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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 4月9日 手

2018-04-09 19:16:09 | B,日々の恐怖






  日々の恐怖 4月9日 手






 今から約十年前、大学生だった俺は、クラブの合宿で兵庫県の山奥のホテル(冬はスキー客用になる)に泊まっていた。
その日は、合宿最終日の前日の夜で、練習日程はすべて終わっていたので、消灯後も同じ部屋の仲間でマッタリ語っていた。
 夜中の12時近いということもあって、だんだん語りながら仲間たちは一人また一人と眠り、最後の3人だけになったとき、そのうちの一人が、

「 じゃ、この雰囲気もあるし、怖い話でもするかな・・・。」

と言った。
それで、3人で怖い話をすることになったが、すぐに一人は寝てしまった。
 外は、瀟々と雨が降っている。
窓は閉めているが、カーテンは開いていた。
朝日を入るようにしておくと、自然に気持ちよく目が覚めるからだ。
 俺とそいつは、交互にポツリポツリと話した。
暫く話して俺はネタが尽きて聞き役になった。
 そいつの話は、他人の話か自分の話か分からなかった。

“ いくつ話を知っているのだろうか・・・?”

俺の疑問を他所に、そいつの話は続いた。
 それで、夜中の1時半過ぎた頃だっただろうか、ふとそいつが呟いた。

「 なぁ、さっきから話が佳境になる度に、丁度良いタイミングで稲妻が光るんだけど、なんかタイミング良すぎて嫌だよな・・・・。」

 それを聞いて俺は、

“ はぁ・・・・?”

と思った。
そして、言ってやった。

「 いやいや、全然、そもそも雷鳴ってないよ。」

実際、稲妻など一度も光っていない。
 だが、そいつは俺の言葉が信じられないようで、

「 いや、光るってのは、部屋が光るって訳で、光だから、物理的に部屋も明るくなるはずで、そうだよな?」

要するに、稲妻が光る度に、部屋が真っ白く明るくなっているということが言いたいのだ。
 しかし、いくら力説されても、光っていないものは光っていない。
俺が、

「 ホントに光ってない。」

と言うと、彼は寝ているはずのもう一人の友人に、

「 なあ、○○は、さっきから聞いてて、どう思った?」

と話を振る。
 不思議に思った俺は、

「 そいつ寝てるよ?
おまえが最初の話を終わったぐらいに・・・・。」

と言うと、

「 顔をこっちに向けているのに?」

と聞き返す。
 俺は確かめてみたが、布団を被ってスースー言っている。
当然、顔は布団に隠れている。
 何か不穏な感じがした俺は、

「 とりあえず、もう寝ろってことだろうな。」

と言って、怖い話を中止した。
そいつも、それに反対はしなかった。
 ただ、お互いに寝ようと布団を被る前、そいつの動きが一瞬止まり、

「 手・・・・・。」

と言った。

「 あ?どしたん?」

と聞くと、

「 何でもない。」

と答えた。
 次の日の朝だったか、そいつに前夜のことを聞くと、

「 ああ、あれか・・・・・。」

と言った。
 かなり疲れている様子で、詳しく話したくなさそうだった。
俺もその様子を見て、

“ 手のことは聞けないな・・・。”

と思った。
 今でも時々思い出す。
俺とそいつは向かい合って話をしていたのだが、そいつは俺と違う世界で違うヤツに囲まれて話をしていたんじゃないのかなと思う。
 その後、そいつに特に何かあったかと言うと、特段何もない。
今でも付き合いはあるから、そのうち聞く機会もあるだろうなとは思う。















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日々の出来事 4月9日 奈良の大仏

2018-04-09 09:54:32 | A,日々の出来事_





  日々の出来事 4月9日 奈良の大仏





 今日は、奈良の大仏の開眼供養会が行われた日です。(752年4月9日)
東大寺盧舎那仏像は、聖武天皇の発願で745年に制作が開始され752年に完成しました。
大仏の当初の部分は台座、腹、指の一部で、ほとんどの部分は中世・近世に補修されています。
 大仏は二度仏頭が落ちています。
完成後数十年で亀裂や傾きが生じて855年の地震で仏頭が落ち、ほどなく修理されましたが、1610年に再び大風で倒壊し、雨ざらしの無残な首無し状態で数十年が経過しました。
その後、1685年に公慶上人が幕府から大仏再興のための勧進の許可を得て、ようやく再興が始まり、1692年開眼供養されました。
現在ある大仏は、このときのものです。
 大仏殿の中にある柱の四角い穴は、大仏の鼻の穴の大きさで、潜り抜けるととっても賢くなるそうです。
ある程度太いオバサンでも通り抜けられます。
バスでやって来たオバサン軍団が、“わぁ~っ、きゃ~っ、○○ちゃんは無理ィ~~!!”とか言いながら、順に潜り抜けて拍手とバンザイで迎えられる光景は、なかなかの迫力です。








