極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

古典音楽を終焉させた男

2014年08月02日 | デジタル革命渦論

 

 

 

 

【オールソーラーシステム完結論 ⅩⅠ】

● 集光型太陽電池の弱点を徹底克服

話はずれるが、パワーデバイスの一翼になうシリコンカーバイドの界面欠陥が解消される?との情報が
入り色めき立った。つまり、ゲート絶縁膜を形成時に欠陥を生じるSiC(シリコンカーバイド)由来
の副生炭素を一酸化炭素として除外する反応操作で世界最小値(1011cm-2eV-1以下)に逓減でき
ることを喜多浩之東大准教授らのグループが実証したというのだが(2014.07.25)、なるほどこれでま
た省エネ・ダウンサイジングというデジタル革命がまた一歩前進だとと感心する。さて、本題。

究極の高変換効率でなおかつ安い発電システムを"ウィ・フォロー・ザ・サン"しているわけだが、その
の1つの技術が集光型太陽電池。その具体例として、単接合から多接合化合物半導体系の集光型太陽電
池システムの新規考案の1つとして下図が提案されている。これは、太陽エネルギーを電気に変換する
太陽電池に太陽エネルギーを集中させ使用する電池受け構造であり、支持体上や1つ以上のⅢ-Ⅴ族化
合物半導体層を搭載した太陽電池を含む。光学素子は、太陽電池の上に配置し、離れて太陽電池から直
面の入口と太陽電池に面する出口を有する光チャネルを持つ構造である。フレームは、支持体上に配置
され、フレームが支持体の上方に延び、光学素子に面する内側面を有する太陽電池の周りに外延する。
また、カプセル材料が支持体上に配置、光学素子とフレームとの間に含まれ、光学素子とフレームとの
光学素子とフレームの接触点の高さ距離が逓減できるこの受け構造は、太陽電池モジュールに使用でき
るというものである。

ところが、実際には、集光用レンズや反射鏡を用い集光体の構造光をPVセル上に収集し、集束させ一
日中、太陽の動きを追跡する光コレクタやコンセントレータを使用するには、(1)曇りの日や朝夕の
散乱光を収集する性能も要求されるが、このようなシステムは(2)複雑であり(3)嵩張り大きいと
いうため簡素化とコンパクト化も強く要求されている。さらに、長時間過酷な環境下にさらされるため、
使用部材の例えば、紫外線に対する(4)耐久性やそれに起因する(5)発電能力の低下(劣化)防止
が要求されているが(2)~(5)には集光という根本的な光特性をいかに制御するかに関わるだけに
難しく、例えば、(1)平面受光したものを導波パネルで瞬時に集光させる、(2)あるいは全ての吸
収波長を特定の固有波長に変換させて集光できれば理想である。この場合(1)の場合、散乱光を効率
よく集光できれば、壁に取り付けることが可能となり設置面積は大まか1/2~1/4に縮小できるだ
ろう。また(2)の場合、例えば蛍光体で特定波長に変化することで集光により色収差問題が解消でき
れば高屈折レンズ系を平面展開させ高倍率に集光させることも可能になる。このことにより、受光・集
光構造が簡素化され、(6)結露による不具合や(7)レンズなどの位置合わせ不良の不具合が解消で
きる。さらに、(8)高屈折率層に低屈折率層をサンドイッチした構造とした集光体で軽量で低コスト
しようという提案もされている。
下記の新規考案4件は平面集光例を理解に参考掲載する(下図をクリ
ック)。 

 

また、(1)フレネルレンズを使用した場合に生じやすい、(2)太陽電池用集光レンズ部材とスタン
ドとの接点がレンズ部の頂点となることから、構造的に不安定であり、太陽電池用集光レンズ部材とス
タンドとの位置決めも困難となりための問題解決――集光型太陽光発電装置を構成するスタンドへの設
置・固定が容易でかつレンズが傷つき難い太陽電池用集光レンズ部材を用いた集光型太陽光発電装置の
提供されている。

 

以上のほんの一例ではあるが、枚挙にいとまがないほどに新規考案が提案させているからには、そう遠
くない近未来では廉価なコンパクトな集光型太陽光発電機構がいたるところで配置機能した社会が実現
しているであろうことが想像できるはずであり、「原発に不都合な真実」をますますリアリティをもっ
て水際立たせるであろう。
 

                                       この項つづく

 

   

 

   

 

【遺伝子組み換え作物論 ⅩⅢ】

 

 


                            弟5章 遺伝子組み換え作物の危険性

    
    食品業界も危惧する「バイオ医薬品」用作物

  さらに驚かされるのは、アイオワ州の事件と同時期に、ブッシュ大統領が「プロディジーン社」
 の社長を「国際農業開発基金」の米国理事と「米国国際開発庁(USAID)」の顧問に指名して
 い
たことである。そのうえ、ネブラスカ州の事件が起きた際、米国政府は同社に対して厳しい措置
 を講じるどころか、財政支援を行なっていた。同社はネブラスカ州の大豆を廃棄処分するために
  350万ドルの費用をかけ、罰金2五万ドルを支払っていたが、米国政府は親切にもその経費を
 補
助するために税金から350万ドルを支給したのである。むろんこの事実を「米国農務省」が公
 開す
るはずもなく、後になって米国の消費者団体「公益科学センター」の調査によって発覚しか。

