asano.net

読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

62冊目:「若きウェルテルの悩み」

2011-10-22 12:14:35 | 
総評:★★★★☆ さすが世界の名作
面白い度:★★★★☆ なかなか面白いと思う
読みやすい度:★★☆☆☆ 読みやすいかというとちょっと難しいかも
ためになる度:★★☆☆☆ ためになるかは分からない
また読みたい度:★★★☆☆ 普通


文豪ゲーテの有名な小説である。
婚約者がいる若い女性ロッテに恋をしてしまった青年ウェルテルは、遂げられない恋に悩みながら苦悶の末最終的に自殺してしまう・・・
という話。

自分も今まで生きてきていろんな人に恋をしたし、中には遂げるには難しい恋もあった。(恋はほぼ遂げたことは無かったんですが・・・)
そんな自分もこのウェルテル青年のように悩みもしたし、そんな当時にこの本を読んだらどう感じていたんだろうと思う。

でも作中でもロッテも言っているように、他の人を好きになることもできるはずだと思う。そうすればウェルテルの悩みもそこまで差し迫ったことにならなかったろうと思う。
しかしロッテしか愛することができなかったウェルテルは病的なまでに精神をすり減らすことになってしまった。

ウェルテルの自殺願望は途中の方から結構早めに持っていた。
新たな生活を試みたりもするのだが、それも失敗してしまい、生活の面、心の面から神経をすり減らしていき、自殺願望は次第に大きくなっていく。

自分としては、もっとできそうな解決法があるんじゃないかと思うのだが、そこがウェルテルの頑固だし、一途な面であるのだと思う。
そしてさまざまな出来事も重なり、とうとう自殺を決めたウェルテルは、自分の身の回りの清算もすまし、とても計画的な自殺を実行する・・・

最後の自殺に向かっていくシーンは緊迫したムードが流れ、引き込まれてしまいました。
ゲーテの詩のような文章の表現も芸術的な感じで、さすが文豪と思ったが、やはり読みにくかったりもしました・・・

しかしページ数も少なく、結構すぐに読み終わってしまったという感じです。
やはり世界の文学といえるほど、なかなか楽しく読ませてもらいました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

61冊目:「ナイン・ストーリーズ」

2011-10-11 23:57:54 | 
総評:★★★☆☆ 変わった雰囲気がある小説
面白い度:★★★★☆ 面白いといえば面白いかも?
読みやすい度:★★☆☆☆ あまり読みやすいとは言えない
ためになる度:★☆☆☆☆ ためになることはあまりないと思う
また読みたい度:★★★☆☆ 短めなので、つまみ読みはしたいかも


「ライ麦畑でつかまえて」でも有名なサリンジャーの9つの短編が収録された一冊。
何よりも1つ目の「バナナフィッシュにうってつけの日」のエピソードが度胆を抜いた。
登場人物があまり意味の分からない会話をし続けた後、主人公が意味不明の自殺をしてしまうのだ。
本当によく分からなかったので、エピソードを見返してしまった。

そんなよく分からないエピソードから始まり、「コネティカットのひょこひょこおじさん」、「対エスキモー戦争の前夜」、「笑い男」など、何か変わった題名のエピソードが続く。
しかし、マンガの「BANANA FISH」や、「笑い男」が攻殻機動隊などで話のモチーフに使われたりと、かなり有名な小説なんだなぁと思う。

短編はとっつきがよく分からないものもあり、結構分かりやすいものもある。
作者の作品性なのだろうか。普通に面白いという内容ではなく、キャラクターや作品の雰囲気がどこか変わっている。

短い作品ばっかりだったので、区切りもよく、あっという間に読み終わってしまった。
自分として面白いなぁと思ったエピソードは読みやすさもあり、「小舟のほとりで」、「ド・ドーミエ=スミスの青の時代」でした。

でも全般的にはあまり話がよく分からないという印象が大きかった一冊でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

60冊目:「異邦人」

2011-10-05 22:11:41 | 
総評:★★★☆☆ 結構特殊な感じだった
面白い度:★★★☆☆ 面白いというか、変わっている
読みやすい度:★★★★☆ 短いし、読みやすいっちゃ読みやすい
ためになる度:★★☆☆☆ あまりためなることはないと思う
また読みたい度:★★☆☆☆ あまりいいかな?