     東大寺盧舎那仏像



















☆今日の壺々話















奈良大仏の見学者たち






 奈良の大仏を、3人の男が連れ立って見学に来ました。
3人はそれぞれ大仏の大きな左右の手を見て思いました。

“ おっ、これは・・・・・。”

お役人
「 右手で断りながら、左手を下から出している。
 魚心あれば水心か・・・。」

心理学者
「 左手は求め、右手は拒んでいる。
 人間心理の矛盾を表している・・・。」

相撲取り
「 右手をハズに、左手で軽く前みつを狙う。
 うまい駆け引きだ・・・。」



共通していること

“ 全員が口を開けて奈良の大仏を見上げていました。
 人間、上を見上げると口が開くものです。”






















ミニチュアの大仏








 こないだ奈良いったんだけどさ、大仏みて土産買おうとしたんだけど、その店にミニチュアの大仏が売ってあるの。
なんか、鉄でできてるやつで、なぜかむしょうに欲しくなっちゃってさ。
それ400円だったんだけど、うってるババアに、“所持金ぎりぎりの300円で売ってくれないか”って交渉したんだよ。
 したら、ババアは“負けたゲルよ”とにこにこしていうんだよ。
俺はなんていいばあさんなんだ、と感動して財布をあけたわけ。
で、中を探ったんだけど、どうしても200円しかない。
ババアが“ほれ、負けたゲルよ”とにこにこしてるんだよ。
 もうしょうがないから、“実は…200円しかなかった”、とかいうと、いきなりババアの表情がクワッ!!!となって、 “商売の邪魔だよ!!あっちいけ!!”と怒鳴られたよ。
俺は、こんなせつない思いをしたのはひさしぶりだったよ。
もう30にもなるのに…。






面白いダジャレ考えた




大仏がだいぶ強い。

どうだ?
お前たちは今ごろ笑いすぎて、あごが外れてる頃かと思うが。


うん ハズレたよ。


おしゃれなしゃれをいいなしゃれ。


僕には、ポチという犬がいました。
犬種はゴールデン・レトリバーで、よく懐くいい子でした。
数年前、母が僕の誕生日に買ってくれてから。
ご飯をあげたり、散歩に連れていったり、庭でじゃれあったり.、とにかく、沢山あそびました。
そのポチが、先日、息を引き取りました。
死因は、交通事故です。
散歩の途中、何者かの車が走ってきて・・。
僕にとって、ポチはかけがえのない友達でした。
寂しい時や、落ち込んだ時、いつも励ましてくれるのは、ポチでした。
そんな、大好きだった犬が、今はもう居ぬ。


親「トイレにいっといれ。」
子「じゃ、そこで待っといれ。」


都バスを飛ばす。


太陽に行きたいよう。


内容がないよう。


台湾に行きたいわん。


導火線をどうかせんと…。


線を引きません。























ドイツ人の友達の言動







・日本のお弁当は魔法だ。
・故に日本のお母さん達は皆魔女だ。
・奈良の鹿がトラウマ。
・で、等身大ガンダムはいつ動くようになるんだよ?早く教えろ。
・折り紙を必死で覚えようとして発狂。
・日本とは戦いたくない。だって色んなロボットだとか超人だとか、何か可愛いものだとかが攻めてくるんだろ?勝てる気がしないよ。
・蕎麦屋のおっさんに、「貴方も神か」的な事言いながら握手を求める。
・おやすみなさいという言葉が大好き。
・日本人は、皆、侍か忍者かくの一か魔術師あたりの神的な何かだと思う。
・俺の心は日本人。


ロボットとか超人は分からなくもないけど、「可愛いものが攻めてくる」って何だ?
鉄人28号見たら楽しいリアクションしてくれそうだな。


・おやすみなさいという言葉が大好き。
これは何かわかるなぁ。いいよね、この言葉。


質問、何?
・奈良の鹿がトラウマ。
・蕎麦屋のおっさんに、「貴方も神か」的な事言いながら握手を求める。


あ、それは、

・鹿
「鹿マスターになってくる!」と言いながら観光に行ったはいいが、大量の鹿に取り囲まれ、服をもぐもぐされ涙目→トラウマ化「鹿怖い、食われる。」。

・蕎麦屋
ふらっと入った蕎麦屋で食事。
「美味しさに感動した。日本は神様たくさんだから蕎麦屋にも神はいるんだと思った。」

・何か可愛いもの
「あれだよ、“もえころされる”ってヤツだよ、新型兵器だよ。」
って言ってた。


そうだ、奈良の鹿は、草食動物は大人しい、という中学生だったころの自分の幻想を一撃で打ち砕いてくれた。
男子も女子も煎餅落として、更に落とした煎餅に群がる。
しかも、触ったら予想外に皮が硬くてびっくりした。


