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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の出来事 4月24日 マーガレット

2018-04-24 09:49:45 | A,日々の出来事_






  日々の出来事 4月24日 マーガレット






 今日は、週刊マーガレットが創刊された日です。(1963年4月24日)
1963年4月24日、集英社が同年に休刊した“少女ブック”に代わる総合少女漫画雑誌“週刊マーガレット”を発売しました。
週刊マーガレットは、漫画のほか、ファッションや人気歌手の記事なども掲載しています。
 この漫画雑誌は講談社が前年(1962年)に創刊した“少女フレンド”に対抗する目的もあり、PR版56万部が無料配布されました。
 人気作品としては、1968年にアタックNo.1(浦野千賀子)の連載が開始され、テレビアニメ化もされています。
また、1970年代にも、ベルサイユのばら(池田理代子)、エースをねらえ!(山本鈴美香)などの作品が連載され、“少女フレンド”、“少女コミック”(小学館)とともに、少女漫画ブームを築く週刊誌となりました。









 
   アタックNo.1 鮎原こずえ





















☆今日の壺々話











       アタックNo.1“消えるアタック”






 天竜女子高校のキャプテン須賀は、鮎原こずえの消えるアタックを受けた直後から高熱で寝込み、

「 消えた、ボールが消えた!」

と譫言を言いながら、七日七晩苦しみました。
 この日試合に参加した天竜チームのメンバーはその後次々と病に倒れ、また試合を観戦していた観客の中にも体調を崩し病院に運ばれる者が続出しました。
 関係者の間では、当日亡くなった富士見チーム関係者の祟りではないかとの噂が囁かれました。


と言う訳で、お話です。


 バレーボールの日本代表だったこともあるスポーツ選手Aさんの話です。
そのAさんの高校時代のときに起こった事件です。

「 かれこれ40年くらい前になるでしょうか。
今はもう建て替えてないんですけどね。
S県のある体育館で、その年のインターハイ代表決勝戦が行われたんです。
バレーボールのですね。」

その試合中に、出場中のAさんのシューズの紐が突然切れました。

「 切れるもんじゃありませんよ。試合中に靴の紐なんて。
革靴の細いのと違って、太いズックのやつですから。
まめに交換だってしてるはずでしょうし。
それが、ブッツンって。
切れたんです。」

 なんか嫌な予感がしたそうです。
でも大事な決勝戦ですから、Aさんも気にしないように試合に集中しました。
その試合はもつれにもつれて、一点を争うシーソーゲームとなり、白熱した展開に両校の応援もヒートアップしてきました。
 そのとき、試合中のコートに4歳か5歳くらいの女の子が入って来ました。
インターハイの地区予選の決勝戦です。
地元のテレビ局も中継していました。
 当然、試合は中断です。
ところがその女の子が入ったあと、Aさんのチームの中でただならぬ動きが起こったんです。
 Aさんは、心ここにあらずって顔でポカって口を開けて呆然としている。
そのAさんを取り囲んで、コーチの先生やチームメイトの人たちが、真っ青な顔になってAさんに、何か一生懸命説得してるみたいなんです。
 どうもAさんに試合を抜けてどこかへ行けと話しているらしい。
今、入ってきた女の子が、何かAさんの元へ緊急の知らせを持ってきたらしいんです。
ところがAさん、それを断ってしまった。
それだけこの試合にかけてたんでしょう。
 当然、コーチもキャプテンも説得したんだけど、時間が来て試合再開となってしまいました。
結局Aさんはコートに残ってそのまま試合続行です。
 しかし、その女の子、

「 お姉ちゃんのばか~、死んでも知らないから~!」

って、泣きながら出て行ってしまいました。
その声を聞いた会場、一体何が起こったんだって、シーンとなってしまいました。
 その女の子の伝言は、当時、Aさんの付き合っていた彼氏が事故にあって病院で危篤状態だったそうです。
しかし、Aさんは危篤の彼の元へ駆けつけるより、目の前の試合を選んでしまいました。
 それで笛が鳴ってまた試合が始まったわけです。
ところが試合は一進一退でなかなか決まらない。
一刻も早く試合が終わらせて駆けつけなきゃいけないAさんは焦ります。
髪を振り乱して、汗ビッショリで、本当に必死です。
 お客さんも黙ってしまって、もう異様な雰囲気の中で試合が続きました。
最後に、Aさんのスパイクが決まって試合終了になりました。
Aさんはそのまますぐに会場を飛び出して病院へ向いました。
 ところが、試合終了にも拘わらず、会場の様子が何かおかしい。
ザワザワ、ザワザワと騒がしい。
最後にAさんの球を受けそこねた相手側の選手が座り込んで放心状態です。
チームの監督も突っ立ったままです。
 しかも、その監督が泣いている。
そして、泣きながら何かブツブツ言っている。

「 観自在菩薩行深般若波羅蜜多時・・・・。」

監督がお経唱えている。
 一体何が起こったかと言うと、Aさんが打ったボールがみんなの見てる前で消えてしまった。
それだけでは終わらず、応援に来ていた会場のお客さんが、ボールが消えた瞬間にバタバタ倒れる。
 天井からは、

「 ウ~ウ~ウ~ウ~ウ~。」

と言う、変な音が聞こえてくる。
 千人ほどの観客に緊張が走りました。
その時、今まで試合をしていた、コートの真ん中に張ってあったネットが、突然、

“ バサッ!”

と床に落ちました。
そして、

“ モワ~ッ・・・。”

と、何か霧のようなものが会場に立ち込めて、生臭いにおいがする。
 そのとき、

「 ギャ~~~!」

と言う叫び声がしました。
 それを合図に、応援に来てた女の子たちが一斉に泣き出しました。
もう会場、大混乱です。
 そのころ、中継をしていたテレビ局にもジャンジャン電話がかかってきていました。
テレビに映っていた最前列に座っている高校生くらいの男子の体が透けていたとか、色々。
 もう会場はパニック状態で、救急車や消防車もやって来ました。
表彰式もお流れです。
 新聞にも載ったようです。
高校バレーの地区予選決勝大会の会場で、原因不明の白煙発生、消防も出動して観客何名病院に運ばれる、云々。
昭和45年のインターハイの地区予選での話です。
 危篤だったAさんの彼氏は、最後の一球を決めたときと同じ時間に亡くなりました。
彼は死ぬ間際まで、Aさんの名前を呼び続けたそうです。















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4月23日(月)のつぶやき

2018-04-24 03:01:52 | _HOMEページ_
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