玄語

玄音の弟玄です。日々感じている事、考えている事を語っていきます。そんな弟玄が語る”玄語”です。よろしく。

シリア問題から考える

2015-09-22 10:42:48 | コンサート
 
 
知っているというのと理解するというのは全く違う状態。
今、知っている事だけで簡単に動かされてしまう人が多くて、仕掛ける方からすると本当に簡単、単純な世になったとほくそ笑んでいるように感じる。本当に理解するとかえって動けないこともある。それは動かないというより、時を待っている感覚に強い。反応しているだけの動きは結果もその反応のスピードに比例しているように感じる。だから結果になっていかない。本当に考え、時が来ての動きは重厚で、ぶれる事がない。知ることはネットですぐにできる。このネットでの知るは読んでいるのとは違い、見ている意識が強い。本は見ているのではなく読んでいる。見ると読むでは脳の反応が違う気がする。見るだけは反応するだけ。仕掛ける方はこういう方向に持っていきたい。読むものはすぐには反応しない。どちらが重要か。
 
こういった事から考えると、今自分の知っている情報はどういう質のものなのか、今一度見直しが必要と感じる。
 
やはり考えてしまうシリア問題について。
シリアの情報はたいていはニュースや報道で見知った情報に過ぎず、この情報にもし意図があった時、よほど読む習慣のある人でない、何の疑いも無く、その情報を信じてしまう。シリア問題が起き始めたとき、誰も疑いもなくアサド大統領=悪者という図式が当たり前に刷り込まれた。報道も反体制側からの情報を真として、シリア政府からの情報を偽としていた。つい最近のシリア問題を特集する番組でも伝えるキャスターは何の疑いも無くアサド大統領=悪を前提として、問題の解説をしていた。それを聞いていた素人的発想を持つキャラとしてコメントするタレントさん達が、アサド大統領って何が悪いんですか?、何かそれほど悪い事したのですか?という問いに、目が泳ぎ、質問している意味が全くわからないという顔で、その問いには答えられず、話題を変えていた。ちょっと恐ろしいものを見た気がした。
 
シリア問題が起きた時、最初から何か変だと感じてきました。一番納得したのが元駐日シリア大使だった外交官の方が、この問題が起きた時に、シリアという国の成り立ちや文化的背景に言及し、宗教的派閥の問題はずっとあり、またどの国にも現政権に対して反発する勢力は存在すること、その中で国としてどう発展させていくかにおいては、選択と集中が必要なこと、そういったことから考えてもアサド大統領に問題はなく、また人間的に、個人的に彼と会って、彼を好きにならない人はいないと書かれていたのが印象的でした。また欧米メディアからの情報と対極的にあるロシアやイランからのニュースサイトなどを見ていると、普通に日本で目にする情報と真逆の事が伝えられていることが多い事に気付きました。
 
今、報道が少し変わってきていることに気付いているだろうか。シリア問題においては反体制派こそ次の正統なる政権のように扱い、あくまでもアサド政権を倒すことを良しとする前提での報道から、テロリストの活動そのものが問題であるということが強調されてきており、それまでの前提が変わってきているのである。このことはシリア政府はもちろんのこと、ロシアやイラン側からの報道でもずっと伝えていたことである。
 
何が本当なのでしょう。
一番大事な事はまずは正統なルートでの情報に耳を傾ける事。シリアに関しては日本と国交を結んでいる正統な政府が存在し、大使館もあるのです。国際社会に向けて正式に発表されることの意義を過小評価していはいけないと考えます。特にシリア問題に関しては、である。
 
 
そしてやはり行きつくのはシリア問題に対して、日本人に何ができるのだろうということです。その問いかけに対して駐日シリア大使から、シリアの文化や精神を理解していただく事が何よりの助けになると伝えられた事を前回も紹介しましたが、また改めてコンサートを主催しているNPO高麗から伝え聞きました。シリア大使より、シリアの精神や文化を在りのままに表現されていると言われ、レコメンドされているのが「精神の源を辿る旅(中東編)」コンサートです。今は破壊されてしまったと言われるシリアの遺跡が多く映像化されており、また即興演奏されるいだきしん氏の表現の本質力、癒す力が、問題の中で苦しみ何とか解決の糸口を見出そうとされているシリア大使からのレコメンドとなっているのでしょう。コンサートは要チェックです。
 
 
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2015年10月3日(土)
ラフォ-レミュージアム六本木
 
