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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

48冊目:「沈まぬ太陽 一 アフリカ篇・上 」

2011-06-29 22:48:06 | 
総評:★★★★☆ なかなか
面白い度:★★★★☆ 面白め
読みやすい度:★★★☆☆ 普通
ためになる度:★★★☆☆ 労働組合とは、権力とは
また読みたい度:★★★☆☆ 普通


久しぶりの更新です。
今回は趣向を変えてみました。
山崎豊子の小説には前からトライしてみたいと思っていて、ずいぶん前のブックオフで半額セールをやっていたので、全巻一気に買っていたのを今読むことにしました。

多くの人が知っているだろう山崎豊子の名作。最近?渡辺謙主演で映画化されました。


一巻目は、労働組合の委員長に抜擢された主人公、恩地元がその労働組合での活躍の辣腕ぶりから、会社の経営層から煙たがられ、ひどい現地の状況にあったパキスタンに飛ばされ、会社の上層部に不信感を持ちながらも耐え忍んだ駐在先での生活について主に書かれている。

一言で言うと、ムゴい。
ほぼ実名が出てるような日○航空をモデルに書かれているが、その官僚的性格だったり、上層部の馴れ合い?というか腐敗的な内情も書かれている。
とてもむごい。
こんな扱いをされて辞めることができない主人公もムゴいと思うが・・・

まあ、ナショナル・フラッグ・キャリアの輝かしい肩書きなんで、辞めることなんてできないと思うが、組織って大きくなりすぎたり、政治家が大きく絡んできたりするとこうもムゴいものなんだなぁと思う。

まぁ本当にこんな内情だったからモデルの日○航空もあんなことになってしまったのだと思うが、ここまで来るとやはり一人の人間としては社内環境の改善を考えるにももはやどうにもならないと思う。


国や政治家との癒着、天下り、権力。
本当にイライラしてくるがこれが今も続く日本の実情なんだろうなぁと思う。
ここまで大きくなったらこの体質は変わらないんじゃないかと思う。
ムゴい。この現実もムゴいと思う。

どうなるんだろう。主人公にもこれから光が差すのであろうか。
ひどい状況のパキスタンに2年駐在し、規定では日本に帰れることになっているが、さらにテヘランへ飛べと、大変衝撃的な辞令を受け取り、下巻へ続く。
コメント
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