世界と一言で表現する時、一般的にどこをまずイメージするかで、その人がどういう志向の人かがわかるとも言えます。アメリカ、中国、ヨーロッパ、アフリカ、中南米、オーストラリア、、どこをイメージしましたか?
自分は最近の関心からするとロシアなのだけれど、ロシアだけでない、広大なユーラシア大陸にも思いを馳せています。もともと広大なユーラシア大陸で生きる人とはどういう人達だったのか、そしてどんな歴史があったのかという興味があり、さらにここには埋もれている重要な歴史がかなりあるのではないかという疑問がずっとありました。
さらに最近のNHKの特集でアイアンロードという、シルクロードとは別に、”鉄”の伝わったルートがあることが最近発見され、見直されているというのを知りました。そこで紹介されていた古代民族のヒッタイトやスキタイという名を聞き、何とも不思議な感じになりました。それというのも、昭和50年頃の本で、日本のルーツを辿る研究がかなりなされていた先に、少しとんでも系でその日本のルーツはヒッタイトと言ってる研究者がいたのを思い出したからです。
さらにあの松本清張さんがずっと研究されていた古代史の中で、イランの”ペルセポリスから飛鳥へ”というムックがあり、古代大帝国であったペルシアの文化が日本の奈良・飛鳥にも見出せるということで、かなり大胆な仮説を提示されています。その中で特にイランの古代宗教であるゾロアスター教の影響を見られており、このゾロアスター教は別名拝火教とも言われていることもあり、イランから奈良・飛鳥へのルートを”火の路”として小説にもされております。
東へ東へと、古代の人達はなぜか、東を目指したといいます。あのアレキサンダー大王もマケドニアから出発して東を目指していたといいますし、その東の先に何があるのかというと、まさに私たちの日本があるのです。日本を目指してきたのかはわかりません。ただ”東”という方向に何か神秘的な源流を見ていたのか、最果てに”天”の世界でもみていたのでしょうか。
このユーラシア大陸には元々知られているシルクロードに、鉄のルートであるアイアンロード、そして拝火教の伝わった道である火の路であるファイアロードの三つがあるといえ、どれも西から東へ向かうルートであったといえます。当然その東の終着地である日本においては、様々な人達が古代、訪れたであろうし、実際にイランの人は日本にいたことがはっきりとわかっています。奈良時代、奈良の地は実はとてもインターナショナルな国際都市だったという説もあるくらいです。
今、世界情勢として目が離せない、ロシア、イラン、中国などはこれらのルートと関わる地にあります。表向きの政治的な動きだけではない、何か見えない世界というか、魂の世界というか、埋もれた大地を何か触発するものがあり、それによりこれらの表も裏も大地そのものが動き出しているのではないかと考え、では元々この地には何があったのだろうかと、関心の幅が広がっています。これから少し、色々と探ってみたいなと考えている今の時です。