港区六本木1-9-9 六本木ファーストビルB1F
PM7:15開場 PM7:30開演
PM9:00終演予定
全席自由席6,000円
主催:特定非営利活動法人高麗
 
シリア大使のメッセージが紹介されています。
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シリアへの自覚

2015-09-19 10:05:48 | コンサート
 
シリアという国。
首都のダマスカスはイスラム思想史においてそこで多くの哲学者・思想家が学を深めていった重要な地。またイラクのバクダッドも同様で、イスラム思想、イスラム哲学において中心的な地だっといいます。この辺りはメソポタミア文明が始まった地でもあり、今の西洋文明に連なる根拠地でもあります。特に重要なのはこのシリアにおいてはじめて”愛”の自覚が生まれ、それが思想にまで高められたことです。この愛は人に対する愛というよりも、神への愛、超越した存在への愛です。それは対象化したある存在に対しての愛というよりも、どこまでも自己の内面を探究し、自己の自我を越え出たところで出会う真性の自己、その自己そのものがある超越した存在とひとつであることを自覚するに至るという愛。
 
イラクが標的にされた後、シリアに矛先がむかったことは、この数年の国際情勢を見ていれば明らかなこと。これを思想的に考えると、どうも大きな間違いを起こしていることに気付く。つまりは西洋文明の本質的な知性の根拠を自ら破壊しているということ。対イスラムというのはあまりに表面的で、実はもっと根本的な事への破壊が誘導されているように思える。表向きの対立構造以上の、何かもっと本質的なことへの攻撃がなされている気がする。
 
この動きを止めるには、今失いつつあることの本質に気付く事。あまりにも深い文明が培ってきた知性、精神性を知ること。とにかくシリアの精神性を失わせないためには忘れないことが何より大事だし、自覚こそ力であると考えます。
 
遠く離れた日本でどのように影響を与えられるかは全くわかりません。が、日本でシリアの精神性を表現するコンサートが開催されます。このイベントは駐日シリア大使も共感され、シリアの本質を日本人が知る事は何よりの力になると伝えられています。今は破壊されてしまった遺跡が多くあるといいます。このコンサートは映像とシンセサイザーの即興演奏で行われ、その映像には破壊される前の遺跡が多く撮影されており、シリア大使も大変貴重なものであると感動されていたそうです。その映像とシンセサイザーの即興演奏はいだきしん氏によりなされ、コンサートを超えた内面の深い出会いが大きな力となり伝播していく、そういう経験が起きることでしょう。
 
あの浜辺に上がった幼い子の姿がシリアの本質をわかってほしいと全世界に訴えたと感じ、日本でこのようなコンサートがあることが希望と感じます。
 
 
 
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2015年10月3日(土)
ラフォ-レミュージアム六本木
 
港区六本木1-9-9 六本木ファーストビルB1F
PM7:15開場 PM7:30開演
PM9:00終演予定
全席自由席6,000円
主催:特定非営利活動法人高麗
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潔く

2015-09-03 13:29:40 | Weblog
(ナショナルジオグラフィックより拝借)


オリンピックの問題。
メイン会場の新国立競技場だけでなく、オリンピックを象徴するロゴまでが白紙撤回になる始末。
このまま誰も責任とらないでいくことの影響が恐ろしい。
この国は今まで誰もまっとうに責任とったことがない。
それは先の大戦から今の原発問題まで、いつも曖昧で誰も責任をとらずにきている。
だから反省も検証もなく、失敗が全く活かされていかない。
過去から学べていない。
今とにかく問題が明らかになるスピードが早い。
前から言ってるように空間がどんどんキレイになっているからである。
邪なことや半端にしていること、解決しなくていけないことなど、よどんでいることがどんどん明らかになっていく。
今まで大丈夫だとしてきたことが突如通用しなくなる時代になっているということ。
今回のオリンピックの問題にしても、今までそうやってきましたということが通用しなくなったことの結果でしょう。これから日本中のあらゆる問題が吹き出してくる。結構厳しい時代になると予測する。しかしそれは全て自浄作用であり、真っ当な社会をつくるのに絶対に必要な事。

今後の日本のことを考えても、今回のオリンピックの問題の責任をトップ(会長職)がきちんと取ることが何より大事です。
このモヤモヤしてハッキリしない状態は明らかに国民の精神上よくないのです。
日本人の潔さは一体どこにいったのでしょうか。
刀に象徴される潔い精神性こそ日本人ではなかったか。
刀を失った国民は大事な魂をも失っている。
必要なのは正に一刀両断!

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