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ガルパンの聖地 ・ 大洗を行く32 その8 「梅原屋のⅣ号F2型です!!」

2019年09月23日 | 大洗巡礼記

 梅原屋のガルパンプラモデル新作の2件目は、上図のⅣ号戦車F2型でした。最初はドラゴン系の公式キットを使用したのかなと思いましたが、よくみると後部エンジンフードの雰囲気がやや異なっていました。それでNさんに尋ねると、トランぺッターの2製品のニコイチだ、と言われました。

 つまり、トランペッター製の戦車回収車「BergepanzerⅣ」(品番00389)の車体と砲装備装甲列車「Panzer Jagerwagen」(品番01516)の砲塔とを組み合わせてフルインテリアの作品を構築したものということです。なぜかというと、双方のキットはインテリアキットなので、合わせればⅣ号戦車F2型のフルインテリアを簡単に組めるからです。

 

 Nさんによれば、最初はH型仕様での再現を目指したのだそうです。しかし、作業中に定めた「プロポーションを残したままのフルインテリア」というコンセプトにおいて、H型仕様のシュルツェンが邪魔になって相性がよくないため、砲塔形状がほぼ共通するF2型仕様に変更したそうです。

 なお、ドラゴン系H型仕様のフルインテリア、あんこうチームフィギュア5体付きの公式キット製品が発売予定となっておりますが、同じものをNさんが作るならば、もっと精密に、もっと緻密に、色々補完自作して作る筈ですので、見栄えが全然違うことになるでしょう。

 

 インテリアを魅力的に見せるべく、プロポーションを崩さない範囲で車台や砲塔の一部をカットしていますが、元位置にはめ込むことも出来るように作ってあるので、カット前の全容も見られるようになっています。

 履帯はモデルカステンの可動品を使用し、たわみ具合を調整して表現しています。車外装備品は全て取り外した状態にして、取り付け金具のみをパッションのエッチングパーツにて再現しています。

 

 背面部とエンジンフードのはめ込み位置をわざとズラした状態で撮りました。どのようにはめ込まれているかが分かります。エンジンフードは一枚板、側面と背面板はコの字形に繋いで作られます。これらを外せば、中のエンジンなどが見られるわけです。

 

 カット部を全て外した状態です。インテリアの作り込みに関しては国内トップレベルとされるNさんの仕事ぶりがよく分かります。世界よ、これがガルパン戦車フルインテリア作品の真髄だ・・・・。

 エンジン部分は「BergepanzerⅣ」(品番00389)のパーツを組み入れてありますが、発電機が再現されていないため、ドラゴン製のケッテンクラートのエンジンを流用して自作補完しています。しかしラジエーターに遮られるので、冬季仕様に切り替えて2基のラジエーターコアを単装にして前後に隙間を設けて、発電機の一部が見えるようにしています。
 また、エンジンの細部もかなり省略されているため、配管や細部やリザーブタンク、冷却ファン駆動用のプーリーとベルト等をブラ材やゴム材などで補完しています。

 

 冷泉麻子の操縦席、そして上図では隠れていますが武部沙織の通信席も再現されています。後者はかなり狭い空間になっているようですが、前者は広くとってあるようです。

 

 この範囲も色々作り込まれています。操縦装置の細部が省略されているため、それらをジャンクパーツなどで補完していますが、それに伴って操縦席まわりの床や隔壁関連も色々改造しています。操縦席も前寄りに変更し、通信席は後ろ寄りに変えてあります。配管やボルトも各所に再現し、カラフルに塗り分けることで分かりやすくしてあります。

 

 劇中では、操縦席も通信席も側面に広い空間があって、冷泉麻子や武部沙織が色々と私物を持ち込んでクッションなどもセットしていますが、この作品においては内部の作り込みのために空間自体をせばめていますので、かなりゴチャゴチャ詰め込んだ感がありますが、このゴチャゴチャ感こそが、フルインテリア作品の肝だと思います。

 

 砲塔は、側面および背面部をカットしています。カットにより失われた材はブラ板で補完し、砲自体と砲まわりの細部も全て自作追加しています。ターレット全周のボルトもきちんと再現してあります。

 

  砲塔を取り外せば、内部の各パーツの組み合わせ状況がよく分かります。砲尾の閉鎖機構は自作追加、五十鈴華の砲手席の照準器や発射操作部も細部が補完されています。反対側の秋山優花里の装填席は周囲に何もないのでシンプルですが、そのぶん機銃の細密さが存在感を放っています。

 

 砲塔バケットも御覧の通りです。旧公式キットのトップバッターであったドラゴンD型のキットでもこの部分はパーツ化されていましたが、こちらの製品でもきちんとフォローされています。

 

 御覧のように、下から覗きこまないと見えない部分でもきちんと作られ、塗装もされています。どのアングルからも見られるように、というNさんの芸儒家肌のこだわりが感じられます。

 

 カットされている砲塔外板部です。ゲベックカステンと一体となっていますが、繋ぎの部分が補強してあるわけではないので、きわめてテリケートです。手に取る時も細心の注意が必要でした。

 この部分も内外に色々な作り込みが施されています。車長ハッチは、キットでは円型タイプですが、劇中車に合わせてブラ板で観音開きタイプに作り変えています。リベット穴も忠実に再現されています。 

 

 内部も御覧の通りです。背面の左右のピストルポートを追加工作、側面ハッチ内側の開閉ラッチや視察窓、キューボラ周辺のパッド、車長席の背当ても再現されています。お見事というほかありません。

 こういう芸術的作品こそ、ガルパンギャラリーに常設展示すべきであろう、と思います。ガルパンブームにおける公式関連製品群の主力はプラモデルである、という点を明白にしたうえで、Nさんをはじめとする全国各地のスーパーモデラーの作品を一堂に列せしめて、ガルパンの魅力を立体的に可視出来て楽しめるようにするのも有意義だろうと思います。  (続く)

 


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2 コメント

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詳しく紹介してくれてありがとうございます (梅原屋のN)
2019-09-24 03:10:09
ドラゴン/プラッツかかってこいや!って感じで今回のⅣ号もやれることは全てやったつもりです、が、足踏み式の発射機構の資料が見つけられず、そこだけが心残りです。
星野さんがご覧になったのはⅣ号単体でしたが、今はあんこうチームとともに工廠ジオラマを構築し、お店に展示中です。外されたOVMを机に並べて手入れ中という様相です。この度、品薄な自動車部の作業着フィギュアセットが手に入ったので、彼女達も絡めていっしょに作業している様子にしようかと思います。
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工廠ジオラマ (ホシノ)
2019-09-24 20:55:14
工廠ジオラマ、完成されましたか。
Ⅳ号の装備品の他にも色々あるのでしょうね。
次の大洗行きが楽しみです。

足踏み式の発射機構、とは同軸機銃のペダルでしたね。確か五十鈴華だったか、踏んでるシーンがありましたね。
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