上野にある国立西洋美術館で開催されてる”ムンク展”に行ってきた。
ムンクの絵は最近ずっと気になっていて、ムンク集を買うか買うまいか迷ってる矢先のこの展覧会。これは!と思い、早速行ってきた。
有名な画家の展覧会は有名な絵だけが目的とされてしまうが、今回のムンク展はそもそもコンセプトからして違う。
”〈生命のフリーズ〉は、全体として生命のありさまを示すような一連の装飾的な絵画として考えられたものである。
───エドヴァルド・ムンク「生命のフリーズ」より”
つまり、今回の展覧会のテーマは”生命のフリーズ”で、一連の絵すべてをもってテーマとするということ。
まさに木を見るだけでなく森を見ることがひとつのテーマ。
その絵が並ぶ必然性。意味などなど。
うん、これは我々ライブをする人間にとっても、大事な事。はじめから終わりまでをひとつの流れとして捉える、そしてみせる。終わりまでがひとつのショウであり、作品であるともいえる。
ムンク展はまさに生命をテーマに”死”や”不安”に真正面から取り組んでいた。
”不安”や”死”の情景ってまさに描写されてるように、どんよりした、重苦しい時間の流れがある。とてつもない不安の中にいる時に感ずる情景がまさにそこにある。
初めて見たときに、この人は本当に人間としての不安や絶望を知っている、分かってる人なんだと痛感して、感動した事を思い出す。哲学者のキルケゴールが病に犯された人々の心理状況をわかっていたように。。
また、人が多く描かれているけど、その人々の配置、姿勢、向きというのにすごく惹かれた。なぜその位置にその人が立っているのか、なぜその顔の向きなのか、なぜその顔色なのか…などなど。。
見れば見るほど、これは音楽、つまり曲や、リズム、一番大事な”間”と同じなんだなと感じちゃった。
”間”。
これってあらゆる芸術のキーになる事なんじゃないなかなと思う。
”間”。空間。はじめと終わりのそのアイダ。
ちょいと理屈っぽくなってしまってるけど、今回のテーマのようにたくさんの絵の展示の流れ、または絵そのものから”間”というものの大切さを強くかんじてしまいました。
もしその絵のそれがそれでなければ、その絵はそれにはなりえないという…。
”間”はとっても大事なんで、これからも時たま考えていきたい。
てなわけで、ひとり理屈っぽく考える楽しい一日でした♪
ムンク展は意外な画風もあって、彼の幅の広さをかんじたりもできるので、是非是非、上野の国立西洋美術館に足を運んでみてくださいな!来年の1月までやってますよ★
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibition/index.html#mainClm