農村ライフ 日々是好日

山形・庄内平野でお米を作る太ももの会広報部長の農村日記

「わかる」

2016-02-25 21:21:44 | 日記
「月をさすゆび」の続きです。

得度習礼の帰路、京都駅での
ゼンギョーさんと加賀氏の会話。

「加賀氏・・・・・・オレ 
 得度式の時、
 ちょっと不思議な
 体験・・・・・・っていうか
 感覚になったよ」

「あの真っ暗な御堂で、か」

「一瞬だけだったんだけど・・・・・
 世の中のことが
 何もかも繋がっていて、
 それが全てクリアに見えた  
 ・・・・・ていうか」

「て、いうか?」

「・・・・・っていうか、
 感覚的にわかったっていうか、
 オールオーケーな感じでわかった
 ・・・・・っていうか」

新幹線のホームに上るエスカレーターに乗りながら
加賀氏が右手の指を1本ずつ挙げながら言います。

「ゼンギョーさん知ってる?
 『わかる』というのは
 四つ種類があるんだよ。

 ひとつ!
 〝わかったことが わかっている〟。

 ふたつ!
 〝わからないということが わかっている〟。

 みっつ!
 〝わかったということが わからないでいる〟。

 よっつ!
 "わからないということも わからないでいる〟。

 前者の二つは「知識」でわかるタイプの理解。

 後者は『感覚』だ!
 直感とか体験的なヤツ。

 後者には「わからない」ものが
 突如として「わかる」ことがある、

 これがいわゆる「さとり」・・・・・

 「悟り」だ!

加賀氏の禅問答のような長セリフ。
よーく噛みしめてみました。
なかなか説得力あるなあ。

でも「悟り」の境地が難しいのは、
なかなかその状態をキープできないことだそうです。

ゼンギョーさん、はたと膝を打ちます。
得度式のとき、
何かを掴んだ気になったけれど、
何かを理解した気になったけれど、

掴みかけたものを意識しようとすると、
掬い取れず、
手のひらからこぼれるように消えたのでした。

修行の道は始まったばかり。

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