演奏会用練習曲第3番「ため息」

2010-10-14 09:02:42 | 音楽療法
今日も引き続き、リストの曲のことを書きます。
ピアノの練習曲「ため息」は、リストらしさが出ているのか、優雅さに加え、
芯の強さを感じます。
イントロから、鮮やかな色をした花びらが優雅に舞っていく風景を
連想させる、ピアノ音の流れ。これは、実に優雅です。あの名曲”愛の夢”
(リスト作)にも匹敵するくらいです。音に引き込まれそうな魅力のある
メロディですね。哀愁も漂います。

でも、ただの優雅さだけにとどまらないのが、リストを聴いていて
リフレッシュできる点です。
”優雅”の中に”凛”とした芯の強さがあるのです。激しい風雨にも負けるものか
という気概があります。そういえば”愛の夢”にも、ピアノの鍵盤を激しく
叩く部分がありますよね。それと同じ表現ではないでしょうか。

リスト自身、パリ社交界にいて貴族的な優雅さを身につけながら、心の底には、
ずっと芯の強さをしたため続けてきた人なのかもしれません。それは、ハンガリー
という異国からパリに来たから?
彼のピアノ曲を聴きながら、そんな思いを強めました。

ショパンの優雅さとベートーベンの重厚さを足して2で割ったような曲に
耳鼓を打ちました。