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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

98冊目:「スーパーエンジニアへの道 ―技術リーダーシップの人間学」

2012-11-19 00:32:55 | 
総評:★★★☆☆ ためになるがやはり読みづらい・・・
面白い度:★★★☆☆ 普通
読みやすい度:★★☆☆☆ 難しい・・・
ためになる度:★★★★★ ためになる点は多くあった。
また読みたい度:★★★☆☆ 2回目は厳しそう・・・


今回も同じワインバーグさんの本。

「ライト、ついてますか?」が問題とは?といった切り口、「コンサルタントの秘密」はコンサルタントという切り口、今回は、優秀な技術リーダーとは?といった切り口で書かれている。

前回は、~の法則、といったちゃんと名前が付いた方法論だったり心構えが紹介されていたが、今回はそういった法則の名前はあまり出てきておらず、普通の文体で書かれている。
しかし、いつも通り読みづらかった点は否めない。

簡単に要点をまとめると、リーダーシップに必要なのは、大きく分けて以下の3つである。
・動機づけ(Motivation)
・組織化(Organization)
・アイディア(Idea)ないしは技術革新(Inovation)のタネ

これらの頭文字をとって、この本では、MOIと言っている。
そのそれぞれの項目について、各章に分けて、細かく説明していっている。

その他、以下のことについての内容がとりわけ面白かった。
・人が成長するには、成長曲線というものがあり、スキルを縦軸、それに費やした時間を横軸に取ると、スキルが上がっていく中で、大きくスキルが上昇するタイミングが必ずあり、スキルが著しく上がる前には、緩やかに上がっていく時間と、著しく上昇する前に、若干スキルが下がる谷間を迎えることがあることが分かった。

・チーム組織法の方法には、色々ある中で、以下の4つが簡単に考えられる。
 -個人別
 -投票
 -強力なリーダーによる意思決定
 -コンセンサス
 それぞれメリットデメリットがあり、リーダーはこれらの組織法を、時と場合に応じて使ったり、組み合わせたりして組織を構成し、問題解決を行っていく。


また、いかに、興味深かった内容を簡単に記載する。
・技術リーダーたちが技術革新を強調するようすを、よりくわしく見てみると、彼らは次の三つの主要な分野に特に力を注いでいることがわかる。
 -問題の理解
 -アイディアの流れを調整する
 -品質を保持する

・技術革新を阻害する三項目の大障害
 -自己盲目性
 -問題ない症候群
 -アカデミックな心理学のドグマに対する信仰

・アイディア生成の三大戦略は、以下の三つ
 -誤り
 -盗み
 -結合

・個人的ビジョンがなかったら、いくらリーダーシップの技術や秘密を握っていたとしても何の役にも立たない。幻がなければ民が堕落するのと同様、技術の先端ではビジョンがなければ人々は壊滅するのである。

・もしあなたがリーダーなら、人々こそあなたの仕事の対象である。それ以外にする値打ちのある仕事はない。

・力とは所有するものではなく、関係なのだ。

・力を保つための第一段階は、それに一生懸命しがみつくのをやめることなんだ。

・だから力を手に入れるチャンスにぶつかったら、何のためにその力が欲しいのか、と自問してみるべきなんだ。その答えがわからないようだったら、昔持っていた力がこなごなになったとたんに、こけて迷子になるにきまってるんだ。そして昔持っていた力は、新しい力が育ちはじめる前には必ずこなごなになるものなんだよ。

・いかなる組織も常に最良ということはあり得ないのみならず、長期にわたって最良であり続けることすらないものである。もっとも有能なリーダーとは、状況が変化したときにチームがそのことに気づき、適切な新組織を見つけ出すための手助けをする人にほかならない。

・組織作りの主題は、問題を解くことではなく問題を回避することなのだ。一度問題と取っ組み合いをはじめてしまったら、本当に有効な組織作りをするにはもう遅すぎるのだ。おそらく有効は組織作りのための最大の障害は、われわれが有効でない組織作りに報償を与えたがる、その熱心さにある。

・リーダーの基本姿勢は、個々人が問題を時、決定をくだし、それらの決定を実施に移すのではなく、むしろ全員が問題を解き、決定をくだし、それらの決定を実施に移すことが出来るような環境を作り出すことに向けられる。

・もし人が成長したいと思うなら、何ほどかの痛みは避けられない。(中略)最良の関係は、双方とも成長したいと思っている人々の間の関係であった。

・問題解決型リーダーシップのパラドックスは、同じであり続けるためには変化しなければならない、ということである。

・人は、もし自分自身を他人が見るように見ることができないようだったら、大したリーダーにはなれない。

・自分が後で後悔するかもしれないことをいったりしたりしそうになったとき、(中略)次の三つの問いを発する。
 -なぜ私はこれをしたいと思うのか。
 -私が提供できる資産は何か。
 -私が持ち込む負債は何か。