次はカミュの異邦人を読んだ。
かなり短かったが、印象としてはなかなか際立ったものがあった。

主人公は何か普通の人間と違うような感覚を持っている。
普通の人の持つ感動や、悲しみなどの喜怒哀楽の感情がどこか欠落している感じがする。
何か周りに流されて、自分を持っていない感じがするのだが、実は自分が自分であるという自覚や誇りなどは不思議と持っている。

第2部では裁判でその人間としての感性について深く問われることになる。
最終的にはその欠落した人間性のせいでとんでもない判決を言い渡されることになる。
この裁判の所については何かちょっとカラマーゾフの兄弟と似たような所があった。

最終的に主人公が至った気持ちや結論についてはよく分からなかったが、忘れられない特殊な印象を持つ小説だった。
ちなみにこの小説のテーマというのもあまりよくわからなかったが、敢えて言うと「人間の無関心」になるのかなぁと思いました。

そんなんで、物語としては短く2日位でサラッと読める簡単な小説でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

59冊目:「グレート・ギャツビー」

2011-10-03 00:13:46 | 
総評:★★★☆☆ 普通な感じ
面白い度:★★★☆☆ 特に大きな印象なく、普通
読みやすい度:★★★☆☆ 普通
ためになる度:★★☆☆☆ あまりなることはないと思う
また読みたい度:★★★☆☆ 短かったので機会があれば


世界名作小説シリーズ。
カラマーゾフの兄弟の次は、かの村上春樹も愛読するこの作品にしてみました。

主人公の隣の豪邸に住む、裕福な男ギャツビーは素性が謎な人物である。
ギャツビーは定期的に自宅にて豪華なパーティーを開き、地元ニューヨークでは有名な男となっている。
過去の素性には様々な憶測が流れ、主人公はギャツビーと次第に近しくなるうち、その過去やパーティーを開く理由などを知るようになる、、、

がっさりとそんなストーリーである。
感想としては、まあ普通かな?でした。
村上春樹はどこら辺が好きなんだろうと気になった。

一応感じたことといえば、「空しさ」と「人の軽薄さ」だと思う。

裕福で名声を得たギャツビーに、「事件」が起こった後、ギャツビーを気にかけて「式」に出席する人はほとんどいなかったこと。
ギャツビーが愛したデイズィも同じく、ギャツビーとはそもそも無縁かのような振る舞いをした。まぁ事件の張本人だから仕方ないかもしれないが・・・

そんな人のつながりの軽薄さを感じました。
主人公が移住したニューヨークではそもそもそんな風潮があったとも主人公が言っているが、、、


また、ギャツビーが愛する人のため、執念にも似たような力で今の財を築くのだが、ギャツビーの結末、先にも書いた周りの人々の反応など、空しい所を感じた。
またデイズィの周りに流されやすい人としての軽さ、その夫の人格など、どこか人間として何かちょっとおかしく思う所がある。
そんな登場人物の人間的な所にも空しさを感じました。


ちなみにこの小説を見たところ、ギャツビーはそんなにグレートな男ではないと感じた。
ギャツビー自体も性格や人物は際立ってすごいという人物には描写されていない。
しかし、この題名は、主人公からギャツビーを見た時に、その恋人を思う執念、また軽薄にも似たニューヨークの人間関係の中で今まで成り上がってきた所に、尊敬を込めてつけているのだろうと感じた。


とりあえず、どういった所がテーマなのかもあまりよく分からなかったが、海外文学の名作ということなので、もう一回見たときに何かわかってくるのかなと思いました。
でも小説の長さとしては短かったので、手軽に読めたので良かったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする