ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第71巻-1アクロバティックス

2007-05-24 23:51:30 | 第071巻~第075巻

■アクロバティックス(第245話) 発表1986年11月

評価   ★★★

依頼人   シオン・パイン

ターゲット マンソン州知事候補

報酬     推定$110,000

今回弾丸発射数      5/ 通算弾丸発射数 1,377

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   1,472

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    83

<ストーリー>
リチャード・パインはノースカロナイナ州知事の座を対立候補のマンソンと争っていた。形勢不利なマンソンはパインを殺害するが、パインの息子シオンは復讐を企てる・・・

<この一言>
話は終わった・・・引きとってくれ!

<解説>
ノースカロライナ州知事候補リチャード・パインは切手収集マニア。選挙活動の最中も息子のシオンと共に稀少切手を集めていた。対立候補のマンソンは選挙戦が不利と見るや、パイン一家の殺害を実行、シオンのみが奇跡的に生き残る。
遺されたシオンは黒人の家政婦ジーナの助けを得て、マンソンへの復讐を企てる。切手購入のための資金は自由に引き出せるとの遺言にに基づき、シオンはオークションで12万ドルの切手を競り落とし、すぐさま11万ドルで転売することでゴルゴへの報酬を確保。ジーナにはKKKの市長候補殺害をゴルゴに依頼した過去があり、そのつてを頼りにゴルゴに接触し、マンソンの殺害を依頼する。

ノースカロナイナはライト兄弟が初めて動力飛行を成功させた場所であるが、マンソンはその記念式典に新知事として参加。ゴルゴは複葉機に機銃を取り付けてデモ飛行を行い、マンソンを機銃掃射により殺害する。複葉機で宙返りをしながら機銃を連射し、マンソンのみを狙い撃つという離れ業を見せている。

ライト兄弟=複葉機=複葉機の切手のミスプリント(アクロバティック)=複葉機で宙返りしながらの狙撃、と幾重にも絡められた伏線が面白い。また、シオンが転売した『アクロバット』切手の最終的な買い手がマンソンというのも、皮肉なオチだ。
しかし、年端もいかぬシオンに$4,500の切手を買い与えているリチャード・パインの親バカ振りはいかがなものか。1986年当時のレート1ドル=250円から換算すると1,125,000円となる。政治家とはかくも儲かる職業なのだろうか・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (71) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
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