渡来人のラーメンをいただいた後、会場の横に展示されている軍用車両の展示を見ました。ガルパンは戦車や支援車輌が数多く活躍するアニメなので、そのイベントにこういった実在の軍用車両を展示する企画は以前からありました。ミリタリーマニアでもあるOさんによれば、「あんこう祭ではこういう本物の軍用車両が見られるから行く価値がある、なかなか見られるものではないから、じっくり見物しておくべきです」ということでした。
大きなタイヤをはいた小型のトラックのようです。第二次大戦中に活躍した車輌だということですが、それが今も現役で維持されているということです。整備なりレストアなりに相当の尽力が成されたのでしょう。
解説板を見ますと、イギリスのモーリス・コマーシャルのCS8汎用トラック、だそうです。1940年より製造され、第二次世界大戦中にはノルマンディー上陸作戦やマーケットガーデン作戦などに参加しています。
所有者は大阪の方なんですね。なにわナンバーです。ということは、ここまで走ってきたのですか・・・。
運転席はこのとおり吹きさらしです。長時間の移動中は寒くなかったのかな・・・。
ホイールのボルトの赤錆が年代を感じさせてくれるかのようです。でもゴムタイヤはさすがに交換されているようです。戦時中のままのタイヤ、ってあるのでしょうか・・・。
運転席は、軍用車輌らしい簡素な実用本位のデザインです。大きなハンドルが印象的です。
足元のペダル類です。丸いのはブレーキとクラッチ、右の棒状のものがアクセルかな・・・?
シフトレバー、駆動輪切替レバーが並びます。丸いのは何でしょうか・・・?あんこう祭の当日なので、あんこう鍋の土鍋に見えてしまいます・・・。
カーゴ部分は木製で、人が乗って座る縁台も付いています。テーブルと椅子が置いてあるのは、レイヤーさんにポーズをつけてもらっての撮影会のためでしょうか。
カーゴ部分への乗り降りは背面から行ないます。現在のトラックと同じですね。
興味深かったのが後ろの牽引ホールド部分でした。ドイツのⅣ号戦車なども似た形の牽引ホールドを持っていますので、模型的に大いに参考になります。実物を見てはじめて分かるパーツ、というのは数多くあります。
そういえば、こういった運転席の様子も、よく模型で作ります。私の場合はガルパン車輌でトラックなども幾つか作っていますが、この本物の状態と大して変わらないものばかりでした。
助手席前面に打たれてある銘板です。1940は製造年でしょうか。
ヘッドライトは、御覧のようにレンズ部が透明ガラスではなく、曇りガラスのような感じです。ライトの光を淡いものにして、遠方から見えにくくするのだそうです。
戦車の前照灯もだいたい同じだそうなので、プラモデルで再現する場合にクリアパーツで透明感を演出しているのとは全然違います。勉強になります。
エンブレムは、なにか新しい感じがしました。復元品なのでしょうか・・・。1940年からの製造車輌にしてはピカピカで、各所にレストアしたような箇所も見られますから、エンブレムも新しいものかもしれません・・・。 (続く)
ミリタリーイベント以外で実物軍用車両やプロップを見る事が出来るイベントはガルパンでは海楽フェスタかあんこう祭くらいでしょうか…⁉
ガルパンではミリタリー色を覆い隠す為に「ガルパンはミリタリーアニメではありません。学園スポ根アニメです。」と否定したところで誰も信じて真に受ける人はいないでしょう。でもムキになって隠す必要は無いのではないでしょうか?確かにミリタリーに忌避感を持つ人もいるでしょうが、ガルパンと云う作品自体がミリタリーをの抜きにして語る事が出来ない作品ですし、アニメのみの出し物に食傷気味の方にとっても痛車に混じって軍用車両の展示と云う変わった出し物があっても良いのではないでしょうか?
本来は国民の生活保障の重要な一要素としての軍事という位置づけがあると思いますが、国家安全保障に関する国民の理解が根本的に曖昧な現状においては、過去の戦争の記憶と短絡的に結び付けられて忌避される傾向が強いままなのだろう、と思います。
なので、ミリタリー愛好家に対する偏見も根強いままであるようです。もう少し寛容に接して理解する、というスタンスが広がれば良いでしょうね。
とにかく臭いものには蓋、とか、嫌なものは嫌、というような前近代的な感情的思考からは抜け出すべきでしょうね。