あるある。
あいつ等、包囲しやがる。怖い助けて。
もう餌もってないよ。
お辞儀すんな。


奈良の鹿の怖さは異常。
探せばお辞儀をしてから煎餅を食べるヤツもいるが、売店前の鹿はやめとけ、怪我をする。


奈良公園、最強なのは鹿ではなく、店先に並んでる鹿せんべいに近寄る鹿をバンバンどつきながら、平然と売り子をしている露店のおばちゃん達。
鹿も若いヤツ以外は、散々しばかれて刻みこまれているので、店先に置いてあるせんべいには手を出さない。
客の手に渡った瞬間に突進される。


















奈良公園







 十年位前の春に、車中泊で奈良に行った時です。
その日は早朝から雨が降っていました。 
撲は朝から腹の調子が悪くて、トイレを探して車で走っていると奈良公園が見えてきました。
 これだけ大きな公園なら絶対トイレはあるだろうと思い、車を停めて念のために箱ティッシュを持って傘を挿しながら、誰も居ない早朝の奈良公園の中に入って行きました。
標識でトイレの位置を確認して、最短距離でトイレに向って歩いて行きました。
もうその時には、腹痛はピークに達して撲の肛門は暴発寸前で、走ることもできずに競歩のような早足でトイレに向いました。
 やっとトイレが見えてきて、傘を投げ捨ててズボンのベルトを外しながら、トイレの中に飛び込むと、なっ、なんと、そこには信じられない衝撃的な光景が・・・。
トイレの中に、十匹以上の鹿が座り込んで雨宿りをしていました。
鹿達は逃げようともしないで、ジッと撲をニラみつけました。
撲はその状況に驚き、恐怖でウンコを漏らしてしまいました。
 恐るべき鹿。
忘れられない奈良公園。





















ポスター







 仲良し男3人組がいる。
こいつらと深夜飲み会をすると、必ず変なことが起きる。
男Aの実家の一室に集まるのだが、誰も家にいなくはずなのに、階段を駆け上がる足音→みんながいる部屋のドアノブをがちゃがちゃ回す何者かがいる。
 実体はないので、気持ち悪いねと話し、たまたま手に入れた「奈良の大仏」ポスターを、そのドアに貼ったら、その怪現象はおさまった。
 翌夜、ベランダも電柱も屋根もないはずで、足場すらないその部屋の窓(三階)から、ノックをする人影が現れた。
それ以来その家には行っていない。





















大仏さまの目玉







「 あれ? どこだ? どこにいったんだ?」 

ここは、むかしむかしの、奈良の大仏がある東大寺です。
ある日、大仏さまの目玉が抜け落ちて、どこヘいったかわかりません。
お坊さんたちは、さっそく京都や大阪から大仏作りの親方たちをよんできて、

「 大仏さまの目玉を入れかえるには、どれほどのお金がかかる?」

と、値を見つもらせました。
 すると、親方たちは、

「 そうですな、千五百両(→1億円ほど)はかかります。」

と、いうのです。
 親方たちの考えでは、まず下で大きな目玉をこしらえ、目玉が出来たら足場を組んで、大仏さまの目にはめようというものです。
 お坊さんたちは、

「 それは高すぎる、千両にまけろ。」

と、いいますが、親方たちは、

「 それでは赤字です、こちらも商売ですから。」

と、いいます。

「 まけろ。」
「 まけられぬ。」
「 まけろ。」
「 まけられぬ。」

そこへ、江戸からきた見物の一人が顔を出しました。

「 わしなら、二百両(→千四百万円ほど)で、直しましょう。」

それを聞いた親方たちは、

「 馬鹿にもほどがある。なんでこれが、二百両で直せるものか。」

と、笑いました。
 ところが、江戸の男はこう考えたのです。

“ 目玉が抜け落ちて見つからんとすりゃあ、大仏さまの体の中ヘ落ちたにちがいない。
それを拾って、はめ直せばいいだけだ。”

 お坊さんたちはお金がないので、江戸の男に頼む事にしました。
江戸の男が目玉の穴から中に入って探すと、やっぱり目玉がありました。
さっそくかついで上にあげ、大仏さまの目に、ピタッとはめました。
 お坊さんや親方たちは、それを見て言いました。

「 あいつ、目玉をはめたはいいが、自分はどこから出てくるつもりだ。
出口はないはずだが。」

するとなんと、江戸の男は大仏さまの鼻の穴から出てきたのです。
みんなは感心して、

「 ほほう、目から鼻へ抜けおったわい。」

と、江戸の男をほめたたえました。
 それからです。
かしこい人のことを『目から鼻へ抜ける』と、言うようになったのは。
















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4月8日(日)のつぶやき

2018-04-09 09:43:40 | _HOMEページ_






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