結構書きすぎてしまった。
完全に理解するには難しかったが、結構ためになることがいっぱい書かれていたと思う。
そんな本でした。以上☆
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97冊目:「コンサルタントの秘密 ―技術アドバイスの人間学」

2012-11-04 01:54:31 | 
総評:★★★★☆ ためになる!けど読みづらい・・・
面白い度:★★★☆☆ 面白いエピソードもあったりなかったり
読みやすい度:★★☆☆☆ 難しい・・・
ためになる度:★★★★★ ためになる点は多くあった。
また読みたい度:★★★★☆ 法則をまた見返したい。


更新までに結構時間がかかってしまった・・・

今回読んだ本は前回と同じワインバーグさんの本で、「コンサルタントとは」について書かれた本である。前回の本と違って、今回の本は文字が小さく、1ページ2段にわたって書いてあり、ページ数も多かったので、読み終わるのに時間がかかってしまった。


今回も日本語訳としては、やっぱりちょっと難解な表現が多く、読む上での理解が難しかった。でも、本の中で出てくる法則は、ワインバーグさんの経験から書かれており、なるほど、だったり、そうなのかぁ、など、とても学ぶものが多く面白かった。


とりあえず色々な法則が出てくるのだが、自分として面白かった法則は、

コンサルタントの第一法則
 依頼主がどういおうとも、問題は必ずある。
コンサルタントの第二法則
 一見どう見えようとも、それはつねに人の問題である。
コンサルタントの第三法則
 料金は時間に対して支払われるのであって、解答に対して支払われるものではない。ということを忘れてはならない。

マービンの法則
 依頼主が何をしていようとも、何かそれとは違うことを勧めなさい。

手柄の法則
 誰の手柄になるかを気にしていたら、何も達成できない。

ルウディーのルタバガ法則
 第一番の問題を取り除くと、第二番が昇進する。

フィッシャーの基本定理
 よく適応すればするほど、適応力を失いがちだ。

オレンジジュース・テスト
 それはできますよ。で、それにはこれだけかかります。

五分間の法則
 依頼主はつねに自分たちの問題の解きかたを知っている。
 そしてその解答を、最初の五分間の間に口にする。

平準化の法則
 有能な問題解決者は、数多くの問題を抱えることはあるが、一つの支配的な問題を抱えることはめったとない。

三の法則
 自分の計画を駄目にする原因が三つ考えられないようなら、思考過程の方に何か問題がある。

不調和の洞察
 言葉と音楽が合っていなかったら、そこに欠けた要素がある。

ブレスコットのピックルス原理
 漬け水がキュウリに漬かるよりは、キュウリが漬け水に浸かる方が早い。

ホーマーの法則
 旅をしようともがいていると、そのせいで引っ込み屋になることもある。
ホローマーの法則
 何かを失うための最良の方法は、それを離すまいともがくことだ。

ワインバーグのテスト
 あなたはそのシステムに、自分の命をあずける気がありますか。

ディーラーの心意気
 彼らに何でも好きなことをやらせておこう。ただし彼らに、自分たちの身を守るすべを教えておこう。

マーケティングの法則
 コンサルタントは二つの状態のどちらかにある。一つはI(アイドル)状態、もう一つはB(ビジー)状態である。
マーケティングの第二法則
 依頼主を獲得する最良の方法は、依頼主を持つことだ。
マーケティングの第五法則
 一人の依頼主の仕事が、仕事全体の四分の一より多くならないようにしよう。

信頼の第二法則
 信頼を勝ち得るのには何年もかかるが、失うのは一瞬だ。
信頼の第三法則
 人は、なぜあなたを信頼しなくなったのか、いってはくれない。
信頼の第十法則
 契約は書面でしよう。だが信頼に頼ろう。


そんな感じ、色々書いたが、他の人には何の事だか分からないと思う。まあそれはそれで本を見れば分かるので、気になる人は見てほしい。
一応これは自分のために書いたということで、それぞれの法則を忘れないように、これを見た時に思い出せればいいと思う。


あと、面白いと思った内容も抜粋する。

・自分がたいていのとき見落とすのはなにかを調べて、それを自分がまた見落とさないようにするための道具を設計しよう。

・盲人に象のことを教えるための最良の方法とは、実際に盲目を癒やすことなのだ。

・たいていのコンサルタントが、偶然の機会からコンサルタントになる。そして彼らの大部分は、初手から少なくとも一軒、大口の顧客を持っている。少なくともこの点で、コンサルタント業は独特だといえる。


ちなみにコンサルタントになりたいとは、現時点では思っていない。ただ、やっぱりこういった学びがこれからの人生で何らかの考えや機転に活かせることが出来ればよいと思っている。


後は

・コンサルティングは、人に対して行うものということが分かった。

・コンサルタントは第三者としての立場から、依頼主にインパクトを与えることが役目であることが分かった。

・見えていないものを見えるようにするために、ミーティング時に行うテストというものが面白かった。


そんな感じで、本を読んだ上での備忘録的な感想でした。以上☆
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