■ロックフォードの野望(謀略の死角)(第229話) 発表1984年11月
評価 ★★★★
依頼人 ローゼン・ザメック
ターゲット ローランス・ロックフォード
報酬 ル・マンの屋敷/サン・ミシェルの別荘/サンジェルマンのカフェ”ルカミエ”
今回弾丸発射数 2/ 通算弾丸発射数 1,328
今回殺害人数 2/ 通算殺害人数 1,431
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 79
<ストーリー>
ゴルゴとの専属契約を目論むロックフォード一族。ゴルゴがこれを拒否すると、ロックフォードはゴルゴへの仕事の依頼者を抹殺することを決定した・・・
<この一言>
10%の才能と20%の努力・・・そして、30%の臆病さ・・・残る40%は・・・”運”だろう・・・な・・・
<解説>
第63巻-1『ロックフォードの野望』の続編。前作でデビッド・ロックフォードが一族の専属スナイパーになるよう依頼をするも、ゴルゴはこれを拒否。ゴルゴを力ずくで従わせようとしたデビッド・ロックフォードはゴルゴの銃弾に倒れ、ロックフォード家の野望は潰えたかに見えた。
しかし、野望は「ローランス・ロックフォード」に引き継がれ、ロックフォード一族はゴルゴを抱え込もうと画策し、ゴルゴの仕事の邪魔をすべく、「ゴルゴ13への仕事の依頼者は例外なく抹殺する」との方針を示し実行する。ゴルゴは前作で世話になった「ローゼン・ザメック」に接触するも、ザメックは仕事の依頼をする前にロックフォード家の差し向けた狙撃手の凶弾に倒れる。ザメックの遺言とも言えるゴルゴへの依頼は、ロックフォード家の統率者「ローランス・ロックフォード」の殺害であった。ザメックの遺志を聞き入れたゴルゴはローランスを殺害、再びロックフォード家の野望を打ち砕く。
ロックフォード一族の参謀でノーベル賞受賞者でもある「ハーバード大学国防政策セミナー主任教授ブレジンジャー」はキッシンジャーをモチーフにしている。「ロックフォード」はいうまでもなく、「ロックフェラー」を意味しているが、キッシンジャーはネルソン・ロックフェラーの外交顧問を務めていたこともあり、本作と史実がシンクロしている。ラストでブレジンジャーがゴルゴとの対決を匂わしているのが興味深い。
本作で特筆すべきは、ゴルゴが考えるプロとしての条件が明らかになっていることだ。曰く、
「10%の才能と20%の努力・・・そして、30%の臆病さ・・・残る40%は・・・”運”だろう・・・な・・・。」
一見したところ運に身を任せているように思えるが、
才能(10%)+努力(20%)+臆病さ(30%) > 運(40%)
と決して運任せではないことが分かる。また、才能がなくても、
努力(20%)+臆病さ(30%) > 運(40%)
となり運を支配することができるのだ。
含蓄の深いこのセリフ、凡人にも希望を与えてくれる・・・
ズキューン
ゴルゴ13 (66) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★