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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

中小企業診断士への道のり⑮:最後に

2024-04-22 01:07:35 | 中小企業診断士
中小企業診断士への道のりと題した集中投稿はこれで最後になる。
最後は今まで扱えなかったテーマをつらつらと。


■デジタル時計
試験当日は、早稲田大学の大講堂で受けたが、その試験の雰囲気は今まで感じたことないものだった。
資格試験を今までいくつも受けてきたが、まずは空席が全然見当たらなかった。情報技術者試験などは、空席もちらほらあったりし、申し込んだが当日は来ない方というのもある程度いたと思う。(誰でも申し込めるため)

しかしこの2次試験の会場はまず空席がまずなく、受験者の皆様に難関な1次試験を突破してきたオーラを感じたし、この2次試験にかける強い意気込みを持った方たちがすごくいて、会場がピリピリしていた。

自分は時間を計るのに腕時計を持参していたが、自分の席の2つ前に、大きめのデジタル時計を用意している方がいた。
実際に試験を受けた際、自分は持参のアナログ時計ではなく、この2つ前の席のデジタル時計を見て時間を確認していた。

デジタル時計は秒までしっかり分かるので、試験があと何秒あるかも分かるため、最後の答案の書き直しができるかどうかをそれを見て判断したりしていた。対してアナログは大まかな時間を把握するのには向いているが、1秒単位でどれくらい残っているかなど、正確に計るには不向きだと思う。

なので、この2つ前の席の人のデジタル時計を成り行き上利用させてもらったが、とても有効だったので、試験にはデジタル時計を持っていくのかいいと思う。


■ファイナルペーパー
受験生の方はファイナルペーパー(FPとも記載される)を作っていた方もいると思うが、自分ももちろん作成した。

ファイナルペーパーは、自分の弱いところ、または覚えておくべきことなどをまとめておき試験直前に確認し知識の最終整理をするためのものだが、他の人がネットに公開していたりする。それを知識の整理に使用するのもいいが、自分はオリジナルのファイナルペーパーを作っておくことをお勧めする。
理由は自分の弱いところや覚えておくべきところは自分でないと作れないからであり、自分の手で作るからこそ知識の定着や拡充につながるからである。

自分は、マインドマップを使って事例毎に、「方向性」、「キーワード」、「フレームワーク」、「過去問からの気づき」等にまとめて作っていった。特に、過去問をやっていっての失敗経験からの気づきなどは、まとめていくと次からは忘れなくなるのでとても有効だと思う。

自分の作っていったファイナルペーパーを参考のために上げておきます。(汚くてすみません。。)
ちなみにマインドマップは自分の頭の中の情報の整理にとても役立つ手法なので、もし使ったことがない方がいたら是非ともおススメです。


■勉強を続けてこれたこと
診断士試験の1次試験はとても幅広い知識、2次試験はどちらかというと狭く深い知識を求められる。
その内容としては、今まで勉強してきた中で一番の勉強量と勉強時間が必要となった試験だった。

まず1次試験を突破できただけでもかなりの難関を突破してきた証であるのに、そこから2次試験でさらに難しい知識を求められふるいにかけられ、それも2次試験の採点基準が全く公表されないというかなりの鬼畜仕様の試験である。

そんな中、勉強を続けてこれたのはなぜだろうかと思う。
それは、自分の知らないことに興味を持って取り組んでいこうと思う知識欲だったり、診断士になりたいと思う渇望だったり、こういったことがしたいという思いだったり、または高い壁を用意されるとどうやっても乗り越えていきたいというM気質のようなものがそうさせるのか?診断士の方たちはそういった特性が備わっているんだと思う。

必要とされるのは知識の整理や活用の引き出し、論理的な思考力、広く深い知識などの知識スキルというよりかはどちらかというと、努力、諦めない心、ストレス耐性などのメンタル的なスキルが求められるんじゃないかと思う。
または時間管理力や勉強の進め方などの仮説・検証能力、PDCAサイクルによる自己改善など、またプライベートと業務の折り合いをつける方法など、学力の範疇を超えた自己管理能力も試され、運も含めた本当にその人の総合力が試されると思う。

