マルクス。
マルクスが展開した”資本論”や”疎外論”を知っているか、知らないかで、ずいぶんと社会の見え方が変わってくる。
特に働くという事についての社会的法則のようなモノが見えてくる。
今、こういった知識の欠如が妙な事故や社会の閉塞を生んでいる様に感じてならない。
あまりに様々な捉え方をされているマルクスは、その事だけでも偉大な思想家であったといえる。
小難しい経済用語での議論には頭がクラクラしてくるけれど、下の様なエピソードを知ると、俄然、マルクスに興味が増してきます。
「資本論」は最終的にはエンゲルスによって完成されるのだけど、この「資本論」そのものは夫人のジェニーにささげるつもりだったようです。
その夫人にこういう手紙を送っていたようです。
「…フォイエルバッハ的人類への愛でもなく、モレスコット流の物質代謝への愛でもなく、プロレタリアートへの愛でもなく、愛する人、つまり君への愛が人間を再び人間にする…。」
君への愛が人間を再び人間にする…。
人間性の開放を目指して学問をしていたマルクスの最終的な答えはこの一言に集約されているのかもしれません。