キングの手から落ちた後も、泣き声をあげていない
・ジェニーの亡骸を見ても、泣き声をあげていない
・ジェニーからゴルゴの子供と聞かされたとき、ゴルゴが狼狽している
<ゴルゴの子供ではない根拠>
・ゴルゴはまぐわい中にイカない、というのが定説である
・男の子の表情がゴルゴと違いすぎる。ゴルゴの極細の目と男の子の丸い目は対極である
・ゴルゴの子供であれば、ルーツを探られる恐れがあるため、殺しているはずである
よって、ゴルゴ13総合研究所では、この子はゴルゴの子供ではないと判断している。

蛇足ながら、本作の小さなトピックスを2点。
・ゴルゴ・シリーズで「北朝鮮」という国名が出てくるのは本作だけではなかろうか?「韓国」も見たことがない。
・車を修理中にヘンリー率いる集団に襲われるゴルゴだが、チンピラ・ジョーを左ストレート一撃でKO。後にゴルゴが「歯の折れた男への治療代だ・・・」と言っている。よく見ると折れた歯が描かれている。芸が細かい・・・。

ズキューン

ゴルゴ13 (55) 巻掲載
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