自分はそんな中で興味を持って取り組んでこれたという思いや、M気質的なところがあったのかなと思うし、また自らのストレス耐性もかなり高めだと自負しているので、そういった所がうまく作用したのかなと思う。

受かることができたのは運も大きいと思っていて、受からせてもらったからには単に資格としての1ステータスだけにはせず、周りの方々への恩返しや、社会貢献、組織貢献など、より良い使い道ができるように感謝の心を持ってしっかり有効活用していきたいと考えています。


■頭の回転力と力強さ
以前の記事で、179冊目:「勝負論 ウメハラの流儀」という本の感想を書いたが、ここに書いてあったウメハラさんの「頭の回転が速い」と、「頭の回転が強い」 という概念があるという内容があり、自分はそれをなるほどなと思った。

「回転が速い」というのはその場の気づきや話の持って行き方など、臨機応変の対応力になり、「回転が強い」というのは早くはないが物事をじっくり考えられる力といった内容であった。

自分は回転は速くはないが、回転が強いというのは自信を持って言えると思う。この頭の回転が強いという力強さが今までこつこつと物事を続けられる下地になっているんだと思う。この診断士試験を5年に渡って受け続けたこととか、このブログの記事も然りである。

自分の好きな漫画にジョジョの奇妙な冒険があるが、自分は7部が一番好きである。その中に「一番の近道は遠回りだった」という名言がある。今まで資格をひたすら取得し続けてきたが(それを遠回りというかは微妙だが)、それを実際に活かせるように、今まで続けてきたことが一つの線になり、シナジーを持った大きな力になるように、これからも一歩一歩確実に進んでいこうと思う。

頭の回転の力強さを止めないように、これからも維持して、今後は資格取得のためではなく、この診断士の活動を通じて社会に還元できるように、これからさらに頑張っていこうと思います。

また書く内容があれば投稿させていただきたいと思いますが、今までの中小企業診断士についての投稿は最後とさせていただきます。
そんなんで、この中小企業診断士への道のりは以上☆

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中小企業診断士への道のり⑭:再現答案比較!事例Ⅳ

2024-04-15 23:49:05 | 中小企業診断士
最後に事例Ⅳの比較になる。
事例Ⅳの問題冊子はこちらから。


事例ⅣはOさんが66点、自分も66点となり、一番点数比較の上で面白い回だと思う。
ちなみに事例Ⅳは設問文が長いので省略し、解答の結果のみ書こうと思う。



第1問 (配点 20 点)
 (設問 1 )
Oさん
①売上高営業利益率:11.59( % )
②有形固定資産回転率:46.44( 回 )
③自己資本比率:77.56( % )
自分
①売上高営業利益率:11.59( % )
②固定資産回転率:23.04( 回 )
③自己資本比率:77.56( % )
⇒ほぼほぼ同じ。ミスらなくてよかった。。予備校の解答を見ると2校で②有形固定資産回転率:71.90( 回 )、1校で②固定資産回転率:23.04( 回 )となっていた。自分の方が得点としては入っているかと。

 (設問 2 )
Oさん
売上高営業利益立が悪化。理由は、高齢化社会で健康志向が高まり他メーカーの新製品投入で競争激化し新製品開発が遅れ、輸送コスト増で原価と販管費が増加し収益性が悪化。
自分
売上高営業利益率について、同業他社との競争激化により販売が低迷し令和3年度より売上高が減少したが人件費等の削減を行っていないため販管費率が高くなった。
⇒内容としてはほぼ同じだと思うが、Oさんの方がコンパクトにまとまっているかと。


第2問 (配点 30 点)
 (設問 1 )
Oさん
(1)63.31%
(2)1,141,590.45千円
(3)3,111,448.49千円
(4)14.73%
自分
(1)63.31%
(2)1,141,590千円
(3)3,111,447千円
(4)14.73%
⇒(3)が微妙に違うのと、Oさんは少数まで書いてしまっている。予備校の解答を見ると(3)は3,111,447千円で自分の方が正解となっている。
自分はここで確かめ算をしたら計算結果が合わず、テンパって30分くらい使ってしまったと思う。原因は小数点の切り捨てによるものだと後で気づいたが、ここで間違えたら恐らく落ちているので、ミスらなくて良かった。。

