トーガ製品に続いてミニアート製品も塗装作業に入りました。車体カラーが共通ですので、まとめて塗装して塗料の節約をも心がけました。ミスターカラーの69番グランプリホワイトを使用しました。
転輪のタイヤゴム部分をポスカの黒で塗りました。筆塗りよりも断然ラクです。13個の転輪を10分もかからずに塗り終わりました。
車体に転輪や起動輪を取り付けました。起動輪だけは接着せず、回るようにしました。
ミニアート製品は車軸のアーム部分が華奢に出来ているため、多少の歪みがどうしても発生します。転輪を取り付ける時点でズレが見えてきますので、接着の際に調整して転輪が一列になるように定規をあてて固定したうえで乾燥させました。
その途中に、車体右後ろの排気管のマスキングをしました。
履帯パーツを組み付けて接着固定中の状況です。御覧のように起動輪と上部転輪3個に接着し、爪楊枝を挿し入れて履帯パーツを抑えました。この状態で乾燥固着を待ちました。
履帯パーツを全て組み付けて繋ぎ終わりました。
車体右後ろの排気管を42番のマガホニーで塗りました。背面の予備転輪もセットしました。
前照灯は、内部を8番のシルバーで塗ったのち、クリアパーツをはめ込みました。このクリアパーツは一般的なレンズパーツとは異なり、ライトカバーのパーツの内側にもあわせた独特の卵形になっており、内部のレンズの反射効果もそのまま出ています。いかにもライトという感じで、リアルに見えます。こういうクリアパーツは初めて見た気がします。
ミニアート製品には、御覧のように予備履帯のパーツも付いています。作中車にはありませんので不要でしたが、トーガ製品との差別化、区別のためにあえて付けました。ただし、接着せずに載せるだけなので、撤去も自由です。
全体としてはトーガ製品との形状の差異はあまり感じられませんが、細部のモールド等の仕上がりが細かいので、模型としての精密感では勝っています。さすがはミニアート、と思わせます。
トーガ製品は戦車砲を可動にするのが難しかったですが、このミニアート製品では砲自体のパーツもしっかりして可動も容易に確保出来ますので、仰角も自在につけられます。
以上で、ミニアート製品も仕上がりました。
隊長のカチューシャにお出ましいただいて、まずはトーガ製品のT-70を。作中車は「大人の事情」で校章マークを付けていないため、今回の製作でもデカールは貼りませんでした。その代り、紙と爪楊枝でこしらえた校旗を付してみました。
私の指示に従わないと粛清よ!などとはカチューシャは言っていませんが、戦車砲はこちらに照準をあわせつつあります。この不気味さがプラウダ高校チームの持ち味の一つだったりして・・・。
副隊長のノンナにもお出ましいただいて、ミニアート製品のT-70を。
ノンナと言えばIS-2ですが、こちらのT-70に乗せても違和感がありません。むしろ似合っています。軽戦車でもノンナが搭乗すれば強そうに見えてくるから流石です。T-70のハッチは割と大きいので、ねんどろいどぷちでも充分におさまります。
かくして、プラウダ高校選抜カチューシャ義勇軍のT-70軽戦車がコミック「リボンの武者」仕様にて完成しました。製作日数は、2輌あわせて2019年6月11日から7月2日までと、10月4日の23日でした。組み立てに22日、塗装および塗装後の組み立てに1日かかりました。
今回は同じ車種の2輌を異なるメーカーのキットで連続で作るという、初めての試みでした。キットはポーランドのトーガ、ウクライナのミニアートの2製品を使用しました。いずれも組み立ては楽で、塗装もホワイト一色のみでした。
同じ戦車ですから、パーツ割りや組み立て手順もほぼ同じでしたが、パーツの精度に差がありました。比べれば、ミニアートのほうが組み易く仕上がりも綺麗でした。ですが、並べてみると大して差がありませんので、トーガの品も古くて大らかなキットではあるものの、出来はそんなに悪くないのだと分かりました。
ちなみに今回のキットは、トーガ製品がT-70後期型、ミニアート製品がT-70M初期型にあたるため、時系列的にはそんなに隔たらず、相違点は排気管の配列だけです。そして作中車にほぼ一致するのはミニアート製品のT-70M初期型です。
「リボンの武者」のカチューシャ義勇軍には、T-70Mの他にT-60初期型も登場しています。これもミニアートから適応キットが出ていますので、いずれ作ってみたいです。