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読んだ本の感想と旅行の日記を書いていきます。
後、その他なんかあれば・・・

93冊目:「奇跡のリンゴ 『絶対不可能』を覆した農家 木村秋則の記録」

2012-10-05 20:55:18 | 
総評:★★★★★ オススメ!ぜひ他の人にも読んでもらいたい!
面白い度:★★★★★ 面白かった
読みやすい度:★★★★☆ 読みやすいと思う
ためになる度:★★★☆☆ ためになるかというと、普通
また読みたい度:★★☆☆☆ 一回で十分理解できたと思う


今回は、とあるドキュメンタリーのお話。

木村秋則さんというリンゴ農家の人が、おそらく世界で初めて、無肥料、無農薬でリンゴを栽培したお話。
2006年に、NHKの「プロジェッショナル 仕事の流儀」という番組で取り上げたところ、反響がすさまじく、改めて書籍として出版することになったという、ちょっと変わったいきさつの本。

米やサツマイモ等は無農薬で育てるのは比較的簡単らしいが、リンゴは本当に難しいらしく、何十年か前の当時は、無農薬で栽培するのは無理と言われていたらしい。
その前例が無い中で、木村さんはリンゴの無農薬栽培に成功した。

これだけ書くと、あ、そう。といった感想くらいになるが、その無農薬栽培に成功するまでのプロセスが壮絶だった。
普通にこの本を見ていて、最後はこの偉業はもはやノーベル賞ものではないかとまで思うほどになってしまった。


壮絶というのは、木村さんは無農薬栽培に着手してから成功させるまでに、なんと10年もの歳月を費やしているのだ。
その間、木村さんはほぼ収入ゼロ。自分の持畑を全て実るか実らないか分からない無農薬栽培のために使っているので、収入源となる作物はゼロ。
奥さんと3人の子どもを抱えて、まさに極貧生活を10年近くも続けていたことになる。

それも、成功するかどうかの見通しも全く立たない中で10年も無農薬栽培を続けていたのだ!普通に農薬を使った栽培はもちろん過去にはやっていて、売り上げも十分に出していたが、途中でそれに切り替えることもせず、無農薬栽培をひたすら続けるその執念に驚いた!
本当にすごいと思う。

無農薬栽培に成功したきっかけはまさに崖っぷちからである。
木村さんはあまりの極貧生活に、死ぬことを考えた。
そしていざ死のうと思って、山の中で死に場所を探していたら、山の中でリンゴの木がなっているのを発見した。

実はそれはドングリの木だったのだが、その木には、自分の畑で発生していた害虫が全くついていないことを発見した。
それは木村さんが追い求めていた木そのものだった。
木村さんはその木を徹底的に調べる。
結果、土が自分の畑のものとは異なっていることを知る。

そして、その木をお手本にして、その場所の生態系に近づけるように畑を変えていくことになった。
それでも最初の内は思ったようにうまくいかず、しっかりとリンゴが実をつけるまでに3年くらいの時間を要している。


その木村さんの努力と想い、そして覚悟に本当に感動した。
そんなひたすら感動する物語。

この本はNHKのスタッフが書いたらしいので、文体が若干上から目線で、何か内容が憶測にすぎないような所があった。あと、なんか勝手に決めつけて書いてあるところもあるので、ちょっと読み手としては、ピクッと鼻につく所もあったりする。なので、次回も同じ奇跡のリンゴの本を読むのだが、また違った目線からの本を読むことにする。

そんなんで、普通にあらすじを書いてしまった・・・続きは次回の本で書くことにする。


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