 (設問 2 ) 
Oさん
(1)ない:貢献利益額より個別固定費回避額が大きい為
(2)(解答なし)
自分
(1)ない:X製品の利益が共通費支払に貢献している為。
(2)42,500万円
共通費をY製品に賦課した場合、
Y製品の個別固定費は3,000円
Y製品の共通費は10,000円増加する。
式は
S-0.6S-2,500-3,000-10,000=1,500
0.4S=17,000
S=42,500
⇒自分は(2)は何とか計算して途中経過も書いた。が、予備校の解答では4社が20,000万円となっており、自分は間違っていた。

 (設問 3 )
Oさん
妥当性は低い。理由は、製品の投下資本や戦略に因り配賦額が変動し公平性と正確性が乏しい為。原価を細分化しコストドライバーを元に活動原価計算を行い精度を高めるべき。
自分
会計処理は妥当ではない。理由は各製品の利益率を考慮していないため。売上高が高くても利益率が低い場合固定費が多くなるため正しい経営判断が行われない可能性がある。
⇒妥当性は低いは合っており、それなりに点数は入っているかと。他の予備校も同じような解答だった。


第3問(配点 30 点) 
 (設問 1 )
Oさん
(1)2,585万円
減価償却費は2200万円
CF=(売上-変動費-固定費-減価償却費)×(1-税率)+減価償却費
  =(10000-4000-2200-2200)×(1×0.3)+2200=3320万円
運転資本増減:初年度:240、5年度:-240
設備売却:1100、設備売却損益:-330
(2)-5702万円
(3)99万円:ある
自分
(1)278万円
初期投資額は11,000万円、減価償却費は2,200万円
利益増価額は10,000万円-4,000万円-2,200万円-2,200万円=1,600万円
CFは1,600万円×0.7+2,200万円=3,320万円
5年間のCFは3,320 × 3.993 = 13,256.76万円
処分価格は1,100万円 × 0.7 = 770万円 770 × 0.681 = 524.37万円 ・・・
(2)△972万円
(3)△97万円:ない
⇒恐るべしだが、Oさんの解答が完全正解。予備校4社と全く同じだった。。自分は時間もなかったので、運転資本の考慮が全然入れられなかった。。一応途中まで合ってたっぽい。(3)は完全に適当に書いた。

 (設問 2 )
Oさん
(1)(解答なし)
(2)2年度期首に実行すべきである。
自分
(1)△200万円:販売量が10,000個か5,000個か明らかになるため。
(2)販売量が10,000個になることが明らかになる時のみ投資を行うため2年度期首に実行すべきである。
⇒自分は空白を残さない作戦で、一応埋めた程度。解答としては適当だったが、2年度機首に実行すべきというのは合っていた。


第4問(配点 20 点)
 (設問 1 )
Oさん
生産を外注委託し有形固定資産が不要で不採算時リスクを抑えられ人件費も低く、収益性と安全性が高い。
自分
有形固定資産を保有する必要がないため流動性が高く短期安全性が高い。そのため柔軟な経営判断が可能。
⇒両者解答は似ているかなと。予備校の解答は結構バラバラ。方向性としてはOさんの収益性と安全性が高いという書き方の方が点数としては入っているかなと思う。

 (設問 2 )
Oさん
自社生産の為設備保有し開発と改良が可能で長期的に収益性の向上が見込め、多角化でリスク分散が可能。
自分
今までにない画期的な商品のため市場に受け入れられた場合、先発の優位性を得られ長期的な利益が見込める。
⇒予備校の解答を見ると、収益性の記載をしている解答が目立った。自分の解答もそこまで的外れではないと思うが、収益性の切り口が事例Ⅳでは適切なんじゃないかと思う。


(総評)
Oさんは第3問の設問1が完全正解で、その他の設問も方向性としては合っていると思うが、解答なしの空白が多い。対して自分の方は問1と問2の設問1が合っているが、それ以外の計算結果は合っていない(計算過程が合っている所はあった)。だが空白を作らなかったことで、結果的にOさんと同じ得点となった。
これは空白を作らなかったことで、ある程度の部分点をもらうことができたからだと考えられる。
この結果から空白を作らないことの重要性が分かっていただけたら嬉しい。

