〔音楽療法〕ピアノソナタ11番で”芽吹き”を感じる

2010-10-26 08:11:56 | 音楽療法
昨日に引き続き、モーツァルトのピアノソナタです。
8番とは打って変わって雰囲気が変わりますが、
11番の第1楽章は、荘厳なイントロで始まります。
といっても、オーケストラではないので、静かな厳粛さとでもいいましょうか

映像的には、寒い春の朝、薄日の中で植物の芽がほんの少し地面から
出ている光景が思い浮かんでしまいます。
「さあこれから本格的な活動だ!」という意気込みの感じられる曲です。

ですけど、展開部で、急に物悲しい調べになっていくのはどう解釈したら
いいのでしょうか?不安があるのか? 新天地に出て行く不安なのか?
でもそれにしても達観したような悲しさを感じます。なぜ?

そして、最後に、そのもの悲しさをふっ切ったように、芽吹いていく
光景と音楽が重なっていきます。希望がどんどん湧いてきて、
ピアノの音も徐々にピアノ→メゾフォルテ→ときどきフォルテへと
高揚感を増していきます。

これも8番と同じで音の連続性や流れは実にシンプルですので、
とても聴きやすく、耳になじむ曲です。