 「消費者同盟(CU)」のジーン・ハロランは次のように批判する。
 
  「医薬品用作物を一般の食用作物と区分して管理することなど、現実的に不可能である。人間な

 らミスを犯すのが当然であり、自然を管理することなどできない。結局、遺伝子操作によって作物
 から医薬品を生産することなど、行なってはならないのだ」
 「憂慮する科学者同盟」の主幹研究員ジェーン・リスラーも次のように指摘する。
 「吉見にトウモロコシを混入させないといった単純な仕事もできないのに、医薬品用トウモロコシ
 を区分管理するという、さらに困難な仕事を企業ができるはずがないのだ」
 
   「バイオ医薬品」用作物を栽培することに対する批判は高まりつつある。NGOの連合である
 「遺伝子組み
換え食品警戒連合(GEFAc)」は米国農務省に対して、野外における「バイオ医
 薬
品」用作物の試験栽培を禁止することを要求している。食品業界もこの問題については慎重な態
 度を示しており、「バイオ医薬品」の生産はタバコなど食品以外の作物に限定するよう、バイテク

 産業に要請している。遺伝子組み換え推進派の科学誌『ネイチャー・バイオテクノロジー』(20
 04年2
月号)でさえ、食料や飼料用作物を使って「バイオ医薬品」を生産することについては批
 判し
ている。彼らは「バイオ医薬品」用作物の事故によって、バイテク事業全体が混乱におちいる
 こと
を恐れているのだ。

    ③ 「ウィルス遺伝子」を使用する危険性

  「遺伝子組み換えによる最大の危険性は、ウィルスの遺伝子を作物に導入することである。実験
 によれば遺伝子操作によって、新たな猛毒のウィルスがつくれることもわかっている」
  この衝撃的な事実を語るのは、ジョセフ・カミンズ博士(カナダ・西オンタリオ大学、遺伝学名
 誉教
授)であ。新たな猛毒のウィルスが生まれれば、作物に病虫害が発生し、飢饉を引き起こす可
 能
性もある。あるいは動物や人間に対して新たな疾病をもたらすかもしれない。モンサント社をは
 じ
めとするバイテク企業を儲けさせるために、ウィルスによる疫病を発生させる危険性を冒す必要
 な
どあるだろうか。
 
  カミンズ博士は、「プロモーター遺伝子(目的とする遺伝子の機能を発現させるスイッチとして
 一緒に組みこまれる遺伝子)も、高放射線量のガンマ線と同様の影響をもたらす可能性がある」と
 指摘する。つまりプロモーター遺伝子が、DNAの中に突然変異を起こす部位(ホットスポット)
 をつくりだすことによって、DNAの断片全体が不安定になる可能性があるというのだ。遺伝学者
 であり、ノルウェー政府の顧問を務めるテルジュ・トラービク博士(「遺伝子エコロジー研究所」
 事務局長)も「プロモーター遺伝子は、細胞分裂の際に、遺伝手間で行なわれるDNAの再結合反
 応を妨げる可能性がある」と指摘する。
 
  さらにテルジュ・トラービク博士は、プロモーター遺伝子として一般に使用されている「カリフ
 ラワーモザイクウィルス(CaMV)」を組みこんだ作物を、ラットに一回給餌させただけで細胞
 組織の中に「CaMV」の遺伝子を確認した。他の研究者による同様の研究でも、人間の胃、腸リ
 ンパ、腎臓、肝臓、肺臓の細胞の中に「CaMV」の遺伝子を確認している。
  こうした研究は、バイテク産業にとって不都合な報告である。彼らは、「遺伝子組み換え食品に
 合まれるCaMVは安全である。なぜならその遺伝子が、消化器宮内の細菌や内臓器官に転移する
 ことはないからである」と主張しているからである。しかし、テルジュ・トラービク博士は、さら
 にもう一つの危険性を指摘する。「プロモーター遺伝子によって、人間の細胞内で活動を停止して
 いる休眠遺伝子が活動を開始する可能性がある」というのである。
 

    ④ 「抗生物質に耐性をもつ遺伝子」を使用する危険性 

  目的とする遺伝子の導入に成功したことを確認するための目印(マーカ士として、抗生物質に耐
 性をもつ遺伝子が使用されている。問題なのは、遺伝子組み換え食品を摂取することによって、こ
 の抗生物質に耐性をもつ遺伝子が、消化器官の細菌に転移する可能性があることだ。抗生物質に耐
 性をもつ遺伝子が体内に取りこまれれば、抗生物質が効かない新たな病気が発生するかもしれな
 い。
 