いやあ、、事例Ⅳ、改めて見てもやっぱり恐ろしい、問題量えげつないな。。もうやらなくていいと思うと本当に嬉しい。。。


そんな感じで事例Ⅳの比較は以上☆

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中小企業診断士への道のり⑬:再現答案比較!事例Ⅲ

2024-04-12 21:38:25 | 中小企業診断士
次に事例Ⅲの比較を行う。
事例Ⅲの問題冊子はこちらから。

事例ⅢはOさんが66点、自分が60点であった。


第1問(配点 10 点)
C 社の生産面の強みを2つ40字以内で述べよ。 
Oさん
①多品種少量生産の設備と品揃え支援体制
②社長や工場管理者のホテルの料理人経験
自分
強みは①ホテルや旅館での料理人経験がある工場管理者②販売先料理長との連携力である。
⇒最近では珍しい10点問題。どのように点が入っているかは分からないが、ここではあまり差はつかないんじゃないかと思う。


■第2問(配点 20 点)
C 社の製造部では、コロナ禍で受注量が減少した2020年以降の工場稼働の低下による出勤日数調整の影響で、高齢のパート従業員も退職し、最近の増加する受注量の対応に苦慮している。生産面でどのような対応策が必要なのか、100字以内で述べよ。 
Oさん
対応策は、①総菜製造班を課長が横断で指示監督し作業員の多能工化で人員効率化し、②販売先からの仕様を明文化し整理し、顧客や社内共有し指示精度を高め変更指示を減らし稼働率を高め増加する受注量へ対応する。
自分
対応策は①前処理や計量・カットなどの工程の外部活用の検討②工場管理者が必要によって作成しているメモ程度のレシピの一元化とマニュアル化を行い従業員に共有し生産指示や加工方法の指導の消力化を行うことである。
⇒Oさんは頻出キーワード「多能工化」を使っている。自分はC社のコアコンピタンスの調理以前の工程を外部活用するとしたが、これは多能工化の方が得点が入っているんじゃないかと思う。また自分は正しくは省力化を消力化と書いており、シャオリーしてしまった。


■第3問(配点 20 点)
C社では、最近の材料価格高騰の影響が大きく、付加価値が高い製品を販売しているものの、収益性の低下が生じている。どのような対応策が必要なのか、120字以内で述べよ。 
Oさん
対応策は、①原材料や調味料の入出庫記録を付け在庫管理徹底し、②生産計画を経験値でなく必要量を標準化し精度を高め消費期限考慮の上発注する。これにより、計画に合わせ一括発注と、在庫減少し廃棄ロスを防ぎコスト低減で収益低下と材料高騰へ対応する。
自分
対応策は精度の高い生産計画・生産統制による徹底したコスト削減である。具体的には①生産計画、受注計画、納品計画を一貫して作成し頻度を納品計画に合わせ週次にする②食材や調味料の必要量の標準化③入出庫業務の徹底した管理による在庫削減の実施である。
⇒どちらも似たような内容になったと思うが、あまり点数に差はつかなかったんじゃないかと思う。


■第4問(配点 20 点)
C社社長は受注量が低迷した数年前から、既存の販売先との関係を一層密接にするとともに、他のホテルや旅館への販路拡大を図るため、自社企画製品の製造販売を実現したいと思っていた。また、食品スーパーX社との新規事業でも総菜の商品企画が必要となっている。創業から受託品の製造に特化してきたC社は、どのように製品の企画開発を進めるべきなのか、120字以内で述べよ。 
Oさん
新規採用した外部人材を中心に前職の開発と管理経験を元に企画開発を行う。X社や既存の販売先ニーズを収集し橋渡し役として社内外関係者と連携し、工場管理者のホテル料理人経験を活用し試作をを行い自社独自製品を開発し差別化する。製品開発部も人員拡充する。
自分
①製品販売先のホテルや旅館の販売先料理長が来社するタイミングやX社商品企画担当者との打合せ時にニーズを収集し②収集した情報を元に工場管理者と製造開発の実務や管理経験がある外部人材とで連携し新商品の企画開発を行い既存と差別化した開発を行うべき。
⇒こちらも両者似たような解答になった。あまり点数に差もつかなかったんじゃないかと思う。


