玄語

玄音の弟玄です。日々感じている事、考えている事を語っていきます。そんな弟玄が語る”玄語”です。よろしく。

”かいげん”

2019-03-30 17:02:21 | Weblog

 

改元を前に想う事。

改元にちなんで”かいげん”という言葉を調べてみると、今の現状を改めて示しているのがわかります。

 

”かいげん”

改元 : 年号を改めること

開元:もとをひらくこと、基礎を築くこと、国を開くこと

開眼:ものごとの道理や真理がはっきりわかるようになること

戒厳:特別に厳しく警戒すること

 

生前退位という歴史的にもそう多くはない天皇陛下の退位。一説によると今の日本の国の現状を憂い、改元により時代の流れを変えようとされているのではないかというものがあります。歴史的には在位中に複数回改元することも珍しい事ではなかったようで、その際は改元の目的が時代の流れ、世相の流れを変えることにあったようです。どちらにしても改元は決まっている以上、否応なく世相は変化していくのでしょう。逆に世相の変化が今の天皇陛下にして、退位を決断させ、結果改元へとむかったのかもしれません。

 

そういった意味でも上の”かいげん”の中でも”開元”の中の”国を開くこと”には注目しています。世間的には東京オリンピックを控え、何かと華やかな話ばかりが取り上げられますが、それとは逆に政治や行政、企業の不祥事、そして昨日発表された引き込もりされている方の統計発表など、明らかに現状日本の危機的状況が示されています。今までの結果が今に現れているのです。今年亡くなった堺屋太一さんの「平成30年」という本の副題がまさに全てを語っています。曰く、「何もしなかった日本」。。

 

今こそ国を開くことほどの取り組みが必要なのは言うまでもありません。そのためには国民一人一人が”開眼”することが最も必要なのです。ものごとの道理や真理を探究すること。皮相的な関係や言葉に走る前提にある経済優先の社会。ものごとの本質こそが評価され価値あるものとする社会へと変わらなくては、本当に亡国の憂き目に合うこと必至です。そのために現状に対して”戒厳”することなのです。今の国の在り方、国政、行政のプロセスに対して、特に警戒すること、厳しい目で見続ける事が何より大事だと感じています。言葉を大事にしない国は滅ぶ、プロセスを大事にしない国は滅ぶ、統計をごまかす国は滅ぶ、、これは近い歴史上で、ある亡国した国で起きていたことと言われています。どこかの身近の国の事を言っているのではないかと錯覚してしまう恐ろしさがあります。

 

”かいげん”という言葉から見えてくること。おそらくこれから数十年単位でものすごく厳しい状況に直面すると予感しています。ただ、だからこそ、数十年先に何とかなる手を今から打つ事をはじめて行くよりないのです。結局それは次の言葉に集約されているとおもいます。

「汝自身を知れ」。

自分の国の事を今一度捉え直してみる事にはじまり、それは何が長所で何が短所なのか、歴史的にも現代的にもよく理解する事に限ります。近現代の失敗の多くは結局歴史から学んでいないこと、わかっているのに変えていないことに尽きるのは『失敗の本質』という本が明らかにしていることから学んでいないことがこの国では多すぎることからも明らかです。堺屋太一さんの「結局何もしなかった日本」の結果が平成という時代とするならば、何とかして変われた日本へとシフトするのが次の元号とする、その気概をもって生きる一人一人であらねばならないと強く想う、改元前の今日の気持ちです。

 

さて、数日後、どのような元号が発表されるのでしょうか。楽しみでもあり、身が引き締まる思いでもあります。

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