  バイテク企業は「そうした問題は起きない」と主張するが、マイケル・アントニウス博士は反論
 する。
 
  「遺伝子組み換え作物には、様々な種類の抗生物質耐性遺伝子が大量に合まれている。消化器官
 の中の細菌がその遺伝子を取りこめば、治療用の抗生物質に耐性をもつことになるだろう。遺伝子
 組み換え食品を食べて、体内に抗生物質耐性遺伝子を取りこんだ人が病気になっても、治療用の抗
 生物質が効かなくなるかもしれない
  
  世界保健機関、米国医師会、英国上院議会、英国王立協会でさえも、「遺伝子組み換え食品に抗
 生物質耐性遺伝子を使用しないこと」を要請している。
  米国食品医薬品局のウェブサイトも、抗生物質に耐性をもつ菌が生まれた場合の危険性について
 説明している。「抗生物質に耐性を獲得した細菌が引き起こす感染は、死亡率を高めるし、治療を
 長引かせて、合併症を起こすことがある。その結果、肺の一部を切除したり、心臓弁を交換しなけ
 ればならないこともある」

  すでに英国では抗生物質耐性菌の影響で年間3500人以上が死亡しているのだ。


   
⑤ 新たな毒素やアレルゲンが生まれる危険性
  
  バイテク食品の熱心な推進派であるはずのアンドリュー・チェッソン博士(「家畜栄養に関する
 欧州科学委員会(ECSC)」副委員長)も、「遺伝子組み換え食品に潜む未確認の有害物質によ
 って、悲惨な事故が起こる可能性がある」と指摘する。
  サミュエル・エプスタイン教授(イリノイ州立大学・公衆衛生大学院・環境医学部、「全米がん
 予防連合」理事長)もまた次のように指摘する。
 「遺伝子操作によって生みだされた新たな物質が、同じ機能をもつとは限らない。ところが現在
 の安全性試験は、既知の毒物しか調べないため、人工的につくられた新たな毒物は検知できない可
 能性がある。結局、我々は、遺伝子操作によって、白分か何を生みだしたのか知ることはできない
 のだ」




 
  「トリプトファン事件」

  1989年に米国では、細菌の遺伝子を組み換えて大量生産した必須アミノ酸の一つ「L-トリ
 プトファン」というサプリメントに有害物質が含まれる事件が起きた。そのため、全米で37人が
 死亡、1500人が部分的に麻舜をおこし、5000人に一時的な障害をもたらした。「好酸球増
 多筋痛症候群(EMS)」と呼ばれる深刻な症状を引き起こしたのである。患者の一人は、「両足
 がまるで電柱のように腫れあがり、大量に薬を飲んでも痛みは治まらなかった」と語っている。多
 くの人々は足から感覚が失われ、さらには内臓、肺へと麻疹が広がって、最後は呼吸困難に至る「
 上行性麻疹」という症状に見舞われた。
  この事件の原因について製造企業の見解は、「品質管理における不手際」というものだった。こ
 の企業は素早く細菌を廃棄してしまったため、それ以上、原因を究明することができなくなった。
 それでも一般には、遺伝子組み換えによって予期せぬ毒物が製造されたことが原因と考えられてい
 る。「トリプトファンを過剰に摂取したことが原因である」という説もあるが、一般の製品でこれ
 はどの被害が出たことはない。
  
  しかも米国食品医薬品局は、バイテク産業の利益を守るため、重要な情報を隠したまま、奇妙な
 理屈を発表した。病気の原因が遺伝子操作にあるとは認めずに、サプリメントー般の危険性を指摘
 したのである。当時の食品医薬品局の目的は、むしろサプリメントの規制に対して権限をもつこと
 にあったからである。製造企業の「昭和電工」は反省の意を表すため示談に応じ、2000人以上
 の人々に総額20億ドルを支払った。

 
  マイケル・アントニウス博士は次のように指摘する。

 「もし今、この製品が製造されても、現在の安全性審査では問題を見逃してしまうだろう。一般
 の製品と比べて成分の99
%以上が同じであるため、。実質的に同等〃と見なされるからである。
 したがって、新たに生まれる可能性のある新規の毒性を発見するためには、あらゆる角度からの安
 全性試験を行なう必要があるのだ。ところがサプリメントに問する基準では、不純物の含有量が製
 品の0.1%以下であれば、新規の毒素が産生されていても検出されずに承認してしまう。これで
 は毒性があっても検査に引っかからないので、再び悲劇がくり返されることになる」

 
                    リーズ、アンディ 著 『遺伝子組み換え食品の真実』

                                      この項つづく
  

 

  ●今夜の一曲

今宵は古典音楽を終焉させたグスタク・マーラーの「交響曲第五番 第4楽章 アダージェット」を聴
きながら眠ることに。さても、マーラーの壮大な交響曲は欧州のクラッシック技法を鯨飲し、亜細亜と
融合したところで、マーラーにしてマーラー自らクラッシックの幕を引くことになる。享年51、1911
年5月18日没。「私の墓を訪ねる人なら、私が何者だったのか知っているはずだし、そうでない人に訪ね
てもらう必要は無い」という生前の言葉通り、墓石には「GUSTAV MAHLER」という文字以外、生没年
を含め何も刻まれていないという。それでは、アイゾ・グテン・ナハッ(Also, gute Nacht !)。

 

 

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