■第5問(配点 30 点)
食品スーパーX社と共同で行っている総菜製品の新規事業について、C 社社長は現在の生産能力では対応が難しいと考えており、工場敷地内に工場を増築し、専用生産設備を導入し、新規採用者を中心とした生産体制の構築を目指そうとしている。このC社社長の構想について、その妥当性とその理由、またその際の留意点をどのように助言するか、140字以内で述べよ。 
Oさん
妥当性はある。既存事業を効率化しコスト削減を行い余力を作り、工場管理者による標準化や仕様やOJTで新規採用者を育成し生産体制の構築が可能で、社長のマネジメント力で新規事業を統括管理し生産能力を確保できる為。留意点は、総菜商品の配送と納品のタイミングを合わせ効率化の必要性がある。
自分
妥当性は十分にあると考える。理由は生産計画を精緻化する余地はあるが、受注量が回復してきたため既存と異なる工場を新設し専門化する必要性がある。留意点は新規採用者を中心とした体制に既存の従業員を入れシナジーの発揮②新工場のレイアウトを商品開発に特化したものにし開発効率を高める必要がある。
⇒どちらも方向性は同じ。Oさんの方が理由に「標準化」「OJT」「社長のマネジメント力」などキーワードが入っているので、加点されるならここかと思う。


(総評) 
Oさんも自分もどちらも解答の内容としては結構同じような所が多かったかなと思う。ここまで似てるのも面白いなあと思った。点数の差がついたのは問5だろう。Oさんの方が理由に要素が色々入っていて分かりやすかったと思う。

そんな感じで事例Ⅲの比較は以上☆
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中小企業診断士への道のり⑫:再現答案比較!事例Ⅱ

2024-04-11 23:31:37 | 中小企業診断士
次に事例Ⅱの比較を行う。
事例Ⅱの問題冊子はこちらから。

事例ⅡはOさんが65点、自分が53点であった。


第1問(配点 30 点)
B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社)分析の観点から150字以内で述べよ。

Oさん
顧客は、少年野球チームと保護者。金銭的負担の理由や女子チームにてメンバーの確保が課題。競合は、近隣の低価格の大型スポーツ用量販店。自社は、野球用品を専門的に取り扱い、ブランド用品の取り揃え、加工技術の高さ、オリジナル用品の対応力、野球用品の提案力、仕入ルートが強み。HPの活用不足が弱みである。
自分
①顧客は少年野球チームの監督と野球チームメンバーの保護者で、野球用品の買い替えに伴う金銭的負担が悩みである②競合は大型スポーツ用量販店で低価格志向③自社はa)用品の品揃えb)ユニフォームの加工技術と納品力c)オリジナル商品への対応力d)提案力があり野球用品に専門化しているのが強み。弱みは低価格化できないこと。
⇒Oさんの解答の方がとてもコンパクトにまとまっている。顧客に女子チーム、自社でHPの活用不足に言及できたのが大きいと思う。どちらの解答もセオリー通りしっかり自社の弱みに言及しているのがポイント。


■第2問(配点 20 点)
低学年から野球を始めた子どもは、成長やより良い用品への願望によって、ユニフォーム、バット、グラブ、スパイクといった野球用品を何度か買い替えることになるため、金銭的負担を減らしたいという保護者のニーズが存在する。  B社は、こうしたニーズにどのような販売方法で対応すべきか、プライシングの新しい流れを考慮して、100字以内で助言せよ(ただし、割賦販売による取得は除く)。

Oさん
方法は、月額の定額利用サービスとする。毎月少額でユニフォームや野球用品の利用ができ、B社高品質用品の利用ニーズにも応え、顧客金銭負担や一時的な出費を防ぎ買い替えに対応し長期的に利用を促し競合に対抗する。
自分
販売方法はサブスクリプションによる定期定額サービスの実施である。これにより①野球用品一式の提供や買替えを柔軟にできるようにし②汎用品やより良い用品の利用もオプションで選べるようにし顧客の囲い込みを図る。
⇒Oさんの回答がコンパクトでうまくまとまっている。「月額の定額利用サービス」がうまい。自分は、「サブスクリプション」、「これにより」で字数が多くなってしまっている。あとOさんの少額と、高品質の記載もかなり効果的だと思う。


