ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第68巻-1兵士は森に眠る

2007-05-13 14:12:52 | 第066巻~第070巻

■兵士は森に眠る(第234話) 発表1985年10月

評価   ★★★

依頼人  不明

ターゲット 西側要人

報酬    不明

今回弾丸発射数      6/ 通算弾丸発射数 1,342

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   1,444

今回まぐわい回数    1/  通算まぐわい回数    81

<ストーリー>
砂埃の舞うローマ。ベトナムに従軍し枯れ葉剤の後遺症に体を蝕まれた男が、ゴルゴとの対決に挑む・・・

<この一言>
聞くが・・・別荘に現れたとき・・・どうしてわざわざ声をかけた・・・?

<解説>
ベトナム帰還兵「ダン・ストライカー」は枯れ葉剤の後遺症に体を蝕まれていた。検査を終え家に帰ると、妻が不貞を働いている場面に遭遇、逆上したストライカーは妻を絞殺し追われる身に。国防省はストライカーに接触し、ゴルゴ殺害を依頼する。

シロッコ(砂漠の砂を運んでくる南風)が舞うローマで西側要人殺害のため待機していたゴルゴは、ストライカーに命を狙われる。ゴルゴは、場所を変えての決闘を提案。ベトナムを連想させるような森を舞台にゴルゴとストライカーの対決が繰り広げられる。ストライカーはベトナム仕込みのトラップでゴルゴをおびき出す。ゴルゴは何故か左手で銃を構え、S&Wの最大装填数6発を撃ち尽くしてしまうが、ストライカーと対峙するや右手でナイフを投げつけ、ストライカーを仕留める。

ベトナムの枯れ葉剤の後遺症をテーマにした哀しい作品。ストライカーの苦悩が痛々しい。国防省の情報屋「アンジェロ」が図らずも言った『ヒロシマにベトナム、結局、アメリカもナチと変わらないぜ!』というセリフは非常に深い意味を持つ。冷戦下のアメリカは世界各地で紛争の火種を作り武器輸出を行うというマッチポンプを続けていたが、アンジェロのセリフはこのことを暗示しているのだろう。冷戦終結後もその構図は変わらず、アメリカの帝国化と暴走を予見しているかのようだ。

ズキューン

ゴルゴ13 (68) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
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