■第3問(配点 20 点)
 女子の軟式野球チームはメンバーの獲得に苦しんでいる。B 社はメンバーの増員のために協力することになった。そのために B 社が取るべきプロモーションやイベントについて、100字以内で助言せよ。

Oさん
①販促はSNSへユニフォームヘ自社加工した画像を投稿し訴求する。②河川敷で地域と協力し女子野球のリーグ戦を立ち上げ、B社の用品試用や体格等に応じた用品提案会を行い直接訴求し、女子部員増加と開拓を行う。
自分
プロモーションはSNSにて女子の軟式野球が盛んな地域の動画を配信し楽しさを訴求し保護者からの相談窓口を開設する。イベントは商品説明会を開き刺しゅうによるおしゃれなユニフォームを女子に訴求し希望者を増やす。
⇒Oさんの河川敷でのイベントはかなり良い回答だと思う。これはヒント出てたので使っておかないと点数が伸びなかったと思う。


■第4問(配点 30 点)
 B 社社長は、長期的な売上げを高めるために、ホームページ、SNS、スマートフォンアプリの開発などによるオンライン・コミュニケーションを活用し、関係性の強化を図ろうと考えている。誰にどのような対応をとるべきか、150字以内で助言せよ。

Oさん
地元の本格志向の少年野球の監督やメンバーを標的とする。チームデータ管理、要望の情報把握、アドバイス管理の機能を持つHPやSNSを長男のITノウハウを活用し開発する。B社のアドバイス提案等を双方向で意思疎通し、顧客ニーズを直接収集し用品開発に活かし、長期的関係性を作り愛顧で固定客化し他社へ対抗する。
自分
①野球チームの監督に向けて各チームのデータ管理、保護者の要望が把握できるようアプリの活用を提案しまた試合結果の配信や試合のマッチングを行う②保護者向けに相談窓口を開設し要望の受付とアドバイス、子供の体格や技術に応じた野球用品の提案を行い関係性強化を図りLTVを向上させる。
⇒ホームページ、SNS、スマートフォンでそれぞれ解答を作るべきだったかなと思った。またOさんの解答に比べて自分の解答はターゲットも施策もよく分からないなと思った。


(総評) 
問2まではOさんも自分もそこまで点数の差はついていなかったんじゃないかと思うが、問3の河川敷を使ったイベント例、また問4のターゲットの選定と具体的な施策の記述辺りで点数の差がついてしまったんじゃないかと思う。
与件の解答に使える要素をどの設問に対して使うかというのと、しっかりとターゲットを選定できたかというのが今回の事例Ⅱの大きなポイントだったんじゃないかと思う。

そんな感じで事例Ⅱの比較は以上☆
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中小企業診断士への道のり⑪:再現答案比較!事例Ⅰ

2024-04-10 23:41:07 | 中小企業診断士
一旦攻略のコツは書き終えたので、次に自分の再現答案のご紹介と、勉強の師匠でもある先輩Oさんの再現答案をもらっているので、その点数比較と考察を全4回に渡って行っていこうと思う。
(ちなみにOさんからの再現答案の掲載許可はいただいている。)

自分とOさんはなんと総得点が一緒の248点であった。
各事例の点数は以下の通り。

Oさん 事例Ⅰ:51点 事例Ⅱ:65点 事例Ⅲ:66点 事例Ⅳ:66点 合計:248点
自分  事例Ⅰ:69点 事例Ⅱ:53点 事例Ⅲ:60点 事例Ⅳ:66点 合計:248点
これぞ正に数奇な運命(笑)、この2つの再現答案を比較することで入れたキーワードや書き方で点数が入るのか、考察していきたいと思う。


ではまずは事例Ⅰから。
ちなみに問題冊子はこちらのリンクからダウンロードいただければと思います。


■第1問(配点 20 点)
統合前のA社における①強みと②弱みについて、それぞれ30字以内で述べよ。
Oさん
強み:①互いに助け合い自律的問題解決する風土②従業員定着と地域密着
弱み:①原材料の仕入が不安定②メニュー開発力不足③新規顧客獲得不足
自分
強み:①売上高が堅調②相互扶助と自主解決の風土による組織の一体感。
弱み:①原材料の高騰と仕入が不安定②新たな顧客層の取込が必要な点。

⇒両者似ている解答になった。基本的にここに書いた強み、弱みが以降の解答で使われることになる。


■第2問(配点 20 点)
A社の現経営者は、先代経営者と比べてどのような戦略上の差別化を行ってきたか、かつその狙いは何か。100字以内で述べよ。
Oさん
地元の家族層へ標的を絞り、商品とサービスの質を高めメニュー開発し競合と差別化し、高価格で蕎麦に資源を集中する差別化集中戦略。狙いは、近隣の競合との競争を回避し顧客需要低下を防ぎ経営を継続する為。
自分
差別化は①客層の地元のファミリー層への絞込②原材料の厳選による高価格化③オリジナルメニューの開発である。狙いは複数で来店する顧客を増加し商品とサービスの質向上による固定客化での安定した売上向上である。

⇒自分は売上高が堅調という強みをここで使った。安定した売上向上が実現されているよというニュアンスで解答の一貫性を作っている。


■第3問(配点 20 点)
A社経営者は、経営統合に先立って、X社のどのような点に留意するべきか。100字以内で助言せよ。
Oさん
留意点は、①A社と異なるドメインや経営資源に対し、統合後のシナジーや効果を見極め②X社の非正規社員が多く社長中心で自律的でなく横の連携が少ない社風に対し、統合後のイメージを共有し従業員の不安解消
自分
留意点は①客単価を抑えて回転率を高めており接客サービスの品質がA社と異なる点②従業員の意思疎通がないことによるモラールが低い点③仕入先が不安定によるA社の弱みをシナジーにて解決できる可能性がある点。

⇒Oさんの「A社と異なるドメインや経営資源」という書き方はうまいなと思った。自分は③の仕入れ先不安定をシナジーにて弱みを解決できると書いたが、これはなかなか良かったんじゃないかと思う。


■第4問(配点 40 点)
A社とX社の経営統合過程のマネジメントについて、以下の設問に答えよ。
 (設問1)
 どのように組織の統合を進めていくべきか。80字以内で助言せよ。
Oさん
①X社経営資源を査定し情報の非対称性を防ぎ②統合後の方向性や目的意識を明確にし共有し③組織形態をA社をベースへ融合し④サービス等の暗黙知を承継し円滑に風土を統合。
自分
①A社から接客リーダをX社に送り込み全体統括の役割にて権限委譲し社員のモラール向上を促す②接客厨房管理の部署を統合しA社の社風を浸透させ組織活性化を図るべき。

⇒A社の接客リーダをX社に送り込みはなかなかいい解答だったんじゃないかと自画自賛(笑)。頻出キーワードの「権限委譲」もここで使った。

 (設問2)
 今後、どのような事業を展開していくべきか。競争戦略や成長戦略の観点から100字以内で助言せよ。
Oさん
事業は、①X社の仕入業社や店舗立地の強みとB社のサービス品質を組合せ食べ歩き目的客需要獲得する差別化集中戦略と、②自律的に助け合う土壌や権限委譲によりモラールを高め従業員定着化を図る内部成長を行う。
自分 
①競争戦略として差別化戦略を行いA社の成功例を活かし商品のサービスと質を高め高価格路線を採用する②成長戦略としてX社の立地を活かし食べ歩き目的の外国人・若者向けに差別化商品を提供し新市場開拓を行うべき。

⇒Oさんは「権限委譲」をここで使っている。自分は競争戦略と成長戦略を骨子として別々に書くことで解答もまとめやすくなった。A社の成功例も盛り込み、また問1で書いた「新たな顧客層の取込が必要な点」の弱みをここで回収している。


(総評)
自分はかなり会心の出来だったと思う。強み、弱みをしっかり後ろの設問で回収し、解答の一貫性ができたと思う。また作問者の「ここを使え」というヒントもしっかり使うことができたかなと考えている。
使うキーワードは両者似ていたかと思うが、自分はより作問者の意図に沿えたんじゃないかという所で点数がとれたんじゃないかと思う。

そんなんで第1回目の事例Ⅰは以上☆
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